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一章 31話
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双子は退却して欲しいとの僕のお願いを拒否した挙句に退路まで自ら塞いた。
その顔には死の恐怖や不安など微塵も感じられなくて、僕も最善を尽くし勝つつもりで戦うと腹を括った。
「イリヤ、リリヤ…本当に死ぬよ?」
「3人一緒なら…それも悪くないわ…」
「そうです、残されて泣きながら悔やむより何十倍ましです!」
勝ち目がない戦い、傷だらけの体、圧倒的な力を持った敵…。
それでも諦めず死すら共にしたいと言ってる仲間と出会ったと思うと本当に嬉しくて胸の奥が熱くなった。
涙が出そうだった。
例え死んだってこの世界に来て良かったと思った。
「仕方ないな!!最後まで足掻いて見るよ!!行くぜ!」
「おう!もう諦めるのは死んだ後にしてよね」
「いいえ!必ず勝ちましょう!」
僕達は意気投合して、また主核の少女に挑んだ。
もし生き延びたら二人のお強請り一つくらい聞いてやるか…。
「き、聞いたわよ!」
「聞きました聞きました!」
「あっ…」
また…癖で口に出してしまったようだ。
「これでもう死ねないな!よぉしー!力湧いてきたぁぁぁ!!」
「うん!お姉ちゃん!」
「う、うん…無茶な要求だけは勘弁してよっ!おっと…危ない危ない」
敵の爪の攻撃を避けてカウンターを狙ったが…やはり避けられた。
「こんなに頑張って振り回してるんだ!一回ぐらいは食らってぐれ!」
小さくてちょこまかと動きが早すぎて本当にイライラした。
僕の得意の広範囲魔法や高威力魔法はこんな狭い所で使えない…使ったら全員巻き込まれる。
低出力でも命中率が高い魔法や連射魔法も覚えておけばよかったと後悔した。
「真っ向勝負は体力の無駄だね」
「隙を突くしか手はないけど…あいつに隙なんかあるの?」
「でも、やるしかないです」
何回も少女の攻撃を凌ぎながらチャンスを待っていたがやはり隙など見つからなかった。
「隙がないなら作るしかないな」
「簡単に言うね」
「このままでは体力が尽きて終わりだよ…やるよ!お姉ちゃん、ハルトさん!」
珍しくリリヤが先陣を切って敵に接近して大量の弓を打ち込み気を逸らした。
イリヤが僕の背中に身を重ねると、その意図を気付いた僕は奴に突進して攻撃する同時にイリヤが後ろからの胸部を突いた。
「ぐぁー!」
「当たった…」
初めてまともに食らった少女は後ろに退いて苦しそうにした。
「初ヒット!どうだ!ハルト!」
イリヤのその憎たらしいドヤ顔をして、こんな時までそれをやるかと半分呆れて、半分頼もしいと思った。
その時!槍に当たった胸部が一瞬赤く光っていたのが見えた。
もしかしてと思って僕は当てるつもりはなくとにかく早く胸部を狙って剣を突き刺すと少女は嫌がるように胸部を腕で防ぎながら避けた。
「イリヤ!リリヤ!やつの胸部を狙って!」
「胸部を?」
「何かわかったんですか?」
「憶測しかないけど奴が主核じゃない!主核は奴の胸辺りにある!もしかしたらそれが弱点かも知らない!」
「分かった!」
「はい!」
僕達が胸部をピンポイントで狙うと少女は今までの余裕が消えて嫌がるように避けて続けた。
「クール……グワァー!」
「なんか様子がおかしいです」
「やばい感じがする!」
「まずい!二人共僕の後ろに!早く!」
少女の魔力が凄い勢いで集まって何か仕掛けて来ると様子だった。
双子が僕の背後来てすぐ少女は赤い光を放った。
「リガール!頼のむ!」
左手のカントレットが大盾の形状に変わって赤い光線を防ぎながら上の方向に弾くとその攻撃は地上まで貫いた。
少女の攻撃はイビルゲートに大穴を開けてしまう程の威力で周り一帯は高熱で息が苦しくなった。
「はぁはぁ…なんって威力!それに周囲が熱くで息苦しい」
「我に届け、風の祈りよ…」
「吹き上がって風の踊りよ」
双子は風で高熱を抑えてそれを地上に飛ばした…。
「凄いな!二人共!助かったよ」
「えへん!でしょー♪これも真相精霊様から賜った力よ」
「でも、私達よりハルトさんのそれ、何かの魔道具ですな?凄いです!」
「盾だよ!意思があるらしい…形も変えれるよ!」
「それは凄い!」
リリヤはリガールを頼もしいそうに見ていたが…さすがに血肉で出来て、それに生きているとは言えなかった。
リガールのおかげで少女の大攻撃を弾いた僕達はまた胸を狙って集中攻撃をした。
胸を集中攻撃され怒った少女は動きにキレがなくなって隙が見えた。
おかげで斬りかかって来た攻撃を受け流して回転力を利用した素早いカウンター攻撃が胸部を強打した。
「くぁーー!!!」
「よしゃー!当てた!どうだ!アシスト無しの初ヒット!」
僕もドヤ顔をしてリリヤにお返しした。
「えー?そんなのはないわよ!初ヒットはあたしなの!」
この負けず嫌いめ…
その顔には死の恐怖や不安など微塵も感じられなくて、僕も最善を尽くし勝つつもりで戦うと腹を括った。
「イリヤ、リリヤ…本当に死ぬよ?」
「3人一緒なら…それも悪くないわ…」
「そうです、残されて泣きながら悔やむより何十倍ましです!」
勝ち目がない戦い、傷だらけの体、圧倒的な力を持った敵…。
それでも諦めず死すら共にしたいと言ってる仲間と出会ったと思うと本当に嬉しくて胸の奥が熱くなった。
涙が出そうだった。
例え死んだってこの世界に来て良かったと思った。
「仕方ないな!!最後まで足掻いて見るよ!!行くぜ!」
「おう!もう諦めるのは死んだ後にしてよね」
「いいえ!必ず勝ちましょう!」
僕達は意気投合して、また主核の少女に挑んだ。
もし生き延びたら二人のお強請り一つくらい聞いてやるか…。
「き、聞いたわよ!」
「聞きました聞きました!」
「あっ…」
また…癖で口に出してしまったようだ。
「これでもう死ねないな!よぉしー!力湧いてきたぁぁぁ!!」
「うん!お姉ちゃん!」
「う、うん…無茶な要求だけは勘弁してよっ!おっと…危ない危ない」
敵の爪の攻撃を避けてカウンターを狙ったが…やはり避けられた。
「こんなに頑張って振り回してるんだ!一回ぐらいは食らってぐれ!」
小さくてちょこまかと動きが早すぎて本当にイライラした。
僕の得意の広範囲魔法や高威力魔法はこんな狭い所で使えない…使ったら全員巻き込まれる。
低出力でも命中率が高い魔法や連射魔法も覚えておけばよかったと後悔した。
「真っ向勝負は体力の無駄だね」
「隙を突くしか手はないけど…あいつに隙なんかあるの?」
「でも、やるしかないです」
何回も少女の攻撃を凌ぎながらチャンスを待っていたがやはり隙など見つからなかった。
「隙がないなら作るしかないな」
「簡単に言うね」
「このままでは体力が尽きて終わりだよ…やるよ!お姉ちゃん、ハルトさん!」
珍しくリリヤが先陣を切って敵に接近して大量の弓を打ち込み気を逸らした。
イリヤが僕の背中に身を重ねると、その意図を気付いた僕は奴に突進して攻撃する同時にイリヤが後ろからの胸部を突いた。
「ぐぁー!」
「当たった…」
初めてまともに食らった少女は後ろに退いて苦しそうにした。
「初ヒット!どうだ!ハルト!」
イリヤのその憎たらしいドヤ顔をして、こんな時までそれをやるかと半分呆れて、半分頼もしいと思った。
その時!槍に当たった胸部が一瞬赤く光っていたのが見えた。
もしかしてと思って僕は当てるつもりはなくとにかく早く胸部を狙って剣を突き刺すと少女は嫌がるように胸部を腕で防ぎながら避けた。
「イリヤ!リリヤ!やつの胸部を狙って!」
「胸部を?」
「何かわかったんですか?」
「憶測しかないけど奴が主核じゃない!主核は奴の胸辺りにある!もしかしたらそれが弱点かも知らない!」
「分かった!」
「はい!」
僕達が胸部をピンポイントで狙うと少女は今までの余裕が消えて嫌がるように避けて続けた。
「クール……グワァー!」
「なんか様子がおかしいです」
「やばい感じがする!」
「まずい!二人共僕の後ろに!早く!」
少女の魔力が凄い勢いで集まって何か仕掛けて来ると様子だった。
双子が僕の背後来てすぐ少女は赤い光を放った。
「リガール!頼のむ!」
左手のカントレットが大盾の形状に変わって赤い光線を防ぎながら上の方向に弾くとその攻撃は地上まで貫いた。
少女の攻撃はイビルゲートに大穴を開けてしまう程の威力で周り一帯は高熱で息が苦しくなった。
「はぁはぁ…なんって威力!それに周囲が熱くで息苦しい」
「我に届け、風の祈りよ…」
「吹き上がって風の踊りよ」
双子は風で高熱を抑えてそれを地上に飛ばした…。
「凄いな!二人共!助かったよ」
「えへん!でしょー♪これも真相精霊様から賜った力よ」
「でも、私達よりハルトさんのそれ、何かの魔道具ですな?凄いです!」
「盾だよ!意思があるらしい…形も変えれるよ!」
「それは凄い!」
リリヤはリガールを頼もしいそうに見ていたが…さすがに血肉で出来て、それに生きているとは言えなかった。
リガールのおかげで少女の大攻撃を弾いた僕達はまた胸を狙って集中攻撃をした。
胸を集中攻撃され怒った少女は動きにキレがなくなって隙が見えた。
おかげで斬りかかって来た攻撃を受け流して回転力を利用した素早いカウンター攻撃が胸部を強打した。
「くぁーー!!!」
「よしゃー!当てた!どうだ!アシスト無しの初ヒット!」
僕もドヤ顔をしてリリヤにお返しした。
「えー?そんなのはないわよ!初ヒットはあたしなの!」
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