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本心…じゃないよね?

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シスカが酒を勧めてきたが、飲めないので断っておいた。残念そうな顔をしながら、シスカは自分のコップに酒を注いで、そして、飲み干した。途端、シスカの顔に赤みが差してトロンとした目になった。


「ゼンさぁーん、ゼンさんゼンさーんー。」
「どうしたんだシスカ…?まさか…酔った?」
「もぉー、どーしてゼンさんはわかってくれないんれすかぁー。」
「わかる、?なにをだ?」
「またまたぁー、気付いてるくせにぃー。」
ほんとになんだろう?
「なんでわからないのれすかぁー。」
ここで料理が届いた。大きな魔獣肉だ。おいしそう。
「し、シスカ料理食べよっか?」
「はぁーい、わかりましたぁーゼンさーん。言うこと聞けるいい子れすー。」
幼児退行してるな…。おい、聞いてないぞ。まぁ、なんとなくかわいいけども!
「あむあむ……んんーーおいしいれす!……ガツガツ」
俺も食べよっと。……んー!おいしい!地球の料理とほとんど変わらないな!
「シスカ、ゆっくり食べ…ってもう食べ終わったのか!」
「んふふ~おいしかったれすー。ゼンさんと食べる料理だからおいしいのかもしれないれすー。」
なんだか少し嬉しい。
「ゼンさーん、なんでゼンさんはそんなにつよいのれすかー?」
んーなんて答えようかな?
「鍛えたからだよ。死ぬ気で修行したんだ。」
誤魔化してしまったな。まぁ転生のたぐいは言わないほうが良いだろう。
「おぉー。すごいれす!流石ゼンさんれすね!」
向かい側に座っていたシスカが身を乗り出して頭をなでてくる。ゆったりとした服装だったので胸元が…見てないからな!
「ふぁ~、ゼンさん!明日もクエストお願いしますねー?」
「あぁ。わかったよ。」
「やったれすーー!」
そんなに嬉しいことなのかな?
「…これで明日もゼンさんに…フヒヒ」
「…ん?なんだって?」
「なんでもないれーす。」
今の聴き逃したのはなんだかとても痛い気がする。
「ふぁ~。ねむくなってきたれすー。」
「俺もなんだか眠たくなってきたから今日はお開きにするか?」
「えぇ~?いやれす!かえりたくないれす!ゼンさんとはなれたくないれす!」
おい、さらっととんでもないことを…。ドキッとしたじゃないか!!
「じゃあなんの話するか…っておい、シスカ?」
…寝ている。さっきまであんなに威勢が良かったのに…。じゃあ、シスカをシスカの宿に送って帰るか。
「おーい、シスカー。帰るぞー。」
「ふぁーゼンさん?おんぶれすー。」
「なっ…!き、今日だけだぞ…?」
「やったれす~!」
俺はしゃがんでシスカを担ぎ上げる。そのまま代金を払って店を出る。さっきから胸が当たっている。大きな2つの丘が俺の背中に当たっている。すごくやわらかい。…っていかんいかん。何考えてるんだか!ちなみにリズはというと、足にしがみついて寝ています。どーなってるんだろう?
「シスカ、宿はどっちだ?」
「ふふ~。ゼンさぁーん。ふふふ~。」
だ、だめだ。完全に酔ってやがる。しかも一杯で。弱すぎだろ。…しょうがない、俺の宿に連れて行くか…。

---宿到着
……どす。よし、運送完了っと。このまま寝かせよう。この国には月に一度、仕事を全くせず体を休ませる日が設けられている。もちろんギルトも休みだ。だから、起きるまでここに居させてやろう。
「ん~、ゼンさぁん。好き…れす…。」
…へ?今のははっきり聞こえたぞ?好き?ま、まじか…。ほ、本心じゃないよな?うん、本心じゃないはずだ。よし、俺も寝よう!と、いうことで、おやすみ!
俺はリズを抱えてシスカの隣で寝た。
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