異世界帰還書紀<1>

空花 ハルル

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オール国

マリアナ、星々の中で

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真っ暗な空

その中に無数の光り輝く点が浮かんでいる。

私は我を失ったかのように、見続けてた。

「綺麗だな」

次の瞬間・・。

その星の前に暗い影が、一瞬だけ通り過ぎた。

そして、そのまま、しばらく見ていると・・。

今度は、大きな雲が空にかかりだし、星を遮りだす。

『ポェー』

クジラの鳴き声だ。

そう、すぐに私は分かったが・・。

「んっ?クジラ?」

周りの全ての違和感に気づいた瞬間だった。

そうだ・・。

私は今、海の中にいる。

星だと思っていたものはすべて、魚の光。

通り過ぎたものも、魚。

気付いたが、いいものの。

私は、この場所が落ち着く。

水の音と魚の呼吸音、そして、夜空(魚の光)、その全てが同時に味わえる。

この空間こそ、私の落ち着く場所であり、思い浮かべる深海でもある。
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