魔法少女、魔法が強すぎて無敵すぎた件

月沙師

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先輩魔法少女として、わからないことは教えてあげなきゃ!!

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放課後…

誰もいない教室にて…

「それで?一体アズりんは何がわからないの?この先輩魔法少女がドンと教えてあげるよ!!!」

「え…えっと…その…この子なんだけど…」

と言いつつ、アズりんは自分の学校用のバックの中を私とレンレンに向かって見せる。

「ん?」

バックの中には、毛布のようにふわふわとした布のような物が詰められていた。

感触的にはクッションのように柔らかい丸い物体。

「一体…これは?」

「ほら、起きてユイユイ。」
そう呟きながら、そのクッションのような物質を人差し指でツンツンとアズりんが突いた。

「ユイユイって…まさか!!!」
レンレンが何かに気づいたようだけど、私にはさっぱりだ。

すると、物体から「ふわぁ~」という呑気で眠たそうな声のようなものがした。

「なんだよぉ…アズリアぁぁ…まだ眠たいよぉ…」

すると、バックから一つのレンレンに似た動物の顔が現れる。

「ユイユイ!?ど、どうしてここに!?」

「この子のことなんだけど…奏音ちゃん…知ってる?」

「え?私は知らないけど…さっきレンレンが…レンレン何か知ってるの?」

「うん!ユイユイは僕と同じ最上級クラスの精霊で、魔法のどの魔法のステッキにも属さない妖精だったはずなんだけど…」

「昨日この子に呼ばれたのぉ…魔法のステッキに僕の体が召喚されて…今は立派な魔法少女のステッキの妖精だよぉ…はぁ…眠」

「ということは…アズりんも私みたいに凄い強い魔法が使えるの!?」

「え!私!?」

「もしかしたらそうかもね!!!そういえばさ、魔法ってどんなのなの!?」

「え…えっと…確かソードブレイカーって名前だったと思う…」

ソードブレイカー…一体どんな技なんだろう…
でも、今ここで発動しちゃったらもしかしたら校舎破壊するかもだし…

「じゃあ…ユイユイ…これからよろしくね!!アズりんを頼んだよ!!!!」

「え、別に僕が何かするってことはないんじゃ…まあ、いいや…おやすみぃ…」

その言葉を言った後、ユイユイはアズりんのカバンの中に入り、一つの物質のようにまたもや動かなくなった。

「ユイユイ、アズりんみたいだね!」

「えぇ?そうかなぁ…?」

私がそうだよ!!というと、アズりんは不思議に思ったようにまたもや首を傾げた。そしてあくびをする。

そういうところが似てるんだよ!!!!

「そういえば、奏音ちゃんってもしかして、最近話題の死刑執行人エグゼキューショナーズって魔法少女?」

「え?まあ…はい…そうです。」

「やっぱりそうだったんだ~なんとなくわかっちゃってたけどさぁ~」

「そ、そうなんだ…やっぱりわかりやすいのかな…」

「どうだろうね~…隆一くんは全く分かってなかったみたいだけど…」

「そうなんだ…」
まあ、それはそれで安心ではあるかなぁ…

「そういえばさ、他に魔法少女の人って居るの?」

「え?あ、Vさんのことを紹介しなきゃ!!」

私は唐突に思い出し、アズりんの手を握って「2-A組に行こう!!」と言った。

「え?どうして?」

「良いから良いから!!」

教室をでたあと、私たちはVさんの居る教室、2-Aに向かおうと、誰もいない廊下へと出た。

校舎の外では運動部の掛け声が響く。
廊下に差し込む太陽の光を見る限り、外ではとても暑いように見える。

と、そのときアズりんの首元がうっすらと銀色に輝くのを私の目が捉えた。

首輪だ。

魔法少女全員に取り付けられる、いつでも魔法少女を殺せるようにできている首輪。

それがアズりんの首にもあり、その首輪が、アズりんの命が既にジェーニンの手のひらの上にあるということがわかった。

アズりんも……………



2-Aの教室の前に来ると、私たちは、その場に止まった。

「Vさんいるかな…」

「とりあえず入ってみる?」

「そうだね。」

生憎、今日は美術部が休みなため、もしかしたら、Vさんは先に帰っているかもと、懸念があったが、どうだか…

すると、中から、チュっと音が聞こえた。
何かに吸い付くような音。

「ん~?」
アズりんもこの奇妙な音に気づいたのか、少しばかり首を傾ける。

「一旦開けようか…」
私は念のため、魔法のステッキを背中に隠しながら、出す。

そして、一気に教室の扉を開け…

「むちゅ…ちゅ…はぁ…ユミーさん…」

「ちょ…っとまってくれ…V…」

私が扉を閉めようと、その時、Vさんの彼氏…ユミーさんと目が合った。

「あ…」

「ユミーさん…んん…はぁ…ちゅ…」

「おいV?ちょっと一回待とう?」

顔が真っ青になるユミーさん。

それとは対にどんどんと顔が火照っているVさんは、椅子にしわっているユミーさんの上に向かい合うようにして、乗っている。

なんか分からないけど…ちょっと、えっ………えっ…………ち…だ。

「ユミーさん…もう…私…」

「V?人、来てる」

「えぇ?」

Vさんの今までに見たことのない、蕩けた視線が私たちの方に向く。

すると、今までの蕩けた顔が一気に崩れ、その代わり、「は…はわあああああああ!!!!!!!!」と羞恥の叫び声が響いた。






「もう…奏音がダメなので、私が言いますけど…ヤルんだったら家でやってくれませんか…?」

「すまん…もうちょっと考えるべきだった…」

「私が誘ったせいで…」

「え…V先輩から誘ったんですか?」

「う…ううううううううう…………最近ストレスが酷くて…」

「ストレスが酷いからって…ほら、奏音ちゃん純粋すぎて教室の隅であんな感じで蹲ってますよ…」

ここここここここここここここ高校生で!?!?!?!?!?!?!?!?

け…けけけけけけ結婚してからじゃないの!?!?!?!?!?!?

わわわわわわわわわ、私も霧矢くんと…

はあああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!

駄目だ!!!!死んじゃうよぉおおおおおおおおおおおおおおお…………………

「ああ…すまなかった…」

「あの…すいません…その…なぜ今日はこの2-Aに来たのですか?」

「あ~奏音ちゃん…!」

えっちなのはダメ死刑…えっちなのはダメ死刑…えっちなのはダメ死刑…えっちなのはダメ死刑…






「あ~…ダメだね~…じゃあ、とりあえず、女子達だけの会話したいんで、とりあえずユミーさん一回教室から出て行ってもらえますか…?」

「え?俺…?」

「はい。お願いします…」

「わ…わかった…」

ユミーさんが出ると、私はVさんと向き合い、とりあえず、奏音ちゃんの方を向くが、
「これりゃあダメそうだね~…仕方ない…私が…というか、私自身が説明しますね~」

「えっと…何をですか?」

私はバックの中にいるユイユイを手で退けてバックの底にある魔法のステッキを出した。

「そ…それって…!!」

「魔法のステッキです。実は昨日、魔法少女になって、それで挨拶をと思って…」





「アズりんは…自分の魔法がまだ分からなくて…どうにかできる方法ってありますか…?」

ふう…もう…大丈夫…えっちなのはダメ死刑…

「奏音ちゃん?もう大丈夫ですか…?」

「はい…一応…それよりも、アズりんの魔法の効果とか、後は、アズりんが何をすれば良いのかとか…教えていただけたら良いなぁと思って…」

「うーん…そうですね…まずは自分の魔法の効果をどこかで知らないとですよね…」

ドオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!!!

外で控えていたユミーさんが、いきなり扉を開けて、「今のはなんだ!?」と教室の中に叫んでくる。

「も、もしかして怪獣か何かでしょうか…物騒ですね…最近は…」

怪獣!!!!

私は魔法のステッキを握りしめ、走ってユミーさんの開けた扉を通り、廊下へと飛び出た。

「おい奏音!?」

「ああ!!もう!!あの子ったら!!行きますよ!!アズリアさん!!!」

「え!?あ、はい!!!!」

「えっと…行ってらっしゃーい…?」

「行ってきます!!!!」

そう言うと、Vはその場から立ち去っていった。




「こちらユミー。V以外は殺しても良い。どうやら新しい魔法少女も加わったようだ。それだけは伝えとく。」
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