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chapter1
食堂4(タイトル考えるのって面倒だよね!!)
しおりを挟む慶の足をとめた、副会長は結構な声量で言ってしまった為、かなり目立ってしまっている。
「俺はお断りしたはずです。それに、今度一時的にですが、風紀委員の補佐をやる事になったので、またお断ります。では……」
慶……いくらなんでも一方的すぎやしないかい??
「断ったのは分かりますが、こちらも富永君の断りを了承してはいませんよ」
え、それって拒否権なくない?? それは流石に……生徒会ないわ~。ほんと嫌いだなこの人達。だから、今まで関わりたくも無かったから、集会とかにも出なかったし、イベントも出なかった。そのおかげで、今日まで名前も顔も分からなかった訳だけど。いまだに名前は分からんね~、知りたくもないけど。
ん? なに?? なんで今日はここに来たかって?? そんなの、腐には勝てないんだよ、腐男子ってもんは!!
てか、まって!! 慶さん!? 無視して帰ろうとしてません?? やめて!! せめて僕だけ解放して!! お願い!!
「ま、待ちなさい!!」
ほらほら、副会長さんお怒りですやん。
「なんでしょうか。拒否権もない話なら聞きませんよ」
け、慶……君は怖いものなしかい??
ほら、副会長さんプルプルしちゃってるよ?? そしてサラッと帰ろうとしないの!!
慶が帰ろうと歩いた瞬間だった。僕のプラーンとした腕を副会長さんに凄い勢いで掴まれてしまった。
「え……」
それに気づいた慶はと言うと……それはそれはお怒りでした。
現実逃避しよう。
「おい、誰に触ってる。涙に触るな」
ひっ!! こ、怖いんだが……
「そちらこそ、無視をするとはいい度胸ですね」
あのー、僕逃げていいですか??
慶は、すぐさま僕の腕を副会長から離し、二人は睨み合っていた。
き、気まずい……
その時だった。
「何この子~、そんなに大事な子なの~??」
ニヤニヤしながら、チャラ男会計が入ってきたのだ。それに対し、慶はチャラ男会計にも睨みをきかす。
「こわいこわ~い!! でも~、人の宝物って~取りたくなっちゃうよね~!! 特に、君の宝物は特別そうだ~」
そう言うと、チャラ男会計の手が僕の長い前髪に触れ、僕と目が合うと動きが止まった。
「触るな!!」
慶は、珍しく声を張り上げると、そのまま食堂を出た。
「へ~、この学校の中で1番かも……」
チャラ男会計は独り、食堂の扉を見ながら、誰にも聞こえない声で呟いた。
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