14 / 123
序章
震える男①
しおりを挟む
短く刈られた前髪で惜しみ無く魅せる整った顔立ち、ジトレフ・ランドヴィーク。
薄い唇をわずかに開け、その黒い切れ長の瞳がジッと熱く見つめている。
「なぁ……なんか、落ち着かねーんだけど……」
峠へと続く山道は少しずつ傾斜がきつくなっていた。
アセウスが額に変な汗をかきながら俺に呟く。
俺は軽く目を伏せると、今日何度目かのセリフを口にした。
「あぁ、任せろ……」
パシィィンッッッッ!!!!
三つ折りにされた獣皮が俺の懐から弧を描き、ジトレフの頭を直撃する。
ジトレフは顔を赤らめながら頭を押さえて俯いた。
「……っ済まないっっ……」
「ぃいってことよ……」
「だ、大丈夫ですか?」
「大丈夫だ、むしろ……申し訳ない……」
ジトレフは昨夜からずっとこの調子だ。
ちょっと気を抜くとアセウスにゴンドゥルを重ねて熱いあっつーい眼差しを向ける。
同じ色の髪やまつ毛と瞳でスイッチが入るらしい。
おかしいと思ったんだよっ。
いくら本気の戦闘経験が少なくたって、兜かぶって戦って顔真っ赤になって呼吸困難とか、
そんなかわいらしいオチ、分隊長クラスである訳ねぇ。
喉元を触られたあの瞬間から、ジトレフは純情少年と化した。
そして俺はジトレフの救世主になったってわけだ!
Don't beat up! Don't beat up!
いや、めっちゃ叩きまくってますけどww!!
「ジトレフさん、本当に大丈夫かなぁ…… 熱だったら、少し休ませて寝てもらった方がいいんじゃね?」
俺はこの事象を、ジトレフの年代特有の、熱にうかされる一過性の病気ということにした。
ゴンドゥルのことを隠し通したい俺としては、ジトレフの節操のなさをかばうより仕方ないのだ。
そこには自己都合以外の何もないッッ。
(本能的に身の危険を感じつつあるアセウスが気の毒ってのはちーっとはあるけど)
だが、ジトレフにとっては少し違う。
「大丈夫。数日で治るし。熱っていっても軽い一時的なやつだから」
「そーなん?」
「そ」
俺は当然ですとばかりに断言した。
つい最近似たよーな症状があったけど、24時間も続かず治ったし。
(ショック療法? ナニソレ知らない)
本気で心配してるアセウスとは違って
ジトレフのことなんて全然どーでもいい。
なんだけど、自制が効かない自分に動揺しまくってるジトレフには、
本当の原因を他言しないでくれて、なおかつ諌めて現実へ引き戻してくれる俺は
さながら海を割るモーゼなのだ!
エグゾダス! (ループ突入!! カノーーーーンッ!!)
めっきり従順さを見せて、ジトレフは俺たちと一緒に、兜を外して旅することになっていた。
と、言ってるそばから、ジトレフは兜をかぶろうとするw
スパァーーーーーーンッッツ!!!!
ハリセン……じゃなかった、獣皮が空を切り、
兜を持った手を叩く。
ぼっちゲーセンのもぐら叩きで鍛えた上腕二頭筋が唸る。
俺のハリセンは (だから違うって)
キレがはんぱねぇぜ! (神楽坂もびっくり!!)
「ステーイ。逃げちゃダメだ……逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ!!」
「し、しかし……」
「戦え! 戦うんだよ! ……戦わなければ勝てない!」 (気持ちィイイ~っっ)
「!! 分かった……」
キリリと強い意思を感じさせ、黒い瞳を輝かせると、ジトレフはアセウスから少し距離を取った(笑)。
いや弱気かよ! 時を戻そう――って、面白れーなこいつww。
俺はつい吹き出した。
「なんかずりぃなー。二人だけ仲良くなっちゃって。俺も起きてりゃ良かった」
隣を歩くアセウスが俺にだけ聞こえるくらいの声で呟いた。
俺とジトレフは昨夜話をして親しくなったことになっている。
「別に仲良くはなってねぇよ。少しジトレフのことを知ったってだけで、あ、ジトレフさ、振動の魔法が使えるらしいぜ」
「振動?」
「そう! 空気を振動させて、相手を吹っ飛ばしたり、物を探せたりするんだよ。結構魔力凄いよな、上級クラスくらい?」
ジトレフの方を振り返り、そう呼び掛ける。
実はあの後、ジトレフの魔法でトロルのアイテムを全部回収することが出来たのだ。
トロルだって数体吹っ飛んでたし……
「いや、良く誤解されるが、使い勝手が良いだけで中級クラスだ」
「ぇえ~?」
俺が納得いかなげに見ていると、
「相手を直接振動させるのではなく、空気を動かすから見た目は派手に見える。だが、空気を動かすのなんて簡単だろう? 大した力じゃない。相手には少しもダメージを与えていない」
そうジトレフは説明した。
なるほどね、音柱もド派手ド派手うるさいのは身体に染み付いた地味の裏返しだったっけ。
「魔力量を使い途の多用さが凌駕してるってことか。魔力感知なんて上級クラス並みじゃん?」
「オッダ襲撃の夜のやつだろー?」
それなら俺も知ってる、とアセウスが俺たちを見る。
ふい、とジトレフは顔を背けた。
あ、アセウス凹んだ(笑)。
「……あれは、オッダ部隊に一人上級クラスの魔法戦士がいる」
ジトレフは少し考えてる風に答える。
一応部隊機密になるんじゃねーか? その様子を見て俺は訝った。
「空気の振動から捉えた大まかな魔力を伝えると、子細を教えてくれるんだ。どこにいても」
俺の方にチラとジトレフが視線を寄越す。
これは、昨夜のことを言ってるんだ。
「――それってお前、」
「相手が了解する必要があるが、私の魔力で遠く離れた相手と会話ができる。私は斥候としてお二人のことを本隊に報告する任にある」
俺が聞く前に答えが返ってきた。
普通なら問うことも、答えることも躊躇する答え。
ジトレフの瞳は黒く、ただ黒く、光なく俺を捉えていた。
―――――――――――――――――――
【獲得したアイテム】
薬品と金属加工品 4個
【冒険を共にするイケメン】
戦乙女ゴンドゥルの形代 アセウス
戦乙女ゴンドゥルの虜 ジトレフ
【冒険のアイテム】
アセウスの魔剣
青い塊
【冒険の目的地】
ベルゲン
【冒険の経由地】
ローセンダール
薄い唇をわずかに開け、その黒い切れ長の瞳がジッと熱く見つめている。
「なぁ……なんか、落ち着かねーんだけど……」
峠へと続く山道は少しずつ傾斜がきつくなっていた。
アセウスが額に変な汗をかきながら俺に呟く。
俺は軽く目を伏せると、今日何度目かのセリフを口にした。
「あぁ、任せろ……」
パシィィンッッッッ!!!!
三つ折りにされた獣皮が俺の懐から弧を描き、ジトレフの頭を直撃する。
ジトレフは顔を赤らめながら頭を押さえて俯いた。
「……っ済まないっっ……」
「ぃいってことよ……」
「だ、大丈夫ですか?」
「大丈夫だ、むしろ……申し訳ない……」
ジトレフは昨夜からずっとこの調子だ。
ちょっと気を抜くとアセウスにゴンドゥルを重ねて熱いあっつーい眼差しを向ける。
同じ色の髪やまつ毛と瞳でスイッチが入るらしい。
おかしいと思ったんだよっ。
いくら本気の戦闘経験が少なくたって、兜かぶって戦って顔真っ赤になって呼吸困難とか、
そんなかわいらしいオチ、分隊長クラスである訳ねぇ。
喉元を触られたあの瞬間から、ジトレフは純情少年と化した。
そして俺はジトレフの救世主になったってわけだ!
Don't beat up! Don't beat up!
いや、めっちゃ叩きまくってますけどww!!
「ジトレフさん、本当に大丈夫かなぁ…… 熱だったら、少し休ませて寝てもらった方がいいんじゃね?」
俺はこの事象を、ジトレフの年代特有の、熱にうかされる一過性の病気ということにした。
ゴンドゥルのことを隠し通したい俺としては、ジトレフの節操のなさをかばうより仕方ないのだ。
そこには自己都合以外の何もないッッ。
(本能的に身の危険を感じつつあるアセウスが気の毒ってのはちーっとはあるけど)
だが、ジトレフにとっては少し違う。
「大丈夫。数日で治るし。熱っていっても軽い一時的なやつだから」
「そーなん?」
「そ」
俺は当然ですとばかりに断言した。
つい最近似たよーな症状があったけど、24時間も続かず治ったし。
(ショック療法? ナニソレ知らない)
本気で心配してるアセウスとは違って
ジトレフのことなんて全然どーでもいい。
なんだけど、自制が効かない自分に動揺しまくってるジトレフには、
本当の原因を他言しないでくれて、なおかつ諌めて現実へ引き戻してくれる俺は
さながら海を割るモーゼなのだ!
エグゾダス! (ループ突入!! カノーーーーンッ!!)
めっきり従順さを見せて、ジトレフは俺たちと一緒に、兜を外して旅することになっていた。
と、言ってるそばから、ジトレフは兜をかぶろうとするw
スパァーーーーーーンッッツ!!!!
ハリセン……じゃなかった、獣皮が空を切り、
兜を持った手を叩く。
ぼっちゲーセンのもぐら叩きで鍛えた上腕二頭筋が唸る。
俺のハリセンは (だから違うって)
キレがはんぱねぇぜ! (神楽坂もびっくり!!)
「ステーイ。逃げちゃダメだ……逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ!!」
「し、しかし……」
「戦え! 戦うんだよ! ……戦わなければ勝てない!」 (気持ちィイイ~っっ)
「!! 分かった……」
キリリと強い意思を感じさせ、黒い瞳を輝かせると、ジトレフはアセウスから少し距離を取った(笑)。
いや弱気かよ! 時を戻そう――って、面白れーなこいつww。
俺はつい吹き出した。
「なんかずりぃなー。二人だけ仲良くなっちゃって。俺も起きてりゃ良かった」
隣を歩くアセウスが俺にだけ聞こえるくらいの声で呟いた。
俺とジトレフは昨夜話をして親しくなったことになっている。
「別に仲良くはなってねぇよ。少しジトレフのことを知ったってだけで、あ、ジトレフさ、振動の魔法が使えるらしいぜ」
「振動?」
「そう! 空気を振動させて、相手を吹っ飛ばしたり、物を探せたりするんだよ。結構魔力凄いよな、上級クラスくらい?」
ジトレフの方を振り返り、そう呼び掛ける。
実はあの後、ジトレフの魔法でトロルのアイテムを全部回収することが出来たのだ。
トロルだって数体吹っ飛んでたし……
「いや、良く誤解されるが、使い勝手が良いだけで中級クラスだ」
「ぇえ~?」
俺が納得いかなげに見ていると、
「相手を直接振動させるのではなく、空気を動かすから見た目は派手に見える。だが、空気を動かすのなんて簡単だろう? 大した力じゃない。相手には少しもダメージを与えていない」
そうジトレフは説明した。
なるほどね、音柱もド派手ド派手うるさいのは身体に染み付いた地味の裏返しだったっけ。
「魔力量を使い途の多用さが凌駕してるってことか。魔力感知なんて上級クラス並みじゃん?」
「オッダ襲撃の夜のやつだろー?」
それなら俺も知ってる、とアセウスが俺たちを見る。
ふい、とジトレフは顔を背けた。
あ、アセウス凹んだ(笑)。
「……あれは、オッダ部隊に一人上級クラスの魔法戦士がいる」
ジトレフは少し考えてる風に答える。
一応部隊機密になるんじゃねーか? その様子を見て俺は訝った。
「空気の振動から捉えた大まかな魔力を伝えると、子細を教えてくれるんだ。どこにいても」
俺の方にチラとジトレフが視線を寄越す。
これは、昨夜のことを言ってるんだ。
「――それってお前、」
「相手が了解する必要があるが、私の魔力で遠く離れた相手と会話ができる。私は斥候としてお二人のことを本隊に報告する任にある」
俺が聞く前に答えが返ってきた。
普通なら問うことも、答えることも躊躇する答え。
ジトレフの瞳は黒く、ただ黒く、光なく俺を捉えていた。
―――――――――――――――――――
【獲得したアイテム】
薬品と金属加工品 4個
【冒険を共にするイケメン】
戦乙女ゴンドゥルの形代 アセウス
戦乙女ゴンドゥルの虜 ジトレフ
【冒険のアイテム】
アセウスの魔剣
青い塊
【冒険の目的地】
ベルゲン
【冒険の経由地】
ローセンダール
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~
石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。
ありがとうございます
主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。
転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。
ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。
『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。
ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする
「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした
月神世一
ファンタジー
「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」
ブラック企業で過労死した日本人、カイト。
彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。
女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。
孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった!
しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。
ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!?
ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!?
世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる!
「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。
これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!
【運命鑑定】で拾った訳あり美少女たち、SSS級に覚醒させたら俺への好感度がカンスト!? ~追放軍師、最強パーティ(全員嫁候補)と甘々ライフ~
月城 友麻
ファンタジー
『お前みたいな無能、最初から要らなかった』
恋人に裏切られ、仲間に陥れられ、家族に見捨てられた。
戦闘力ゼロの鑑定士レオンは、ある日全てを失った――――。
だが、絶望の底で覚醒したのは――未来が視える神スキル【運命鑑定】
導かれるまま向かった路地裏で出会ったのは、世界に見捨てられた四人の少女たち。
「……あんたも、どうせ私を利用するんでしょ」
「誰も本当の私なんて見てくれない」
「私の力は……人を傷つけるだけ」
「ボクは、誰かの『商品』なんかじゃない」
傷だらけで、誰にも才能を認められず、絶望していた彼女たち。
しかしレオンの【運命鑑定】は見抜いていた。
――彼女たちの潜在能力は、全員SSS級。
「君たちを、大陸最強にプロデュースする」
「「「「……はぁ!?」」」」
落ちこぼれ軍師と、訳あり美少女たちの逆転劇が始まる。
俺を捨てた奴らが土下座してきても――もう遅い。
◆爽快ざまぁ×美少女育成×成り上がりファンタジー、ここに開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる