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風邪(55話)
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◯儀式の二日前・水界・水宮・幸太の部屋
慌てて部屋を出入りする侍女と家来達。
急いで駆けつけた水神王。
水神王が侍女と家来に
水神王「どうして、急に風邪を引いたのだ!
あれほど、病にかからぬよう気をつけろと言ったのに。」
と、少し怒りぎみに言った。
侍女と家来が跪いた。
侍女・家来「申し訳ありません。
私どもの注意不足です。」
水神王はため息をつき
水神王「今はそんなことを言っている場合ではない。
天神王になんと言えば良いのか…。」
と、言った。
すると、そこへ奏太が来た。
奏太「父上!兄上が病になったとは本当ですか?」
水神王「あぁ、本当だ。」
奏太「でも、どうして急に。
許嫁の儀式はどうするおつもりですか?」
水神王は少し考えた。
すると、奏太が
奏太「私を麗奈と許嫁にしてください。
このまま、儀式ができなければ、麗奈はもちろん、天神王様まで恥をかきます。
ですが、民は父上の息子二人のどちらかが許嫁になるとは知っていますが、麗奈と誰が許嫁になるかは知りません。
なので、私が儀式に行けば、天神王様と麗奈は恥をかかずにすみます。」
と、言った。
それを聞いた水神王は
水神王「今は、その方法しかないな。
奏太は天界へ行く準備をしなさい。
すぐに出発する。」
と、奏太に言った。
奏太はそれを聞くと、頷いて部屋へ戻って行った。
水神王「幸太を頼むぞ。」
と、侍女と家来に言った。
水神王(すまないな。幸太。
今回はこの方法しかないのだ。
辛いと思うが、私の事を許してくれ。)
水神王は心の中でそう思うと、幸太の部屋から出ていった。
◯半刻後(はんときごと言い一時間を意味する)・天界・天宮・広間
話している天神王と水神王と奏太。
天神王「なんだと!?幸太が病に?
どうして急に。」
水神王「本当に申し訳ない。
私も、どうして急に風邪を引いたのか分からなくて。」
そう言うと、天神王がため息をつき
天神王「儀式は取り止めよう。」
と、言った。
水神王「ですが、それでは麗奈が傷つきます。
儀式を取り止めてしまえば、麗奈は幸太に捨てられたと噂されてしまいます。」
天神王「ならば、どうすれば良いのだ?
他に方法はなかろう。」
水神王「私もあまり気が乗りませんが、どうか奏太と許嫁の儀式をしてください。」
慌てて部屋を出入りする侍女と家来達。
急いで駆けつけた水神王。
水神王が侍女と家来に
水神王「どうして、急に風邪を引いたのだ!
あれほど、病にかからぬよう気をつけろと言ったのに。」
と、少し怒りぎみに言った。
侍女と家来が跪いた。
侍女・家来「申し訳ありません。
私どもの注意不足です。」
水神王はため息をつき
水神王「今はそんなことを言っている場合ではない。
天神王になんと言えば良いのか…。」
と、言った。
すると、そこへ奏太が来た。
奏太「父上!兄上が病になったとは本当ですか?」
水神王「あぁ、本当だ。」
奏太「でも、どうして急に。
許嫁の儀式はどうするおつもりですか?」
水神王は少し考えた。
すると、奏太が
奏太「私を麗奈と許嫁にしてください。
このまま、儀式ができなければ、麗奈はもちろん、天神王様まで恥をかきます。
ですが、民は父上の息子二人のどちらかが許嫁になるとは知っていますが、麗奈と誰が許嫁になるかは知りません。
なので、私が儀式に行けば、天神王様と麗奈は恥をかかずにすみます。」
と、言った。
それを聞いた水神王は
水神王「今は、その方法しかないな。
奏太は天界へ行く準備をしなさい。
すぐに出発する。」
と、奏太に言った。
奏太はそれを聞くと、頷いて部屋へ戻って行った。
水神王「幸太を頼むぞ。」
と、侍女と家来に言った。
水神王(すまないな。幸太。
今回はこの方法しかないのだ。
辛いと思うが、私の事を許してくれ。)
水神王は心の中でそう思うと、幸太の部屋から出ていった。
◯半刻後(はんときごと言い一時間を意味する)・天界・天宮・広間
話している天神王と水神王と奏太。
天神王「なんだと!?幸太が病に?
どうして急に。」
水神王「本当に申し訳ない。
私も、どうして急に風邪を引いたのか分からなくて。」
そう言うと、天神王がため息をつき
天神王「儀式は取り止めよう。」
と、言った。
水神王「ですが、それでは麗奈が傷つきます。
儀式を取り止めてしまえば、麗奈は幸太に捨てられたと噂されてしまいます。」
天神王「ならば、どうすれば良いのだ?
他に方法はなかろう。」
水神王「私もあまり気が乗りませんが、どうか奏太と許嫁の儀式をしてください。」
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