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第一部ヴァルキュリャ編 第三章 ロンダーネ
1/fの焚き火
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「しっかしさぁー、あいつ、変な奴だったよなぁー」
串に刺したトナカイの肉を俺は焚き火で炙る。
「あいつってー?」
モグモグと口を動かすアセウスにジトレフが肉の切れ端を手渡す。
辺りは薄暗く、マツみたいな森の木々の影が俺達に被さる。
右手首によると、トウヒという木の一種らしい。
俺は植物博士じゃないし、えっ?! ついに右手首に図鑑機能が?! なんて高揚したけど、違った。
林間学校で行った尾瀬で、引率の先生との会話で教わったらしい。
モミの木とは違うんだけど、クリスマスツリーの木にもなるんだとか。
そー言われれば、そんな話をした記憶があるよーな。
本人が覚えてねぇのに、記憶から思い出してデータ化してくれるとか、御苦労なことだ。
こんなことになると分かっていたら、図鑑やら学問書やら、全部流し読みしといたのにな。
「料理人、アイド」
そう言うと、俺は熱くなって脂肪が溶け出した肉を噛みちぎった。
アセウスは、あぁ、という表情になり、小さく千切った干し肉を口に入れる。
ローセンダールを発ち、ロンダーネ入りをして二日目になる。
延々と続くトウヒの森の中で、今日も焚き火を囲み夜を迎えようとしていた。
「青い塊を見ている時は完全に子どもの顔だったなー。エルドフィンめっちゃ優しくなってたよな」
「す、素直な子どもを邪険にできるなんてそーとー嫌なやつだろ?」
「ふふっ、確かに。素直な子どもだった」
あの日、俺がテーブルに差し出した青い塊を、アイドとタクミさんは興味深そうに見つめた。
なんなんだろう、石かな、あーでもない、こーじゃない、と俺達も交えて推測談義に花が咲いたっけ。
結局、二人の知識を借りても何だかは判明せず、確かに綺麗だな、エルドフィンの懐からこれを見つけるなんて良い目してるじゃないか、と余計なオチもついて、皆の興味は青い塊から離れた。
アイド一人を除いては。
アイドは心奪われたといった感じに、青い塊を見つめていた。
目を輝かせて、宝物に夢中になった子どもみたいに、嬉しそうに。
たぶん、誰もそんなアイドを予想していなかったんだろう。
俺達の間に流れた妙な雰囲気を察知して、アイドは、あ、もう終わりかな、なんて寂しそうに笑った。
「あれだけ生意気言ってたのにさぁー。遠慮せず好きなだけ見ろよっつったら、触っても良いか? だもんなぁー」
「めちゃめちゃ遠慮してたね。俺、え! 触ってなかったんだって驚いた」
「俺もだよ。あんな恐る恐る聞いてきやがって、調子狂ったわ」
近くにある細い小枝を小さく折って、焚き火へと放った。
パチッと生木のはぜる様子はしょぼい爆竹みたいだ。
意外と飽きないので、俺は暇潰しに良くやっている。
でも、炎を眺める俺は、くたびれた大人の顔をしてるんだろうな、なんて思う。
幸せそうに青い塊に触れるアイドの顔は、純真無垢な幼子の顔だった。
そのままアイドに青い塊を譲ってやれないことが後ろめたくなってしまうくらいだった。
当然、夕食を作れなんて言える訳もなく、俺達は自炊をすべく動き始めたんだよなぁ。
それから、仕事はちゃんとやる! とアイドが慌てて台所に現れてさ。
アイドがジトレフの分のエゲケを作る横で、俺達は現世風肉じゃがもどきを作ったんだ。
え? 誰だ!? 今、また芋かっっって言った奴! 正直に手を上げろっ。
「……バランス不安定な人だよね、アイドさんって」
「アセウスも思った?」
「ローセンダールで会った時と、それがバレてからのアイドさんって、ちょっとさ……」
「ザ・狡猾! っつー、アセウスの苦手なタイプだもんなぁー」
「顔色一つ変えずにサラッと嘘付いてたんだろー? 台所は俺の聖域、とか。タクミさんにまで、用事があって帰らなきゃならないとかさ」
台所はアイドの聖域。全くのデマカセだった。
考えてみりゃ、他所の店の厨房を渡り歩いていて、他の人間は入れないとかねぇわな。
居間で顔を合わせた時、アイドは俺達があの時の相手だって瞬時に気づいたそうだ。
バレないよーに、出来るだけ顔を合わせないための言い訳だったとさ。
エゲケの作り方を見ようとするタクミさんを遠ざけながら、アイドが白状した。
「俺達に気づかれる前にとんずらここーって必死だったんだろ。頭の白布も印象に残りやすい金髪を隠すためでぇ? 昼飯食う時、ジトレフが来る夕食の時って少しずつ化粧を重ねて、顔も変えてたってぇ? ほんっとムカつくわ」
「まんまとアイドさんの策略にはまってたからなぁ。良く見ると顔立ち濃いんだぁなんて、俺、完全に騙されてたよ。良く見ると、じゃねーわっ。化粧って怖えーっ。ジトレフはすげーよっ」
パチパチパチッッ
俺が投げ込んだ小枝が連続してはぜる。
その向こう側で、揺らぐジトレフの顔が珍しくはにかんだように見えた。
ん? と思ってみたが、いつもの無表情だった。
焚き火の炎で揺らいだ空気が起こした見間違えだったようだ。
「何一つ信用しちゃならない人間だ、そう思うつもりだったんだけどなぁ……」
アセウスが遠い目をして焚き火を見つめる。
俺は、アセウスの方に間違っても火の粉が飛ばないように、注意しながら小枝を放る。
小さな爆竹は、俺の目の前で遠慮がちにはぜ続けた。
青い塊が見せたアイド、盗もうとした理由を説明した時のアイド。
それは、なんつーかバカバカし過ぎて、カッコ悪すぎて、本当のアイドなんじゃないかって思わせた。
仕事である料理と、綺麗なものである青い塊には、誠実。
そう思いかけた矢先に、台所は聖域は嘘、だもんなぁ~。
俺はわしゃわしゃっと頭を掻いた。
外から刺激を与えたところで、中身は整理なんてされないけど。
「それでいいんじゃねぇの。人間なんて、そうそう信用して良いことなんてねぇし。タクミさんだって、どこまで信用してるのかわかんねぇ感じだったし、俺も信用はするつもりねぇよ」
「エルドフィンはそーゆーとこあるよね」
アセウスがふわっと笑った。
炎で空気は揺らいでいたけど、これは見間違いではない。
ぼっちの俺に救いをもたらす、幼馴染みの笑顔だ。
エルドフィンも人間不信だったのか? そうだっけ? 後で調べておくか。
「そだっけ? あ、でもアイドの料理の美味さは信用してるけどな!」
「はいはい、それは皆分かってるよ。いったい……どんな苦労してきたんだろーな……」
あしらうようなふざけた口調とは不似合いに、炎の中の、遠いどこかを眺めている。
苦労か……。
正直、俺達は「してない」部類に入るんだろうな。
苦悩なら、アセウスは長年して来ただろう。
今だってそうだ。俺だってそこそこしてるつもりだ。
でも、苦労じゃあない。
苦労ってのは、選ばれた人だけに与えられるのだ。
「さぁな。……今度本人に聞いてみたら?」
「んー……。ジトレフは? アイドのことどー思ってる?」
「すまない。興味がない」
パチパチッと小枝のはぜる音だけが響いた。
俺は近くに取っておいた小枝を次々と乱暴に折りまくる。
パキパキ バキッ パキパキパキッ
遠慮なく音を響かせた後、一気に焚き火に投げ込んだ。
バサッ
パチパチパチッ! パキッバチパチンパキッッ パチッパチッッ!
音の合奏が静寂を襲う。
炎が輝くように光を増す。
その炎の向こうで、だからさー、ジトレフはそーゆーとこだろっ! 少しは興味持とーやっっ、と交わされるアセウスたちの会話を聞きながら、さて寝るかな、と俺は焚き火を背に寝床の準備を始めたのだった。
串に刺したトナカイの肉を俺は焚き火で炙る。
「あいつってー?」
モグモグと口を動かすアセウスにジトレフが肉の切れ端を手渡す。
辺りは薄暗く、マツみたいな森の木々の影が俺達に被さる。
右手首によると、トウヒという木の一種らしい。
俺は植物博士じゃないし、えっ?! ついに右手首に図鑑機能が?! なんて高揚したけど、違った。
林間学校で行った尾瀬で、引率の先生との会話で教わったらしい。
モミの木とは違うんだけど、クリスマスツリーの木にもなるんだとか。
そー言われれば、そんな話をした記憶があるよーな。
本人が覚えてねぇのに、記憶から思い出してデータ化してくれるとか、御苦労なことだ。
こんなことになると分かっていたら、図鑑やら学問書やら、全部流し読みしといたのにな。
「料理人、アイド」
そう言うと、俺は熱くなって脂肪が溶け出した肉を噛みちぎった。
アセウスは、あぁ、という表情になり、小さく千切った干し肉を口に入れる。
ローセンダールを発ち、ロンダーネ入りをして二日目になる。
延々と続くトウヒの森の中で、今日も焚き火を囲み夜を迎えようとしていた。
「青い塊を見ている時は完全に子どもの顔だったなー。エルドフィンめっちゃ優しくなってたよな」
「す、素直な子どもを邪険にできるなんてそーとー嫌なやつだろ?」
「ふふっ、確かに。素直な子どもだった」
あの日、俺がテーブルに差し出した青い塊を、アイドとタクミさんは興味深そうに見つめた。
なんなんだろう、石かな、あーでもない、こーじゃない、と俺達も交えて推測談義に花が咲いたっけ。
結局、二人の知識を借りても何だかは判明せず、確かに綺麗だな、エルドフィンの懐からこれを見つけるなんて良い目してるじゃないか、と余計なオチもついて、皆の興味は青い塊から離れた。
アイド一人を除いては。
アイドは心奪われたといった感じに、青い塊を見つめていた。
目を輝かせて、宝物に夢中になった子どもみたいに、嬉しそうに。
たぶん、誰もそんなアイドを予想していなかったんだろう。
俺達の間に流れた妙な雰囲気を察知して、アイドは、あ、もう終わりかな、なんて寂しそうに笑った。
「あれだけ生意気言ってたのにさぁー。遠慮せず好きなだけ見ろよっつったら、触っても良いか? だもんなぁー」
「めちゃめちゃ遠慮してたね。俺、え! 触ってなかったんだって驚いた」
「俺もだよ。あんな恐る恐る聞いてきやがって、調子狂ったわ」
近くにある細い小枝を小さく折って、焚き火へと放った。
パチッと生木のはぜる様子はしょぼい爆竹みたいだ。
意外と飽きないので、俺は暇潰しに良くやっている。
でも、炎を眺める俺は、くたびれた大人の顔をしてるんだろうな、なんて思う。
幸せそうに青い塊に触れるアイドの顔は、純真無垢な幼子の顔だった。
そのままアイドに青い塊を譲ってやれないことが後ろめたくなってしまうくらいだった。
当然、夕食を作れなんて言える訳もなく、俺達は自炊をすべく動き始めたんだよなぁ。
それから、仕事はちゃんとやる! とアイドが慌てて台所に現れてさ。
アイドがジトレフの分のエゲケを作る横で、俺達は現世風肉じゃがもどきを作ったんだ。
え? 誰だ!? 今、また芋かっっって言った奴! 正直に手を上げろっ。
「……バランス不安定な人だよね、アイドさんって」
「アセウスも思った?」
「ローセンダールで会った時と、それがバレてからのアイドさんって、ちょっとさ……」
「ザ・狡猾! っつー、アセウスの苦手なタイプだもんなぁー」
「顔色一つ変えずにサラッと嘘付いてたんだろー? 台所は俺の聖域、とか。タクミさんにまで、用事があって帰らなきゃならないとかさ」
台所はアイドの聖域。全くのデマカセだった。
考えてみりゃ、他所の店の厨房を渡り歩いていて、他の人間は入れないとかねぇわな。
居間で顔を合わせた時、アイドは俺達があの時の相手だって瞬時に気づいたそうだ。
バレないよーに、出来るだけ顔を合わせないための言い訳だったとさ。
エゲケの作り方を見ようとするタクミさんを遠ざけながら、アイドが白状した。
「俺達に気づかれる前にとんずらここーって必死だったんだろ。頭の白布も印象に残りやすい金髪を隠すためでぇ? 昼飯食う時、ジトレフが来る夕食の時って少しずつ化粧を重ねて、顔も変えてたってぇ? ほんっとムカつくわ」
「まんまとアイドさんの策略にはまってたからなぁ。良く見ると顔立ち濃いんだぁなんて、俺、完全に騙されてたよ。良く見ると、じゃねーわっ。化粧って怖えーっ。ジトレフはすげーよっ」
パチパチパチッッ
俺が投げ込んだ小枝が連続してはぜる。
その向こう側で、揺らぐジトレフの顔が珍しくはにかんだように見えた。
ん? と思ってみたが、いつもの無表情だった。
焚き火の炎で揺らいだ空気が起こした見間違えだったようだ。
「何一つ信用しちゃならない人間だ、そう思うつもりだったんだけどなぁ……」
アセウスが遠い目をして焚き火を見つめる。
俺は、アセウスの方に間違っても火の粉が飛ばないように、注意しながら小枝を放る。
小さな爆竹は、俺の目の前で遠慮がちにはぜ続けた。
青い塊が見せたアイド、盗もうとした理由を説明した時のアイド。
それは、なんつーかバカバカし過ぎて、カッコ悪すぎて、本当のアイドなんじゃないかって思わせた。
仕事である料理と、綺麗なものである青い塊には、誠実。
そう思いかけた矢先に、台所は聖域は嘘、だもんなぁ~。
俺はわしゃわしゃっと頭を掻いた。
外から刺激を与えたところで、中身は整理なんてされないけど。
「それでいいんじゃねぇの。人間なんて、そうそう信用して良いことなんてねぇし。タクミさんだって、どこまで信用してるのかわかんねぇ感じだったし、俺も信用はするつもりねぇよ」
「エルドフィンはそーゆーとこあるよね」
アセウスがふわっと笑った。
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ぼっちの俺に救いをもたらす、幼馴染みの笑顔だ。
エルドフィンも人間不信だったのか? そうだっけ? 後で調べておくか。
「そだっけ? あ、でもアイドの料理の美味さは信用してるけどな!」
「はいはい、それは皆分かってるよ。いったい……どんな苦労してきたんだろーな……」
あしらうようなふざけた口調とは不似合いに、炎の中の、遠いどこかを眺めている。
苦労か……。
正直、俺達は「してない」部類に入るんだろうな。
苦悩なら、アセウスは長年して来ただろう。
今だってそうだ。俺だってそこそこしてるつもりだ。
でも、苦労じゃあない。
苦労ってのは、選ばれた人だけに与えられるのだ。
「さぁな。……今度本人に聞いてみたら?」
「んー……。ジトレフは? アイドのことどー思ってる?」
「すまない。興味がない」
パチパチッと小枝のはぜる音だけが響いた。
俺は近くに取っておいた小枝を次々と乱暴に折りまくる。
パキパキ バキッ パキパキパキッ
遠慮なく音を響かせた後、一気に焚き火に投げ込んだ。
バサッ
パチパチパチッ! パキッバチパチンパキッッ パチッパチッッ!
音の合奏が静寂を襲う。
炎が輝くように光を増す。
その炎の向こうで、だからさー、ジトレフはそーゆーとこだろっ! 少しは興味持とーやっっ、と交わされるアセウスたちの会話を聞きながら、さて寝るかな、と俺は焚き火を背に寝床の準備を始めたのだった。
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