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使用人の仕事
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ほうきとかいろいろ道具を出して、いざ掃除しようと意気込んだ。
しかし、可笑しい…廊下の窓や床を見てもゴミどころかホコリもない。
イヴって家事が苦手だったのではなかったのか?
前の使用人がやってくれたのかもしれない、じゃないと可笑しいよな。
イヴは壁に寄りかかって俺をジッと見つめていた。
楽しいのだろうか、俺の掃除なんて面白くないと思うけど…
イヴに近付くと、イヴは「どうした?」と相変わらず嬉しそうにしていた。
「俺、必要?」
「何故?」
「だって廊下はかなり綺麗だし、仕事がないというか」
「これから汚れるから」
イヴは当たり前のようにそう言っていた……確かに使っていたら汚れるけど……なんか丸め込まれたような気がしないでもない。
でも、イヴがそう言うならそうなのかもしれない…イヴは雇い主だから俺はそれに従うだけだ。
とりあえず綺麗だけど、廊下を掃除したり窓を拭いたりしている。
余計に俺が汚していないか不安だ、大丈夫だろうか。
イヴは「掃除は俺がやるからいいのに」と言っていた。
ますます可笑しな話になってしまう、それは…
俺は何のために雇われたんだ?それとも、俺の掃除が全然出来ていないって事なのか?
そう思われているのなら、俺だってもっと頑張らないと…
「俺、もっと掃除を頑張ります!だから、俺にやらせて下さい!」
「…ごめん、ユーリの仕事を取るつもりはないから」
イヴはまるで怒られた子供のように、シュンと落ち込んでいた。
イヴを怒ったわけではないから慌ててイヴに俺も謝った。
次はイヴの部屋をお願いされたから、お邪魔する事になった。
イヴはほとんど私物がないから、ここも掃除が必要な部屋ではない。
やっぱりここは別宅で、イヴは城に住んでいるのかもな。
だから俺にあんな豪華な部屋を与えてくれたんだ、もしかしたら俺しか住まないのかもしれない。
こんな広い屋敷を一人で…なんか寂しくなってきた。
周りを見渡すと、漫画で出てきたエマが誕生日でイヴに渡した花がない。
きっと城の中の自分の部屋にあるんだろうな。
「ユーリ?部屋は汚れるから気にするな」
「えっ…違います、そうじゃないんです……俺、夕飯作ります!」
また俺が綺麗だから必要ないと思ったのを見透かしたかのようにイヴに言われた。
イヴに寂しいなんて言えない、俺はただの使用人なんだからわがままを言うわけにはいかない。
掃除は綺麗だから必要ない、なら…夕飯を作ろう!夕飯なら先に作ってはいないだろう。
イヴと一緒に食堂に向かい、厨房に案内してもらった。
やはり厨房もピカピカに綺麗で、冷蔵庫を開けると食材がびっしり詰まっていた。
イヴは「食べたらなくなる」と言っていた、俺が買い物に行く必要がないと言おうとしたら先回りされてしまった。
イヴは手伝いたそうにしていたが、俺はすぐに座って待ってて下さいとお願いした。
イヴが普段食べてる料理には劣るが、母さんに教えてもらった家庭料理を食べてほしい。
一度お礼で渡したんだけど、イヴは覚えていないよな…その話をイヴから話してこないし…
まだ母さんの味は出せないな、もっと美味く作らないと…
煮物の材料があったから煮物を作り、メインディッシュにいつも国のために頑張っているイヴにスタミナがある肉料理を作ろう!
ここの厨房はカウンターがあり、カウンターの向こう側が食堂になっている。
イヴがカウンターに肘を付いて、俺を見つめていた。
俺の仕事を見るのが楽しいのかな、見られると恥ずかしいな。
「あ、あの…」
「どうした?ユーリ」
「に、煮物好きですか!?」
俺はこの場の雰囲気に耐えられなくなり、煮物の事を話した。
これで嫌いとか言われたらどうしよう…とチラッと煮物が入った鍋を見つめる。
でもイヴは「ユーリの料理なら何でも好物だ」と言っていた。
これは好き嫌いはないって事…だよな、使用人に遠慮するわけがないから、多分本当だろう。
あの時は誰かのために料理を作った事がなくて、イヴは美味しくなかったのかもしれない。
でも今は仕事で夕飯の手伝いをした事があるから、料理の腕は上がった筈だ。
魔力レベルは上がらないけど、俺は俺の出来る事をする。
「美味しそうなにおいだな」
「あの時よりも腕を磨いたので美味しい自信があります」
「あの時?」
「イヴさんは覚えていないと思いますが、パレードの時助けられたお礼に煮物を持って行ったんです」
「……どういう事だ」
イヴは眉を寄せて俺の方をジッと見つめていた。
もしかしてこの話ってしちゃいけない話だったのか?
俺は慌てて「何でもないです!忘れてください」と言った。
イヴにとって忘れていたかった過去だったなんてショックだ。
俺がお礼に伺う事も迷惑だったのかな。
煮物、食べてくれないかもしれないからもう一品おかずを増やそうかなと考えていた。
肉を切ろうと包丁を握っていた手をイヴに掴まれて驚いた。
力が強くて腕が動かせない、俺が力を入れて抵抗したらどちらかが怪我をしてしまう。
しかし、可笑しい…廊下の窓や床を見てもゴミどころかホコリもない。
イヴって家事が苦手だったのではなかったのか?
前の使用人がやってくれたのかもしれない、じゃないと可笑しいよな。
イヴは壁に寄りかかって俺をジッと見つめていた。
楽しいのだろうか、俺の掃除なんて面白くないと思うけど…
イヴに近付くと、イヴは「どうした?」と相変わらず嬉しそうにしていた。
「俺、必要?」
「何故?」
「だって廊下はかなり綺麗だし、仕事がないというか」
「これから汚れるから」
イヴは当たり前のようにそう言っていた……確かに使っていたら汚れるけど……なんか丸め込まれたような気がしないでもない。
でも、イヴがそう言うならそうなのかもしれない…イヴは雇い主だから俺はそれに従うだけだ。
とりあえず綺麗だけど、廊下を掃除したり窓を拭いたりしている。
余計に俺が汚していないか不安だ、大丈夫だろうか。
イヴは「掃除は俺がやるからいいのに」と言っていた。
ますます可笑しな話になってしまう、それは…
俺は何のために雇われたんだ?それとも、俺の掃除が全然出来ていないって事なのか?
そう思われているのなら、俺だってもっと頑張らないと…
「俺、もっと掃除を頑張ります!だから、俺にやらせて下さい!」
「…ごめん、ユーリの仕事を取るつもりはないから」
イヴはまるで怒られた子供のように、シュンと落ち込んでいた。
イヴを怒ったわけではないから慌ててイヴに俺も謝った。
次はイヴの部屋をお願いされたから、お邪魔する事になった。
イヴはほとんど私物がないから、ここも掃除が必要な部屋ではない。
やっぱりここは別宅で、イヴは城に住んでいるのかもな。
だから俺にあんな豪華な部屋を与えてくれたんだ、もしかしたら俺しか住まないのかもしれない。
こんな広い屋敷を一人で…なんか寂しくなってきた。
周りを見渡すと、漫画で出てきたエマが誕生日でイヴに渡した花がない。
きっと城の中の自分の部屋にあるんだろうな。
「ユーリ?部屋は汚れるから気にするな」
「えっ…違います、そうじゃないんです……俺、夕飯作ります!」
また俺が綺麗だから必要ないと思ったのを見透かしたかのようにイヴに言われた。
イヴに寂しいなんて言えない、俺はただの使用人なんだからわがままを言うわけにはいかない。
掃除は綺麗だから必要ない、なら…夕飯を作ろう!夕飯なら先に作ってはいないだろう。
イヴと一緒に食堂に向かい、厨房に案内してもらった。
やはり厨房もピカピカに綺麗で、冷蔵庫を開けると食材がびっしり詰まっていた。
イヴは「食べたらなくなる」と言っていた、俺が買い物に行く必要がないと言おうとしたら先回りされてしまった。
イヴは手伝いたそうにしていたが、俺はすぐに座って待ってて下さいとお願いした。
イヴが普段食べてる料理には劣るが、母さんに教えてもらった家庭料理を食べてほしい。
一度お礼で渡したんだけど、イヴは覚えていないよな…その話をイヴから話してこないし…
まだ母さんの味は出せないな、もっと美味く作らないと…
煮物の材料があったから煮物を作り、メインディッシュにいつも国のために頑張っているイヴにスタミナがある肉料理を作ろう!
ここの厨房はカウンターがあり、カウンターの向こう側が食堂になっている。
イヴがカウンターに肘を付いて、俺を見つめていた。
俺の仕事を見るのが楽しいのかな、見られると恥ずかしいな。
「あ、あの…」
「どうした?ユーリ」
「に、煮物好きですか!?」
俺はこの場の雰囲気に耐えられなくなり、煮物の事を話した。
これで嫌いとか言われたらどうしよう…とチラッと煮物が入った鍋を見つめる。
でもイヴは「ユーリの料理なら何でも好物だ」と言っていた。
これは好き嫌いはないって事…だよな、使用人に遠慮するわけがないから、多分本当だろう。
あの時は誰かのために料理を作った事がなくて、イヴは美味しくなかったのかもしれない。
でも今は仕事で夕飯の手伝いをした事があるから、料理の腕は上がった筈だ。
魔力レベルは上がらないけど、俺は俺の出来る事をする。
「美味しそうなにおいだな」
「あの時よりも腕を磨いたので美味しい自信があります」
「あの時?」
「イヴさんは覚えていないと思いますが、パレードの時助けられたお礼に煮物を持って行ったんです」
「……どういう事だ」
イヴは眉を寄せて俺の方をジッと見つめていた。
もしかしてこの話ってしちゃいけない話だったのか?
俺は慌てて「何でもないです!忘れてください」と言った。
イヴにとって忘れていたかった過去だったなんてショックだ。
俺がお礼に伺う事も迷惑だったのかな。
煮物、食べてくれないかもしれないからもう一品おかずを増やそうかなと考えていた。
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