特殊性癖特区 シーズン2 恥ずかしい姿を見られたくて我慢できない女の子たちだって、恋をしちゃいます

ブラックウォーター

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お願い聞いて下さいな~?

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 礼拝堂に、シスターと千歳、摩耶、そして露出愛好会の男女(さらに数が増えている)が集まっている。長椅子はすみに片づけられ、テーブルの上にささやかだが料理や飲み物が置かれている。
 「えー、それでは、シスターの著書”特殊性癖特区はわたくしにとってこういうところでした”の出版を祝いまして、乾杯!」
 音頭をとる千歳に続いて、みな「乾杯」とグラスを掲げる。一応シスター以外はみな未成年だし、ここは学園の敷地内なので、ノンアルコールだ。シスターも酒はあまり飲まないので、ジュースを飲んでいる。。
 「シスター、おめでとうございます」「読みましたよ。すごく面白かったです」「”特区”の良さを色んな人に知ってもらえますね!」
 露出愛好会の男女がシスターにエールの言葉をかけていく。
 「ありがとうございます~。皆さんの応援とご協力があったればこそですわ~」
 シスターが照れくさそうに笑みを返す。
 ここまでなかなか苦労した甲斐があったな。と千歳は思う。シスターが自身のブログに掲載していた”特区”であった出来事を、本にしてみないかと出版社から打診があったのだ。
 ともあれ、ここであったことをそのまま書いたら官能小説になってしまう。主に露出愛好会の恋バナを中心に据えて、なぜみなが”特区”である久留生市に移り住んだのか。そこで、どんな経緯でパートナーと出会い、どんなふうに触れ合ったのか。
 千歳のアドバイスで、なるべく芸術性を前面に押し出す形で体験記として記したのだった。
 その甲斐あって出版にこぎつけ、テレビでも話題になっている。
 「わたしのことも書いてあったけどぉ...。ちょっと恥ずかしいしぃ...」
 摩耶が乙女な表情を浮かべて言う。
 「だって、摩耶さんと千歳さんのなれ初めと触れ合い、聞けばとっても素敵だったんですもの~」
 シスターがころころと笑いながら相手をする。そう言われると、千歳も少し恥ずかしいのだが。
 何はともあれ、シスターの著書が世に出たのは本当にめでたいことだ。原稿を読んでみても、素人目にも非常に優れた文章力を持っていたから、多くの人の関心を呼び、感動させることができることだろう。千歳はそう思うのだった。
 「ねえ、千歳さん、わたくしがんばりました~。だから~...。
 お願い聞いて下さいな~?」
 そう言ったシスターの目には、妖艶で肉食系全開の光が浮かんでいた。千歳は少し怖くなるが、シスターのお願いだしと、首を縦に振ったのだった。

 「はい、できました~」
 「これが...俺...?」
 翌日の午前。礼拝堂の仮眠室の化粧台の前に座る千歳は、鏡に映る自分の姿に目を疑った。そこにはすごい美少女の姿があったからだ。
 薄く化粧をして、ショートボブのウィッグをつけて、ブラウスとフレアスカートにカーディガンという姿だ。伊達眼鏡もかけているから、いつもと印象がだいぶ違って見える。それはどう見ても女の子だった。我ながら化けたものだと思う。もともと女っぽい容姿をしている自覚はあったが...。
 千歳は背は170センチあるものの、肩幅もそれほど広くないし、体つきも年相応に細いから、女物の服を着ても違和感がない。カーディガンはわざと袖が余る丈のものが選ばれているから、女にしては大きい手をうまく隠せている。朝一番で脱毛エステに連れていかれて、手足のムダ毛もきれいに処理されている。ついでに、下着もちゃんとサイズの合う女物を着けさせられている。
 「さ、千歳さん、おでかけしましょう~」
 そう言ったシスターに、千歳は町に連れ出されてしまうのだった。

 「あの...シスター、どうして女装してデートなんです?」
 「だって~こんな可愛い女の子、見せびらかしたいじゃないですか~。一度やってみたかったんです~」
 女装した千歳と手をつなぎながら、シスターは本当に嬉しそうな顔をしてそう言う。なんだか肉食系女子ぶりがエスカレートしちゃいないか?千歳はそんなことを思う。
 ウィンドウショッピング、カフェ、映画、展望台とデートは進む。
 知り合いに遭遇するたびに千歳は肝を冷やしたが、驚いたことに一度もばれなかった。なんと言ってもシスターはハーフの美人だし、修道服は町では目立つから、行く先々で知り合いに見つかってしまうのだ。
 「わたくしの従妹なんです~」「ちょっと人見知りで~」
 というシスターの言葉を、みな疑問も持たずに受け入れていたのだ。
 「だから大丈夫だと申し上げました~。千歳さんとっても可愛いんですから~♡」
 そう言われると、悪い気はしないと思えてくるから恐ろしい。
 
 「えと...シスターこっちじゃまずいんじゃ...?」
 ショッピングモールの女子トイレに手を引いて自分を連れて行くシスターに、千歳は慌てる。
 「男子トイレに入ってみます~?皆さんびっくりなさると思いますけど~?」
 言われてみればそうだ。
 二人で個室に入ったシスターは、千歳と唇を重ねる。
 「ねえ、可愛い千歳さんを見てたら我慢できなくなっちゃったんです~...。
 どうしましょう~...?」
 そう言って、シスターは千歳の手を自分の股間に導く。例によって修道服の下はノーパンノーブラだった。
 「ここでしちゃいますか...?」
 千歳の言葉に、シスターは淫らで、とても嬉しそうな笑みを浮かべる。
 「あああんっ!千歳さんのお〇んちん...!とっても素敵ですわ~っ!感じるのおっ!」
 結局女子トイレでのセックスは数時間にも及んでしまうのだった。

 「わあ、すごい...!」
 デートの終点は、最近オープンしたリゾートホテルの一室だった。久留生市を望む山の中腹に建てられた高層ホテルで、久留生市が一望できる。夜景が実に美しかった。田舎町だと思っていたが、こうしてみると多くの人が生活しているのがよくわかる。
 「やっぱりいい景色ですね~。一度来てみたかったんですけど~。大正解でした~」
 「でも良かったんですか?けっこう高かったでしょ?」
 シスターはにっこりと笑う。
 「印税が入ってきましたから~。今日は自分にご褒美です~」
 素敵な笑顔に、千歳もつられて笑顔になる。
 二人は夜景を満喫しながら、ルームサービスで運ばれて来たミニコースの食事と赤ワインを堪能する。
 「この町に来て本当に良かったと思います~。なんと言っても千歳さんに出会えましたから~」
 ほろ酔いのシスターが楽しそうに言う。
 「俺は...実は最初は町に”特区”が置かれることに反発してたんです...。
 町おこしのためと言ったってやり方を考えろよ、って...。
 でも、今となっては感謝してます。おかげでシスターに会えましたから」
 言ってしまってからくさいセリフだと思う。自分も酔ってるな...。
 「ふふふ...嬉しいです~。千歳さんがそう思ってくれてるなら~。
 ねえ、また女装してくれますか~?」
 「その...たまにですよ?あんまり再々はご勘弁を...」
 シスターが大輪の花のような笑顔を浮かべる。シスターの美しい青い目をみていると、どうしても千歳は拒否できなかったのだ。
 この露出狂で肉食系な美しい女性との物語は、まだ始まったばかりなのだろう。千歳はそう思う。これからも振り回され、いろいろびっくりさせられるのが目に浮かぶ。が、それもいいかと思えるのだ。
 俺は、シスター、霧島榛名という女性を本当に愛おしいと思っているのだから。そう思いながら、千歳はワインを飲み干した。

 つづく
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