1 / 1
祖父の
しおりを挟む
3年前くらいなんだけど、半ボケの80歳を迎えた祖父が亡くなった時の話。
頑固な爺さんで、絶対に息子夫婦の世話にならないと言って、築70年くらいの家でずっと一人暮らしだった。
家を取り壊すからってんで、遺品とかの整理をしにボロ屋に行ったんだよ。
庭なんか荒れ放題。荷物を外に出す時に草が邪魔だってんで、適当に雑草とかを始末しようとしたんだ。
そしたら、石に足をぶつけて転んでしまった。
なんだよもぅ、とか思って、地面からひょっこり隆起してる石を見るとさ。
なんか、石なんだけど耳みたいのがついてるんだよ。よく見ると耳どころか顔までついてる。
掘り返してみたら、すげぇ古いお地蔵さんが出てきた。
それも一体じゃなくて、六体(もっと掘ったらまだあったかも)。
そんなに広くもない庭からごろごろ出てきたんだ。
うへぇと思って、家族全員で気味悪がってたんだが、
おかんだけそのお地蔵さん達の額をじーっと観察しながら、真っ青な顔をしていた。
どうしたの?って聞いたら、
「このお地蔵さん、額に私達の名前が彫ってある……」
泥をちゃんと拭き取って、よぉく見てみると、確かにひらがなで俺らの名前が掘ってあった。
雑な彫り方だったし、たぶん爺ちゃんが自分で彫ったんだと思う。
でも最近思うんだが、老人が一人でこれだけの数の地蔵を運んで埋められるとは考えにくいんだよな。
ちなみに婆ちゃんは親父を産んで2年で亡くなってる。
若い頃に埋めた?でも孫の名前まで書いてある。
本当に意味がわからない……その後俺達に特に何があったわけでもないんだけどさ。
千葉県。家はもうないけど場所はまだあるよ。
頑固な爺さんで、絶対に息子夫婦の世話にならないと言って、築70年くらいの家でずっと一人暮らしだった。
家を取り壊すからってんで、遺品とかの整理をしにボロ屋に行ったんだよ。
庭なんか荒れ放題。荷物を外に出す時に草が邪魔だってんで、適当に雑草とかを始末しようとしたんだ。
そしたら、石に足をぶつけて転んでしまった。
なんだよもぅ、とか思って、地面からひょっこり隆起してる石を見るとさ。
なんか、石なんだけど耳みたいのがついてるんだよ。よく見ると耳どころか顔までついてる。
掘り返してみたら、すげぇ古いお地蔵さんが出てきた。
それも一体じゃなくて、六体(もっと掘ったらまだあったかも)。
そんなに広くもない庭からごろごろ出てきたんだ。
うへぇと思って、家族全員で気味悪がってたんだが、
おかんだけそのお地蔵さん達の額をじーっと観察しながら、真っ青な顔をしていた。
どうしたの?って聞いたら、
「このお地蔵さん、額に私達の名前が彫ってある……」
泥をちゃんと拭き取って、よぉく見てみると、確かにひらがなで俺らの名前が掘ってあった。
雑な彫り方だったし、たぶん爺ちゃんが自分で彫ったんだと思う。
でも最近思うんだが、老人が一人でこれだけの数の地蔵を運んで埋められるとは考えにくいんだよな。
ちなみに婆ちゃんは親父を産んで2年で亡くなってる。
若い頃に埋めた?でも孫の名前まで書いてある。
本当に意味がわからない……その後俺達に特に何があったわけでもないんだけどさ。
千葉県。家はもうないけど場所はまだあるよ。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
0
この作品の感想を投稿する
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる