異世界転生したら辺境の錬金術師でした

第7章

第7章：初めてのダンジョン！ 錬金術師の新たな試み

カイルのパーティーに合流し、俺はラザルドの街から半日ほどの距離にあるダンジョンへと向かった。

ダンジョンの名は**「月影の洞窟」**。

古代文明の遺跡が混じった自然洞窟で、低階層にはスライムやゴブリン、高階層には魔法を使う魔物も出現するらしい。

「ここが……ダンジョンか」

洞窟の入り口には薄暗い霧が漂い、内部からは冷たい風が吹きつけてきた。

「怖気づいたか？」

カイルが冗談めかして聞いてくる。

「いえ。ただ、未知の素材が多そうで楽しみです」

「へぇ、錬金術師ってのは戦うより研究の方がワクワクするのか」

カイルのパーティーメンバーは、俺を少し不安そうに見ていた。

「本当に戦えないのか？ ダンジョンは危険だぞ」

そう聞いてきたのは、長い弓を背負ったエルフの女性だった。

「俺は錬金術のサポートが専門です。でも、錬金術には戦闘に役立つ技もあります」

俺は懐から取り出したのは、昨日から試作していた**「爆裂ポーション」**。

「このポーションを投げれば、衝撃で爆発します。魔物の動きを止めることくらいはできますよ」

「な、なんだそれ……！？」

「普通のポーションじゃないのか？」

パーティーメンバーが驚きの声を上げる。

「ただの回復薬しか作れないと思ったか？」

俺は自信満々に微笑んだ。

「ふっ……面白いな。よし、行くぞ！」

こうして、俺の初めてのダンジョン探索が始まった――！