異世界転生したら辺境の錬金術師でした

橘　楓

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第2章

第2章：錬金術師、商人と出会う

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森を歩きながら、俺は拾った薬草をさらに調合し、いくつかのポーションを作った。

「初級治癒ポーション、五本完成。これを売れば、当面の生活費はなんとかなるはず……」

しかし、問題はどこで売るかだ。辺境の村では錬金術に対する評価が低く、まともな値段では買い取ってもらえない可能性が高い。

「となると、近くの街に行くしかないな」

俺は森を抜ける道を探しながら歩き続けた。すると、前方から馬車がゆっくりと近づいてくるのが見えた。

「おや？こんな場所に人がいるとは珍しい」

馬車を引いていたのは、小太りの中年の男だった。服装からして商人らしい。

「すみません、あなたは商人ですか？」

「そうだが……君は？」

「俺は錬金術師です。ポーションを売りたいのですが、街まで乗せてもらえませんか？」

商人は俺を上から下までじっくりと観察したあと、ニヤリと笑った。

「ふむ、錬金術師とは珍しいな。どれ、ポーションを見せてみなさい」

俺は持っていたポーションを一本差し出す。商人は瓶の中の液体を光に透かしながら、じっくりと観察した。

「……おお、こいつはなかなかの品質じゃないか！」

「え、本当ですか？」

「初級治癒ポーションとはいえ、これは普通の薬師が作るものよりも純度が高い。どこでこれを？」

「独自の製法で作りました」

前世の化学知識を応用して、適切な温度管理と濾過を行ったことで、不純物が少なくなり、効果が高まっているのだろう。

「ほう……これはいいな。よし、一本銀貨5枚で買い取ろう」

「え、5枚！？」

辺境の村で聞いた話では、初級治癒ポーションの相場は銀貨2～3枚。それを超える価格で買ってもらえるとは……。

「悪くない取引だろう？ついでに、街まで乗せていってやるよ」

「……ありがとうございます！」

こうして俺は、商人の馬車に乗り込み、辺境の村を後にした。

錬金術で成り上がる第一歩が、今、始まる！

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