俺が異世界に最強のスロースタート勇者として降臨した件

御こけし

文字の大きさ
28 / 30

洞窟制作part2

しおりを挟む
「これで第三層の改変は終わり。次は第四層です」

「です!」

こうしてゼンのダンジョンクラフトは後半戦を迎える。 


「さてさて、後半に差し掛かってきたこの、ゼンのダンジョンクラフティングですが、どんどん頑張っていきたいと思います


「思います!」

「助手のリズさんは仕事をしておりませんが、早速第四層の改変をしていきたいと思います」

「…ッ……ます」

「まずはここに生えている木。これを破壊不可能なオブジェクトとして設置し、また、全体を巨大な迷路のようにします」

「……なぜ破壊不可能にするのですかー?」

やっと仕事らしい仕事をするリズ。

「理由は二つあります。プレイヤーが木を全部刈り取って眺めを良くしそのまま強行突破されるのを防ぐことが一つの理由。二つ目は魔物の攻撃無効化です。破壊不可能になるということは、木の表面に凄まじく強力な結界が貼られるということであり、そこの中にはじめから待機している魔物はもはや無敵です。また、魔物からの攻撃は外側に向かって通し、プレイヤーの攻撃は反射するという効果を付け足すことで、より鬼畜な設定になります」

「流石ご主人様です!そんなことを思いつくなんて…。迷路のようにするのは…大体わかりますね」

「今、改変しているのは第四層。これだけでは足りません」

「……と言いますと?」

「…ここからは本当に鬼畜なルートを作っていきたいと思います!」

「な、なんだかご主人様のテンションがおかしいです……。(そんなご主人様も好きっ!)」

「まずはこの空間に細工を…よし。迷路を抜けてから10分経つと死ぬように設定しました」

「い、いきなり鬼畜…(ハァ…ハァ…そんなご主人様も…)」

「なんだか寒気がしますが、次です。一見普通の床に見える通路を用意します。しかし!この通路は魔法によって普通の通路に見えているだけ。そこにはぐつぐつとマグマが滾っております」

「最先端落とし穴…(死)」

「さて、このマグマを見切ったとき…普通は飛び越えようとしますね?」

「もちろんそうですね」

「しかし!そんな甘いては俺には通用しない。このジャンプしてから、上昇している中盤ぐらい、見えないブロックを設置しておきます」

「するとどうなるのですか?」

「そう!見えないブロックに当たるとそれ以上は上昇ができなくなる→強制的に落ちるということです!」

「…ハッ!そういうことですか!」

「これを通称、孔明◯罠!」

「流石です!ご主人様!」

「ああ。これの回避方法は、横からそのブロックにあたること。そのためには壁を使う必要があります」

「壁を走るということですね!」

「そういうことです!しかし、その壁にもトラップを…」

「な、なんて鬼畜ーー!!」

「その壁数カ所に第一層で設置したトラップを設置」

「それは……難易度が上がります!」

「このトラップ3連撃によってきっと、プレイヤーは心が折れることでしょう!」

「そうですね!…、ところで気になったのですが、このトラップで死んでしまうと、後に情報が伝わらず、元も子もないのでは?」

「そう、そのことを考えて、今回のダンジョンは、ゲーム感覚で挑戦できるようにしたいと思う」

「げえむ?」

「ああ。ゲーム感覚を出すために、まず入り口で自分の分身体を作ってもらい、それを遠くから操縦してもらう。そのループ分身体は死んでも、本人が死ぬことはなく、代わりに幾つかのアイテムがロストする仕組みにする予定だ。」

「なるほど!それでダンジョンにも利益を出すと!流石です、ご主人様!」

「ありがとう。だが、何度も何度も挑戦されるのは困るので、1人1日1回までの挑戦とさせてもらう」

「それが妥当だと思います」

「それで、さっきのトラップ3連撃のセットをあと5つ配置。慣れてきた最後には壁と床を逆転させ、油断を誘います」

「より鬼畜になりましたね!」

「ああ。これで第四層は終わりです。最後は第五層、主の間。ここは亀に戦ってもらうとして、改変は無しです」

「わかりました!これで全層の改変が終わりましたね!」

「そうですね。おっと、お時間となってしまいました…。ではこれにて、ゼンのダンジョンクラフティング、終わりで~す。ありがとうございましたー」

「ありがとうなのです!」

「また次回、お会いしましょ~」

こうして俺はダンジョンの改変を終えた。改変には魔力を使うそうで、心なしか疲れた気がする。

「おーい、亀ー。改変終わったぞ」

「む、はやいのぅ。どれ、見せてはくれぬか?」

「ん、ああ。好きにしてくれ」

「……なんじゃこれは…鬼畜すぎる」

「そうか?」

「わしが思とったもんより鬼畜じゃわい」

「あ、ああ、ありがとう?」

「にしても、すごいもんを作ってくれたのぅ。これがわしのダンジョン…これがわしのもの…」

「ああ、そうだよ。さ、約束通りその金をくれないか?」

「ん?あ、そうじゃったな。ほれ」

「ありがとう」

「そういえば、新しいダンジョンができると電波を発信するそうで、ギルドはそれを感知する魔道具を持っていると聞いたが…それが本当なら冒険者の一人や二人、派遣されとるかもしれんの」

「じゃあ、もう少しここにいれば俺が作ったダンジョンに誰かが挑戦するということか?」

「そうじゃな、どれ、一緒に待ってみんか?」

「それはいいな。待とう」

そうして俺と亀はギルドから派遣されたであろう人を待つことにした。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?

木塚麻弥
ファンタジー
収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。 追放される理由はよく分からなかった。 彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。 結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。 しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。 たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。 ケイトは彼らを失いたくなかった。 勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。 しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。 「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」 これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。

僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた

黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。 その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。 曖昧なのには理由があった。 『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。 どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。 ※小説家になろうにも随時転載中。 レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。 それでも皆はレンが勇者だと思っていた。 突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。 はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。 ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。 ※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。

二度目の勇者は救わない

銀猫
ファンタジー
 異世界に呼び出された勇者星谷瞬は死闘の果てに世界を救い、召喚した王国に裏切られ殺された。  しかし、殺されたはずの殺されたはずの星谷瞬は、何故か元の世界の自室で目が覚める。  それから一年。人を信じられなくなり、クラスから浮いていた瞬はクラスメイトごと異世界に飛ばされる。飛ばされた先は、かつて瞬が救った200年後の世界だった。  復讐相手もいない世界で思わぬ二度目を得た瞬は、この世界で何を見て何を成すのか?  昔なろうで投稿していたものになります。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる

街風
ファンタジー
「お前を追放する!」 ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。 しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

処理中です...