短編:ある吸血鬼の日常

ロレア

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ある吸血鬼の日常

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目覚めてから6時間立ったので時刻は午前0時。

ちゃんと袋を持ち 靴を履いてドアを開ける。

家を出て最初に見えるのは光り輝く柱のような結晶で、
それを支えにして上部には木材で作られた 蜘蛛の巣のような足場が 何層も張り巡らされてる。

峡谷の街 "ヨウコウ" のいつもの風景を見上げながら翼を羽ばたき、
夜食をつまみながら深夜のパトロールを開始する。

この街に住む 岩石族がんせきぞく たちは夜は絶対に寝たいらしくて
吸血鬼のフクスナが夜間のパトロールを任されてる。
岩石族たちは体が鉱物で構成されてるせいで高く売れるから
結構攫われてしまうらしい。

何層もある足場の間を飛び回りながらパトロールしていると、
久し振りに私に見つかってしまう不運な盗人が現れたようだ。しかも2人も。

少し遠くの足場に着地してから、最下層から伸びている結晶で盗人の視線を遮りながら音を立てないように近付いていたら盗人達の会話が聴こえてきた…

「こんな堂々としてて本当に誘拐できるのか…?」
「岩石族は朝の6時までは絶対に目覚めないのは知ってるだろ?今はまだ3時だから絶対に大丈夫だ」

バゴォーン! と扉を蹴破る音がしたので近付いてみる

「ほんとかよ…用心棒とか雇ってたらヤバイのにさぁ…」
「なぁに…こいつらすっげぇ排他的な種族だから心配nッアア゙!?」

家に入ったのを確認してから一瞬で近付き背中から腹まで突き破る。それに気付いたもう一方が短銃を取り出そうとするけど顔をぶん殴り、怯んだ隙に短銃を取り出そうとしてた右手を捻ちぎる。
藻掻く盗人を持ってきてた袋に詰めて入れて、
捻りちぎった右手をつまみながら帰宅する…

午前5時半。
上層部に陽の光が差し込んできた所で家に着く。

ドアを開けて靴を脱ぎ、袋を持って奥の部屋に進む。
山を少し堀り抜いて作った肉処理用の部屋で袋を開き手刀で2人の首を切断する。
腐らないように【世界World】という魔法で肉の時を止めておき、
生首を持って

「いただきます」そう言いながら夜ご飯を食べはじめる。
(一番美味しい脳みそは最後に取って…今日は贅沢に2つも食べれるから先に1個食べちゃお…)

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40分後…

「風呂上がりに飲む新鮮な血液は最高だぁ~」

枯れた左手をゴミ箱に捨てて寝室に着く。
今日は20分ほどストレッチしてから就寝した…
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