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06 反逆
泥縄の負債
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01
2020年8月28日
ユニティア連邦首都、アシュトン。
中央情報局第三小会議室。
「まずいことになった。
マット・オブライアンという記者、あの戦争の暗部に確実にたどり着きつつある。
ライズインフォ本社はまだなにも言ってこないのか?」
ユニティア中央情報局のエージェント、アンダーセンは苛立ちも露わだった。
「なにも言ってきませんし、これからも言ってくることはないでしょう。
今までもオブライアンが問題のある取材をしている事実はない、の一点張りでしたから」
内務省から派遣されているエージェントが他人事のように応じる。
メディアは内務省の所管だが、得に許可や認証を必要としないネット放送局に対して強いことは言えないというのが彼の言い分だった。
(実際、こいつにとっては他人事か)
アンダーセンは内心で舌打ちする。
内務省にとっては、デウス戦争の真実が隠されようが明らかになろうが、大して腹は痛まない。
だが、情報局にとっては組織の死活問題と言えた。
なぜなら、国民に対してデウス戦争に関する情報を隠蔽し、嘘を重ね続けて来たのは他でもない情報局だったからだ。
アンダーセンのキャリアは、デウス戦争までは順風満帆だった。
いずれ情報局の理事官に出世し、そのコネを使って政界へ進出。
そんな野望を抱いていた。
だが、デウス国内に8発の核爆発が起きたとき、風向きは一転して向かい風へと変わった。
金で手なずけていると思い込んでいたデウスの内通者たちが、突然ユニティア情報局の意向を無視して暴走し始めたのだ。
SLBMの発射など、全く寝耳に水の話だった。
そして、情報局は気づく。内通者たちの真意は、初めから自分たちを利用することにあったと。
イカサマをしかけているつもりが、自分たちがイカサマにはめられていた。
その責任はアンダーセンに被せられることになる。
出世の道は閉ざされ、閑職に廻されリストラを待つか、汚れ仕事をこなしても組織に必要な存在であるかを選ぶはめになる。
アンダーセンは後者を選び、メディアの操作や、国益にかなわない者たちへの脅迫、買収工作、時には暗殺までこなしてきた。
デウス戦争の真実を覆い隠し、カバーストーリーを構築してきた成果はあったと自惚れてもいる。
それらの努力が、マット・オブライアンという人間の行動で全て水泡に帰そうとしているのだ。
「くそ!売国奴め!
報道の自由を振りかざして平気で国益を侵害する。
自分がなにをやっているのか全くわかっていない!」
「俺はオブライアンじゃないよ。そう言われても仕方ないさ」
アンダーセンの罵倒に、傍らにいた大統領補佐官が冷たく答える。
“情報局の無能が招いた事態だろう”と言外に付け加えながら。
実際彼の仕事は、アンダーセンとは次元が違う。
アンダーセンがデウス戦争のカバーストーリーを最後まで守れるのなら良し。
それができないなら、君はここまでだと告げる。
それだけだった。
「わかっているとも…」
アンダーセンは、無理にでも自分を冷静にする。
補佐官が自分をかばう気が全くないのがわかったからだ。
デウス戦争の真実が明るみに出るようなことがあれば、アンダーセンはいよいよ用済みということになる。
カプリ海の孤島の収容所に、裁判なしで死ぬまで収監されることになるかも知れない。
「こうなった以上、ドラスティックな手段も止むなしと思うが、あんたらはどうだ?」
「総論としては異議はない。
だが、政府が関わっていると発覚するようなやり方はごめんだぞ」
アンダーセンが言葉を選びながら問う。補佐官もまた、言葉を選びながら返答する。
取りあえず言質を取れたアンダーセンはにやりとする。
「それは心配ない。
オブライアンは自分から危ない領域に踏み込んでいくだろう。
そこでならどうにでもなる」
自信ありげなアンダーセンに、会議室に列席する者たちは賛同も反対もしなかった。
結果がどうなろうと、責任をとるのは自分たちではないと開き直っているのだ。
だが、アンダーセンにとってはそれは好都合だった。
誰も彼の邪魔をしないし、オブライアンの報道をなんとかすることができれば自分の手柄ということになる。
とにかくオブライアンをどうにかすることが肝要。
そう考えていた。
彼の雇い主であるライズインフォの意向がどうあろうと、取材の当事者であるオブライアンがいなくては報道は不可能のはずだった。
アンダーセンは頭の中で作戦を練り始めた。
2018年10月20日
アキツィア共和国南部、フューリー空軍基地。
「海路と空路からの同時攻撃作戦?」
ブリーフィングルームでこれから始まる作戦の説明を受けたエスメロード・ライトナー一等空尉は、あからさまに渋面を浮かべる。
「そうです。核攻撃というデウス軍の暴挙によって、陸路でデウス北部へ侵攻することは当面不可能となりました。
ですが、我が国の機動部隊と、連合軍の航空隊を持ってすれば、デウス北部への同時多発攻撃が可能となります」
いかにも幕僚畑の人間という印象のユニティア空軍の参謀が、耳につく高い声で言う。
だが、エスメロードたちパイロットにとってはこの作戦は画餅にしか思えなかった。
「空母打撃群2部隊では戦力が不安だ。
カプリ海の第3艦隊と合流するか、そうでなくとも今北海にむかっているアキツィアとイスパノの合同艦隊と合流してからにすべきだろう?
この戦力で北部の軍事拠点とエヴァンゲルブルグを制圧するのは無理だ」
ジョージが理路整然と作戦の不備を指摘する。
デウス軍の主力部隊は、核爆発のどさくさに紛れて北部へと逃げおおせた。
デウス北部にたてこもるには充分な戦力がデウス軍には残されているのだ。
敵に対して数の優位を確保する、戦力三倍の法則を、ユニティアがごり押しする今回の作戦では満たすことができないのだ。
「ご心配なく、デウス海軍艦隊は手足を引っ込めた亀のようにキーロン湾から出てきません。
デウス軍はたび重なる敗走に怯えています。
連合軍とまともに事を構えるガッツはすでにありませんよ」
「希望的観測は聞けないな」
参謀の推測でしかない言葉をエスメロードは遮る。
「戦力そのものが少ないこともそうだが、潜水艦による護衛が足りない。
デウス軍の潜水艦隊は優秀だと聞く。
空母打撃群2部隊なんか、彼らが本気になればたちまち海の藻屑だぞ?」
エスメロードの言葉に、参謀があからさまに不愉快な顔になる。
「口を慎んで下さい。
我が国の機動部隊に対する侮辱はやめて頂きたい。
対潜訓練も欠かすことなく行われています。
一方的にやられることなどあり得ない」
夢根拠な楽観論を並べ続ける参謀に、エスメロードは「だめだこりゃ」と肩をすくめ、ジョージと顔を見合わせる。
恐らく、政治的な理由から軍事的な問題が無視されているのだろう。
デウスの核攻撃によって多くの将兵が戦死したことを受けて、ユニティア国内では政府と軍に対する非難が強まっていると聞く。
「自国への核攻撃という暴挙を実行したのはデウス軍でも、そこに至る流れを作った責任はユニティア政府と軍にもある」
という世論の高まりを無視できなくなっている。
もともと、ユニティア国内でもデウスへの地上軍の投入には消極的な声が少なくなかったのだ。
ここにきて「それ見たことか」という声が上がるのは必然だった。
それらの非難をかわすために、短期間でわかりやすい戦果をあげて国民の機嫌を取る。
要するにまともなビジョンなどない。国民の人気取りのための作戦というわけだ。
「参謀殿。
一応確認しておきたい。
作戦は予定通りに進むのだろうな?」
「もちろんですとも」
航空隊指令のシュタイアー一佐の問いに、参謀は自信満々に答える。
「では、作戦が予定通りに進まなかった場合、わがアキツィア軍は独自の行動を取らせてもらう。それでいいな」
シュタイアーの物言いに、参謀は眉間にしわを寄せる。
希望的観測に凝り固まっている彼にとって、作戦が予定通りに行かないなどあり得ないことなのだ。
プランBが論じられること自体が不快らしい。
「お好きに。
ただし、作戦が予定通りに進んだ場合は相応の責任を取って頂きますよ」
「いいとも」
シュタイアーは冷静に応じる。
その表情は、作戦の失敗を確信しているものだった。
そして、ブリーフィングルームに集まったアキツィア自衛空軍将兵たちも、全く同意見だったのである。
かくして、デウス軍に対して圧倒的な数の優位を確保するのを待たずに、拙速な作戦が強行されることとなるのである。
それは、ギャンブルの負けをギャンブルによって取り返そうとするに等しい愚挙。
そのことを、連合軍は身をもって知ることとなる。
2020年8月28日
ユニティア連邦首都、アシュトン。
中央情報局第三小会議室。
「まずいことになった。
マット・オブライアンという記者、あの戦争の暗部に確実にたどり着きつつある。
ライズインフォ本社はまだなにも言ってこないのか?」
ユニティア中央情報局のエージェント、アンダーセンは苛立ちも露わだった。
「なにも言ってきませんし、これからも言ってくることはないでしょう。
今までもオブライアンが問題のある取材をしている事実はない、の一点張りでしたから」
内務省から派遣されているエージェントが他人事のように応じる。
メディアは内務省の所管だが、得に許可や認証を必要としないネット放送局に対して強いことは言えないというのが彼の言い分だった。
(実際、こいつにとっては他人事か)
アンダーセンは内心で舌打ちする。
内務省にとっては、デウス戦争の真実が隠されようが明らかになろうが、大して腹は痛まない。
だが、情報局にとっては組織の死活問題と言えた。
なぜなら、国民に対してデウス戦争に関する情報を隠蔽し、嘘を重ね続けて来たのは他でもない情報局だったからだ。
アンダーセンのキャリアは、デウス戦争までは順風満帆だった。
いずれ情報局の理事官に出世し、そのコネを使って政界へ進出。
そんな野望を抱いていた。
だが、デウス国内に8発の核爆発が起きたとき、風向きは一転して向かい風へと変わった。
金で手なずけていると思い込んでいたデウスの内通者たちが、突然ユニティア情報局の意向を無視して暴走し始めたのだ。
SLBMの発射など、全く寝耳に水の話だった。
そして、情報局は気づく。内通者たちの真意は、初めから自分たちを利用することにあったと。
イカサマをしかけているつもりが、自分たちがイカサマにはめられていた。
その責任はアンダーセンに被せられることになる。
出世の道は閉ざされ、閑職に廻されリストラを待つか、汚れ仕事をこなしても組織に必要な存在であるかを選ぶはめになる。
アンダーセンは後者を選び、メディアの操作や、国益にかなわない者たちへの脅迫、買収工作、時には暗殺までこなしてきた。
デウス戦争の真実を覆い隠し、カバーストーリーを構築してきた成果はあったと自惚れてもいる。
それらの努力が、マット・オブライアンという人間の行動で全て水泡に帰そうとしているのだ。
「くそ!売国奴め!
報道の自由を振りかざして平気で国益を侵害する。
自分がなにをやっているのか全くわかっていない!」
「俺はオブライアンじゃないよ。そう言われても仕方ないさ」
アンダーセンの罵倒に、傍らにいた大統領補佐官が冷たく答える。
“情報局の無能が招いた事態だろう”と言外に付け加えながら。
実際彼の仕事は、アンダーセンとは次元が違う。
アンダーセンがデウス戦争のカバーストーリーを最後まで守れるのなら良し。
それができないなら、君はここまでだと告げる。
それだけだった。
「わかっているとも…」
アンダーセンは、無理にでも自分を冷静にする。
補佐官が自分をかばう気が全くないのがわかったからだ。
デウス戦争の真実が明るみに出るようなことがあれば、アンダーセンはいよいよ用済みということになる。
カプリ海の孤島の収容所に、裁判なしで死ぬまで収監されることになるかも知れない。
「こうなった以上、ドラスティックな手段も止むなしと思うが、あんたらはどうだ?」
「総論としては異議はない。
だが、政府が関わっていると発覚するようなやり方はごめんだぞ」
アンダーセンが言葉を選びながら問う。補佐官もまた、言葉を選びながら返答する。
取りあえず言質を取れたアンダーセンはにやりとする。
「それは心配ない。
オブライアンは自分から危ない領域に踏み込んでいくだろう。
そこでならどうにでもなる」
自信ありげなアンダーセンに、会議室に列席する者たちは賛同も反対もしなかった。
結果がどうなろうと、責任をとるのは自分たちではないと開き直っているのだ。
だが、アンダーセンにとってはそれは好都合だった。
誰も彼の邪魔をしないし、オブライアンの報道をなんとかすることができれば自分の手柄ということになる。
とにかくオブライアンをどうにかすることが肝要。
そう考えていた。
彼の雇い主であるライズインフォの意向がどうあろうと、取材の当事者であるオブライアンがいなくては報道は不可能のはずだった。
アンダーセンは頭の中で作戦を練り始めた。
2018年10月20日
アキツィア共和国南部、フューリー空軍基地。
「海路と空路からの同時攻撃作戦?」
ブリーフィングルームでこれから始まる作戦の説明を受けたエスメロード・ライトナー一等空尉は、あからさまに渋面を浮かべる。
「そうです。核攻撃というデウス軍の暴挙によって、陸路でデウス北部へ侵攻することは当面不可能となりました。
ですが、我が国の機動部隊と、連合軍の航空隊を持ってすれば、デウス北部への同時多発攻撃が可能となります」
いかにも幕僚畑の人間という印象のユニティア空軍の参謀が、耳につく高い声で言う。
だが、エスメロードたちパイロットにとってはこの作戦は画餅にしか思えなかった。
「空母打撃群2部隊では戦力が不安だ。
カプリ海の第3艦隊と合流するか、そうでなくとも今北海にむかっているアキツィアとイスパノの合同艦隊と合流してからにすべきだろう?
この戦力で北部の軍事拠点とエヴァンゲルブルグを制圧するのは無理だ」
ジョージが理路整然と作戦の不備を指摘する。
デウス軍の主力部隊は、核爆発のどさくさに紛れて北部へと逃げおおせた。
デウス北部にたてこもるには充分な戦力がデウス軍には残されているのだ。
敵に対して数の優位を確保する、戦力三倍の法則を、ユニティアがごり押しする今回の作戦では満たすことができないのだ。
「ご心配なく、デウス海軍艦隊は手足を引っ込めた亀のようにキーロン湾から出てきません。
デウス軍はたび重なる敗走に怯えています。
連合軍とまともに事を構えるガッツはすでにありませんよ」
「希望的観測は聞けないな」
参謀の推測でしかない言葉をエスメロードは遮る。
「戦力そのものが少ないこともそうだが、潜水艦による護衛が足りない。
デウス軍の潜水艦隊は優秀だと聞く。
空母打撃群2部隊なんか、彼らが本気になればたちまち海の藻屑だぞ?」
エスメロードの言葉に、参謀があからさまに不愉快な顔になる。
「口を慎んで下さい。
我が国の機動部隊に対する侮辱はやめて頂きたい。
対潜訓練も欠かすことなく行われています。
一方的にやられることなどあり得ない」
夢根拠な楽観論を並べ続ける参謀に、エスメロードは「だめだこりゃ」と肩をすくめ、ジョージと顔を見合わせる。
恐らく、政治的な理由から軍事的な問題が無視されているのだろう。
デウスの核攻撃によって多くの将兵が戦死したことを受けて、ユニティア国内では政府と軍に対する非難が強まっていると聞く。
「自国への核攻撃という暴挙を実行したのはデウス軍でも、そこに至る流れを作った責任はユニティア政府と軍にもある」
という世論の高まりを無視できなくなっている。
もともと、ユニティア国内でもデウスへの地上軍の投入には消極的な声が少なくなかったのだ。
ここにきて「それ見たことか」という声が上がるのは必然だった。
それらの非難をかわすために、短期間でわかりやすい戦果をあげて国民の機嫌を取る。
要するにまともなビジョンなどない。国民の人気取りのための作戦というわけだ。
「参謀殿。
一応確認しておきたい。
作戦は予定通りに進むのだろうな?」
「もちろんですとも」
航空隊指令のシュタイアー一佐の問いに、参謀は自信満々に答える。
「では、作戦が予定通りに進まなかった場合、わがアキツィア軍は独自の行動を取らせてもらう。それでいいな」
シュタイアーの物言いに、参謀は眉間にしわを寄せる。
希望的観測に凝り固まっている彼にとって、作戦が予定通りに行かないなどあり得ないことなのだ。
プランBが論じられること自体が不快らしい。
「お好きに。
ただし、作戦が予定通りに進んだ場合は相応の責任を取って頂きますよ」
「いいとも」
シュタイアーは冷静に応じる。
その表情は、作戦の失敗を確信しているものだった。
そして、ブリーフィングルームに集まったアキツィア自衛空軍将兵たちも、全く同意見だったのである。
かくして、デウス軍に対して圧倒的な数の優位を確保するのを待たずに、拙速な作戦が強行されることとなるのである。
それは、ギャンブルの負けをギャンブルによって取り返そうとするに等しい愚挙。
そのことを、連合軍は身をもって知ることとなる。
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