憑依系スキルで、美少女を誑かしてみた!

プーヤン

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第20話

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気合い充分で校門を飛び出した俺は道で頭を悩ませていた。

いつも四人で帰るときには鈴木とはいつもここで別れるので、ここからどう行けばいいのか分からないのだ。

俺は鈴木の家を知らないのだ。

そして彼女の連絡先も知らない。

美智ちゃんに連絡を取り、彼女の家の住所を聞くのもいいが、不振に思われてはどうしようかと憂慮する。

しかし、なりふり構ってられるかと携帯を取り出したところで、ある知人がこちらに歩いてくるのが視界に入る。

同じサッカー部であった高橋 洋治である。彼は夕日をバックにアホそうな顔でこちらに歩いてくる。

俺はすぐさま彼に駆け寄ると、彼は驚いた様子で後ずさった。

「洋治!すまん、こっちに生徒会長が走ってこなかったか?」

「なんだ?そいつがル〇ンか?」

「違うって!!生徒会長だ!!」

洋治は確かにこちらに生徒会長が走ってきたと言い、このまま道なりに走っていったという。

「なんか、お前がそんなフウに女性関係で焦っている姿を初めて見たわ。なんだ?彼女か?」

「は?どうでもいいだろうが?そんなことは」

「そうか。ならちょっと言ってみたかったこと言っていいか?」

「いや、時間ないから!!じゃあな!」

俺は彼に言われた通りにそのまま道なりに走っていく。後ろから「走れ!!佐々木!!青春は待ってくれねぇぞ!!」といかにもフィクションに染められた青少年の叫びが聞こえてきた。

俺は少しハニカんでしまい、「おう!」と後ろを振り返り返事をすると、彼は満足そうな表情でサムアップをしていた。

 

 

 

道なりに進んでいくと、閑静な住宅街に入った。そこに確かに鈴木の家があるのだろうが、いかんせん鈴木という姓は多い。

公園前の地域マップを見るに、このあたりにも三軒ほど鈴木という姓の家はある。

俺はその三軒を見て回り、ある家が目についた。

そこの庭には花が何輪も咲いており、その家の二階の部屋の窓越しに魔法少女サラナのポスターが見えた。

俺はここが鈴木の家だという確信を持てぬまま、何故か意気揚々とその家のインターホンを押した。

「………はい。鈴木ですけど」

か細い女性の声が聞こえた。

俺は緊張し、どもりながら答える。

「あの、えっと。僕は佐々木ですけど、穂香さんおられますか?」

その途端、インターホン越しに女性の咽る音が聞こえてきた。

「……は?佐々木?なんで?」

俺は三分の一の確立を見事当てることに成功したようだ。

「なぁ。鈴木。まだ話は終わってないんだが」

「いや、終わったわよ。………さっきので終わり」

まるで断ち切るように彼女が語気を強めた。しかし、俺はここまで追いかけてきてここで引き下がるわけにもいかない。

「いや、俺はまだ話したい。駄目か?」

「………分かった。待ってて」

俺の意志の強さが伝わったのか彼女の諦めたような声が聞こえてきた。

そうして、三十分まっても出てこないので、俺はインターホンを16連射してやろうかと考えたころ、彼女が姿を現した。

そうして、場所を公園に移し話を始めるころにはもう、日は沈み、外灯が彼女の黒髪を仄かに照らしていた。
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