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黒いシミ
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クロが居なくなって、腕が痛くなって…それから記憶はない。
部屋の酷い状態や、イヴの怪我を見るからに俺のせい…かもしれない。
何しちゃったんだろう、イヴは気にしなくていいと言っていたが気にしないのは無理がある。
俺にとってイヴは大切な存在だ。
傷だらけになっていたら、心配するのは当然だ。
イヴは自分を大切にしていない時があるが、少しだけでもいいから大切にしてほしい。
ベッドの黒いシミを触ると、粘ついている。
クロはこれなのかな、それとも…これ?
黒い液体を両手で掬って涙を流す。
クロも俺のせいだよな、ごめんね…クロ。
イヴに腕を掴まれて、液体が手から溢れ落ちた。
また掬おうとしたが、イヴにキスをされてそれが出来なかった。
手を握られて、引く事が出来なかった。
口を離されて、止まっていた息を吐いた。
「はぁっ…イヴ、なんで?」
「ダメ、こんなものユーリが触るものじゃないよ」
「でも、クロが…」
「それはクロじゃなくて、汚いもの…ユーリが会いたいなら明日いつも通り会えるよ」
「本当?」
イヴに言われて、そうなのかな…と思い始めた。
イヴが俺に嘘を付く理由もないし、本当にそうかもしれないと希望が持てた。
「ありがとう、俺を助けてくれて」とイヴに言うとイヴは美しく笑っていた。
まだ外は明るいからイヴは仕事の合間に帰ってきてくれたのだろう。
イヴの服も所々黒くなっていて、今洗っても当然間に合わない。
シャツとかズボンの替えはあるが、上着は屋敷に一着しかない。
「イヴ、汚しちゃった…シミになってないよね」
「気にしないでいいよ、このくらいどうにでも出来る」
「俺、弁償します…いくらですか?」
「ユーリならいっぱい汚してくれていいんだよ」
イヴは本当に気にしていないようで、俺を抱きしめていた。
優しすぎるよ、怒る時は怒ってくれていいのに…
とりあえずイヴは風呂に入るみたいで、俺はイヴに腕を引かれた。
お互い汚れているし、風呂に入らないといけないのは分かっている。
でも、一緒に入ると自然と風呂が長くなっちゃうよな。
イヴを引き止めるわけにはいかない、イヴは皆の聖騎士様だから俺が独り占めしちゃダメ。
「イヴ、俺…後で入るから先に入ってて…部屋を掃除しないといけないから」
「…そんなの後でも」
「着替えは持っていくよ、あ…ちゃんと手とか足を洗ってからだから安心して」
「ユー…」
イヴが言う前に、イヴの腕からすり抜けて背中を押して風呂場まで押した。
後ろを振り返っているイヴが何を思っているのかは分からない。
でも、今の俺は感謝でいっぱいだ。
俺を心配して来てくれてありがとう。
イヴが風呂に入っている間に、洗面所で手を洗ってバケツに溜めた水に足を入れて拭いた。
見た目ほどあまり汚れていないみたいで、バケツの水を洗面所に流す。
イヴの着替えを用意してから、部屋に戻った。
とりあえず雑巾代わりの布とバケツを持ってきた。
天井にまで黒いのが見えるなぁ…イヴはなにか知ってるみたいだけど教えてくれない。
魔騎士の紋様が反応するくらいだから、いいものではないのは分かってる。
でも、ずっとこんなのが続いたらさすがに気が滅入るよな。
屋敷にある黒い部屋はもう大丈夫だとは言っても外からも来てたら何も変わらない。
黒いもの、イヴが魔騎士になった時も黒い影だった。
黒って魔騎士のイメージカラーのようなものだし、無関係ではないよな。
壁にある黒い液体を拭う、こうして見たらただの液体だ。
腕の包帯に触れて、痛くはないのに疼いている気がした。
全部気のせいだ、気にしなきゃいい…気にしなきゃ…
一生懸命掃除していたら、ドアがノックされた。
換気のためにドアを開けているから、すぐに誰か分かった。
イヴがドアに寄りかかっていて、俺は汚れた布をバケツの中に入れた。
「さっぱりした?俺も後で入るから」
「………」
「イヴ?」
「…何でもない、じゃあ仕事に戻るからなにかあったら必ず電話してね」
イヴに言われて、頷くとイヴは俺に背を向けた。
玄関先まで見送ってから、掃除を始めようと部屋に戻った。
部屋だけかと思ったが、エントランスや廊下も酷いな。
一日で終わる気がしないな、と苦笑いした。
部屋の酷い状態や、イヴの怪我を見るからに俺のせい…かもしれない。
何しちゃったんだろう、イヴは気にしなくていいと言っていたが気にしないのは無理がある。
俺にとってイヴは大切な存在だ。
傷だらけになっていたら、心配するのは当然だ。
イヴは自分を大切にしていない時があるが、少しだけでもいいから大切にしてほしい。
ベッドの黒いシミを触ると、粘ついている。
クロはこれなのかな、それとも…これ?
黒い液体を両手で掬って涙を流す。
クロも俺のせいだよな、ごめんね…クロ。
イヴに腕を掴まれて、液体が手から溢れ落ちた。
また掬おうとしたが、イヴにキスをされてそれが出来なかった。
手を握られて、引く事が出来なかった。
口を離されて、止まっていた息を吐いた。
「はぁっ…イヴ、なんで?」
「ダメ、こんなものユーリが触るものじゃないよ」
「でも、クロが…」
「それはクロじゃなくて、汚いもの…ユーリが会いたいなら明日いつも通り会えるよ」
「本当?」
イヴに言われて、そうなのかな…と思い始めた。
イヴが俺に嘘を付く理由もないし、本当にそうかもしれないと希望が持てた。
「ありがとう、俺を助けてくれて」とイヴに言うとイヴは美しく笑っていた。
まだ外は明るいからイヴは仕事の合間に帰ってきてくれたのだろう。
イヴの服も所々黒くなっていて、今洗っても当然間に合わない。
シャツとかズボンの替えはあるが、上着は屋敷に一着しかない。
「イヴ、汚しちゃった…シミになってないよね」
「気にしないでいいよ、このくらいどうにでも出来る」
「俺、弁償します…いくらですか?」
「ユーリならいっぱい汚してくれていいんだよ」
イヴは本当に気にしていないようで、俺を抱きしめていた。
優しすぎるよ、怒る時は怒ってくれていいのに…
とりあえずイヴは風呂に入るみたいで、俺はイヴに腕を引かれた。
お互い汚れているし、風呂に入らないといけないのは分かっている。
でも、一緒に入ると自然と風呂が長くなっちゃうよな。
イヴを引き止めるわけにはいかない、イヴは皆の聖騎士様だから俺が独り占めしちゃダメ。
「イヴ、俺…後で入るから先に入ってて…部屋を掃除しないといけないから」
「…そんなの後でも」
「着替えは持っていくよ、あ…ちゃんと手とか足を洗ってからだから安心して」
「ユー…」
イヴが言う前に、イヴの腕からすり抜けて背中を押して風呂場まで押した。
後ろを振り返っているイヴが何を思っているのかは分からない。
でも、今の俺は感謝でいっぱいだ。
俺を心配して来てくれてありがとう。
イヴが風呂に入っている間に、洗面所で手を洗ってバケツに溜めた水に足を入れて拭いた。
見た目ほどあまり汚れていないみたいで、バケツの水を洗面所に流す。
イヴの着替えを用意してから、部屋に戻った。
とりあえず雑巾代わりの布とバケツを持ってきた。
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魔騎士の紋様が反応するくらいだから、いいものではないのは分かってる。
でも、ずっとこんなのが続いたらさすがに気が滅入るよな。
屋敷にある黒い部屋はもう大丈夫だとは言っても外からも来てたら何も変わらない。
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黒って魔騎士のイメージカラーのようなものだし、無関係ではないよな。
壁にある黒い液体を拭う、こうして見たらただの液体だ。
腕の包帯に触れて、痛くはないのに疼いている気がした。
全部気のせいだ、気にしなきゃいい…気にしなきゃ…
一生懸命掃除していたら、ドアがノックされた。
換気のためにドアを開けているから、すぐに誰か分かった。
イヴがドアに寄りかかっていて、俺は汚れた布をバケツの中に入れた。
「さっぱりした?俺も後で入るから」
「………」
「イヴ?」
「…何でもない、じゃあ仕事に戻るからなにかあったら必ず電話してね」
イヴに言われて、頷くとイヴは俺に背を向けた。
玄関先まで見送ってから、掃除を始めようと部屋に戻った。
部屋だけかと思ったが、エントランスや廊下も酷いな。
一日で終わる気がしないな、と苦笑いした。
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