紫紺の痕を背負う者~聖狼様の伴侶~

京 みやこ

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 辺りが薄闇に包まれている道を歩きながら、サイシャ・ホワイエは、ふと、なにかを感じた。
 町外れにある孤児院で、十六歳の自分よりも小さな者たちを世話することが彼女の仕事。
 普段は日暮れ前に家路につくのだが、今日は自分に懐く少女が急に熱を出し、とっぷりと日が暮れる時間まで看病に当たっていたのだ。
 少しでも早く家に帰るためにあまり人が通らない裏道を急ぎ足で歩いていると、なにかが聞えたような気がして立ち止まったところだった。
「誰か、呼んだ?」
 彼女は腰まで伸びた紅茶色の柔らかい髪を、細い指で耳にかけた。
 なだらかな丸みを帯びた白い頬を、月明かりが僅かに照らしている。
 そんな明りに乏しい中、サイシャは深緑色の瞳で慎重に窺った。
 しかし、薄暗い夜道には人影はおろか、猫の子一匹さえもいない。
「気のせい?」
 それにしては、やけに胸が騒ぐ。なぜだろうか。
 心細さに駆られたサイシャは、華奢な体を自身の腕で抱きしめる。
 この裏道を抜けて大通りに出れば、王都でも一等治安がいい場所だ。なにしろ、エンゾルド軍総隊長であるガイザールの屋敷が近い。
 こんな場所で暴れたり物盗りをすれば、即座に捕えられてしまう。屋敷周辺を警護する兵が、四六時中監視を怠らないのだ。
 だから、たとえ裏道であっても安全であるはず。
 それなのに、どうしてこんなにも胸がざわついているのだろうか。
 不安が隠しきれず、サイシャは空を見上げた。真珠色に輝く満月を見れば、少しは落ち着けるだろうか。

 ぼんやりと月を眺めていたサイシャは、やがて足を進めた。

 ところが、大して歩を進めないうちに、うなじがチリチリと焼け付くような感覚を味わう。
「これは……!?」
 サイシャは意識を張りつめて素早く周囲を見回し、それから弾かれたように目を見開く。
 そして、ある場所に向かって駆け出した。
 
 彼女が駆け付けた木陰には、倒れるように蹲る大きな影があった。
 荒い呼吸はいかにも苦しそうで、聞いているサイシャまで息が詰まりそうになる。
 急いで傍に近寄り、その影に手を伸ばそうとして……、止まった。
「……狼?」
 ポツリと漏らした言葉は確かに自分のものなのに、理解できなかった。

――どうして、こんなところに狼がいるの? いえ、これは狼なの?

 月明かりを受けて輝く毛並みは、金糸と銀糸を織り交ぜたような、不思議な色合いをしている。
 狼は大抵黒灰色をしているのだが、いくら細い月明かりの下だとしても、見間違えるはずがない。
 それに、姿が明らかにおかしい。
 獣というよりも、人が狼の耳と尾を生やしているようにしか見えないのだ。不思議な色合いの毛並みは腕や足、そして頭部にのみ生えている。こんな狼、いるはずがない。
 それが証拠に、あちこち裂けてほとんど原形をとどめていないけれど、明らかに人間のものと思しき衣服を纏っている。
 初めて遭遇する事態に混乱し、サイシャは気を失いそうになった。

 ところが。

「……誰だ?」
 低く呻く声には聞き覚えがあった。
 ハッとなったサイシャは、これまでの恐怖などなかったかのように、躊躇なく両手を伸ばす。ところどころ肌色の残る顔を小さな手で挟み込んだ。
 薄く開いた瞼の奥にある瞳の色は、やはり、思ったとおりだった。
 彼女が知るものよりもかなり色味を濃くしているが、紫紺の色が僅かに残っている。
「……ガイザール様」
 その名前を口にすると、狼と人の狭間のような姿をした人物の目が僅かに大きくなる。
「俺を、知っている、のか?」
「は、はい。エンゾルト軍総隊長のガイザール様ですよね?」
 サイシャの言葉に、彼の瞳が月明かりを反射して金色の輝きを取り戻す。
「すまないが、この姿であることは誰にも言わないでほしい……」
 不思議な色合いをしている瞳と視線を合わせ、サイシャはコクコクと頷く。
「あ、あの、私に出来ることはありますか?」
「いや、ここまで来れば大丈夫だ。呪いの浸食が思ったより早かったから、どうなるかと思ったが……」
 自分の言葉に、ガイザールと思われる半狼が目を瞠る。
「すぐに、俺から、離れろ……」
「え?」
 こんな苦しそうにしている姿を見て、放っておけるはずがない。非力な自分に何が出来る訳でもないけれど、だからといって、素直にこの場を去ることなんて出来やしない。
 そんな思いが伝わったのか、ガイザールが微かに笑う。
「この体は、今、呪いを受けている。だから、離れた方がいい。それだけだ……」
 それを聞いて、サイシャはなおのこと大きく首を横に振った。
「それならば、私はお役に立てます」
「どういう、こと、だ……? ぐ、あ……」
 ここで、ガイザールの表情が苦し気に歪む。どうやら、一刻を争うようだ。
 サイシャは華奢な見かけと幼い顔立ちからは考えられないほど、しっかりした口調で話しかける。
「とりあえず、場所を移しましょう。ガイザール様、どちらに向かうつもりだったのですか?」
「屋敷の離れには結界が貼ってあるから、そこで、呪いを断ち切るための力を放とうと……」
「分かりました」
 大した力にはならないが、サイシャはガイザールの左腕を自分の肩に回し、彼を立ち上がらせる。
 彼もふらつく脚に力を込め、地を踏みしめた。
 そしてなぜか彼女を遠ざけることも逆らうことも出来ず、ガイザールは屋敷の裏手には自分専用の隠し扉があるから、そこから入るつもりだと教える。
 コクリと頷いたサイシャは額に汗を浮かべながら、自分よりもはるかに大きなガイザールを支えて歩きはじめた。



 本人認証の魔術を組み込んだ隠し扉を抜け、離れの扉の前までやってきた。
 ガイザールが手をかざすと、扉が音もなく開く。
 その扉を抜け、狭い階段を押し合うようにして降り、先に広がる不思議な空間に二人は足を踏み入れた。
 ここで気が抜けたのか、ガイザールがドッと倒れ込む。彼を支えていたサイシャも、つられて倒れ込んでしまう。
 ところが、彼が膝を着いたのは安堵からではなく、呪いがさらに進行したからだったのだ。黒い靄のようなものがいっそう濃さを増し、ガイザールの全身へと蛇のようにまとわりつく。
 石造りの床に両膝を着き、手で顔を覆ったガイザールが、呻き声を上げた。
「ぐ、あぁ、あ……!」
 喉の奥から絞り出される声が、状況の深刻さを嫌でも知らせてくる。
 それでも、サイシャはその場を後にすることが出来ない。倒れた拍子に打ち付けた腕の痛みを堪え、ジリジリとガイザールへとにじり寄った。
 そんな彼女に、全身をガクガクと震わせているガイザールが叫ぶ。
「は、早く、ここを出るんだ!」
「で、でも……」
「が、はぁ……。俺の、理性が……、残っている、うちに、早く……、はや、く……」
 と、言ったところで、闇黒の大蛇がガイザールの全身をギリリと締め上げた。
「う、ぐぅっ!!」
「ガイザール様!?」
 痛みも忘れて咄嗟に駆け寄るサイシャに、ガイザールが襲い掛かる。勢いのままに押し倒され、彼女の薄い背中が硬い床に打ち付けられた。
「う、う……」
 息苦しさと痛みに顔をしかめるが、それ以上に、目の前にある顔の方が苦しそうだ。
 サイシャはフルリと頭(かぶり)を振ると、震える手をガイザールへと伸ばす。
 人のものとも狼のものとも言えない彼の顔に手を添えると、真正面から彼の瞳と対峙した。
 呪いのせいか、底が見えないほど、黒く淀んでいる。
「ガイザール様、ガイザール様……」
 その声は祈りにも似た色を帯びているようでもあり、切なさを過分に孕んでいるようでもある。
 喉奥を振るわせ、飢えた獣のように唸る彼に、サイシャは必死に呼びかける。
「ガイザール様! 聖狼様の誇りをその身に受けたあなたが、呪いに負けるはずはありません! あなたは気高き魂の持ち主です。どうか、心を強くお持ちください!」
 それを聞いたガイザールの瞳に、少しだけ光が戻った。かつて見た事のある紫紺の色が、僅かに浮き上がっている。

――うん、きっと大丈夫。
  
 サイシャは微かに微笑むと、互いの体が白光に包まれるイメージを脳裡に描く。
 はじめは指先がジンと痺れ、その感覚が彼女の華奢な全身を包む。それから一呼吸置いた後、サイシャの体が淡い光を放ち始めた。
 その間、サイシャは黒紺の瞳からひと時も目を逸らさない。
 自分の意識を、力を、瞳から注ぎ込むかのように。
 やがて光が明度を増し、まばゆいものに変わってゆく。

――あと、少し……。

 ところがサイシャが大きく息を吸った瞬間、黒紺の瞳がゾッとするほど底冷えのする漆黒に染まった。彼女が考えていた以上に、掛けられた呪いは凶悪だったようだ。
 黒蛇はここぞとばかりに、締め付けを強める。
「か、はっ……」
 あまりの締め付けに、ガイザールの口から鮮血が零れた。
 眼前の様子に息を呑む間もなく、背中に回されていたガイザールの指先に生えた長い爪が、サイシャが纏う簡素なワンピースを突き抜けて背中にグッと食い込む。
「う、うぅ……」
 あまりの痛みに、目の前の光景が歪んだ。
 だが、彼を救えるのは、この場にいる自分しかいないのだと言い聞かせ、必死に力を練り上げるサイシャ。
 体の中心で緩やかに輪郭を取り始めた力を十分に高めたところで、サイシャは苦痛で歪んでいる彼の唇に自分の唇を重ねた。
 そして、実際には形を持たない己の力を、舌先で彼の口内にソッと押し込んだ。
 逞しい体が僅かに跳ねる。
 互いの唇が重なる至近距離で、グワッと目を見開くガイザール。その彼の体から、徐々に黒い大蛇が離れてゆく。
 やがて蛇は霞となり、最後には跡形もなく消え去っていった。
 それをしっかりと見届けたサイシャがホッと吐息を零すと同時に、脱力したガイザールがズルリと床に伏せる。
「お、重い……」
 サイシャは細い手足でもがき、大きな体の下からどうにか這い出すと、その場にへたり込んだ。
「もう、大丈夫、だよね……」
 はぁ、と長く息を吐いた彼女は、横たわる巨体を見つめる。
「ガイザール様は、本当に聖狼様の加護を受けていたんだ」
 彼が加護の力を発揮するところを国民が目にするようなことは、そうそうにありえない。
 神の遣いである聖狼様の存在は誰もが疑わないけれど、人の身に聖なる力を与えられたとなれば、どうにも信じがたいものだ。
 てっきり噂話に尾ひれがついたのだと考えていたけれど、目の前にいるのは、正しく聖狼の加護を受けた人物。
 その加護があったからこそ、まだ未熟な自分が彼を助けることができたのだ。
ようやく呼吸が整ったところで、サイシャはオズオズと小さな手をガイザールの頭へと伸ばした。
 細い指で、金と銀の混じる毛並みを優しく撫でる。
 すると、背中にツキンと鋭い痛みが走った。
「いたっ」
 身を屈め、痛みを堪える。
 ジッとしているうちに、少しだけ痛みがマシになった。
「いけない。早く、帰らなくちゃ……」
 痛みが、彼女を現実へと立ち返らせる。
 本来なら、自分はガイザールに近付ける身分ではない。
 この国の戦女神であるソニアを婚約者に持つ英雄ガイザールに、自分のような一介の民は声をかけることすら許されないのだ。
 例え、どんなに彼のことを想っていたとしても。

 膝に手を着き、震える脚を叱咤して立ち上がる。
 背中はいまだに痛みを訴えてくるが、それでも彼に与えられたとなれば、痛みすら嬉しい。
 歯を食いしばり、一歩、また一歩とガイザールから離れる。
 階段の一段目に足を掛けたサイシャは、最後にもう一目だけでもと思い、後ろを振り返ろうとした。
 が、拳をきつく握りしめ、唇を噛みしめる。

 彼への想いは、ここに置いていくのだ。
 未練も含め、すべて、ここに置いていくべきなのだ。
 
 深く息を吸い込んだおかげで背中の痛みを改めて味わうことになったが、その痛みが挫けそうになる心に釘を刺してくれる。
 彼女は誰に気付かれることもなく、ガイザールの屋敷を後にしたのだった。




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