運命の女~麗奈~

モモ

文字の大きさ
上 下
23 / 63

合流(23話)

しおりを挟む
○南夏村・市場
麗奈達を探しているみらい達。
みらい達を見つけ走ってその場へ向かう麗奈達。
麗奈「みらーい!」
麗奈が呼ぶとみらいが振り返った。
みらいは麗奈を見ると、泣きそうな声で
みらい「麗奈王女様ー!」
と叫び麗奈達の所へ向かった。
二人はお互いの手を握った。
みらい「麗奈王女様、探しましたよぉ!」
麗奈「あなたなら私達の事を見つけられると思って、少し休んでいたの。」
二人が話している横で幸太とかいきも話をしていた。
かいき「幸太様、あの少年がどうして一緒にいるのですか?」
幸太「あぁ、大祐のことか。話せば長くなるんだが・・・」
幸太と麗奈はみらいとかいきに事の経緯を話し始めた。
○四半刻後(しはんときごと言い三十分後を意味する)
大祐の肩を撫でるみらいとかいき。
みらい「お母さんとお父さんを十歳で亡くすなんてね・・・。」
かいき「麗奈様の言う通り、下働きなんてって思うな!
生んでくれたお母さんと育ててくれたお父さんに申し訳ないだろ?」
大祐「お兄ちゃん達ありがとう。
でも、僕はもう立ち直っているからそんなに深刻に考えないで!」
みらい「そっか、それなら大丈夫ね。それから、アタクシのことはお姉さんって読んでね!」
大祐「なんで?」
みらい「何でって、アタクシは男じゃないからよ。他に理由がある?」
するとみらい達の会話を聞いていた麗奈達がみらいの言葉に思わず笑ってしまった。
みらい「何で笑うのですか?」
かいき「子供にそれは通用しないだろ!」
幸太「おいっ!みらい殿に失礼だろう!
いくら男と分かっていても本人が違うと言っていれば違う!」
みらい「それは慰めの言葉ですか?それともアタクシへの侮辱の言葉ですか?」
みらいが怒っていると麗奈が
麗奈「もうそこまで!これ以上言うとみらいが可哀想よ!
それに、私達には使命があるんだから。日が沈む前に水界の詩を見つけないと!」
大祐以外の皆が頷いた。
幸太「そうだな。それじゃあ気を取り直して捜しに行こう!」
すると、後ろから大きな声で"麗奈ー"と言う声が聞こえてきた。
皆が後ろを向いた。
後ろを向くと、走って麗奈達の所へ駆け寄る奏太の姿が見えた。
しおりを挟む

処理中です...