偽王道学園の腐男子くん

翠雲花

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chapter1

新入生歓迎会5

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「それで、説明してもらおうか」


  奏吾先輩は、何事も無かった様に言った。


「そこに居る奴が、涙が不参加だと知っていて首輪を付けたんですよ。」


  僕が説明するよりも先に慶が説明してくれた。


  いや~、助かるね!! このまま慶に任せておこ~。


「不参加だとしても、首輪を付けてはダメなんて決まりはないですよね?? だったら、俺は涙に首輪をつけても、なんの問題もないはずですよ」


  王道くんは、この2人相手によくそんな事言えるな!?僕だったら怖すぎて言えないわ。


「お前は自ら離脱した、という事でいいか?? それ以外の目的も無いのなら問題はない。が、涙が目的なら別だ。風紀委員の仕事もある涙に、迷惑になるだろ。罰として……そうだな……」

  奏吾先輩は、少し考えた後ニヤッと笑って口にした。


「一週間生徒会の手伝いをして貰う」


   あ~、これ地獄だわ。でも、僕としては生徒会とのイチャイチャが見れるのでは、と期待している。


  王道くんは放心状態になり、慶と奏吾先輩はニヤついている。


  ……こいつら鬼だな。


「チッ……仕方ない」ボソッ


  ん? なんだ?? 王道くん吹っ切れたのかな??


「俺は涙が好きだから、涙に首輪を付けたんだよ……涙、俺の事少しでも考えてくれるかな??考えてくれるよね??」


  ヒッ


  な、なんだこいつ!! 僕はお前に何もしてないぞ!!


  王道くんは、ジリジリと手を広げながら、僕に寄ってきた。


「うわわわわ、く、来るなーーー!!」


「俺の素顔を見ても、変わらない涙が好きだ!!あ~、その表情もそそるよ。涙……俺と付き合っ……」


ドスッ


「へ??」


  なんかキモい事を口走ってた王道くんが、いきなり倒れたと思ったら、その後ろには怖い顔の慶が、倒れた王道くんを冷たい目で見ていた。


「涙の耳が汚れるからやめろ」ボソッ


  慶は、そのまま王道くんをズルズルと引きずり、囲いの中に入れた。


「慶、ありがと」


「いいよ、これも仕事だ。それにあいつ気色悪いだろ」
 

  仕事……うん、そうだよね。仕事……


「ハッ!! 僕は今何を考えて……」


「涙、耳は無事か??」


  奏吾先輩……僕の耳は至って普通です。


「それで委員長は何をしに来たんですか??」


  そうだった。僕の首輪でそっちに話がいっちゃってたけど、何かあったから来たんだよね??


「あぁ、ペアになった奴等の回収だ」


  そう言って、奏吾先輩は外に行くと、ゾロゾロとペアになった人達が入ってきた。中には、もう既にイチャイチャしている人達まで居る。


  うはーー!! キタコレ!!


 あー、もう最高!! ここでビデオをずっと回してられる!! 幸せ~。


「涙、俺達はこいつらを見張らないといけないんだからな? 趣味はおいて働けよ」


「慶は鬼ですか??」


「あ!?」


  ひーーーー!! 怖い怖い怖い怖い!!


「な、なんでもないです。ごめんなさい」


  この後、僕はイチャイチャし始める人達を、不本意ながらも注意したり、ビデオの確認をしたりと大変だった。


  この時の慶はというと、仕事をしつつも、王道くんが目を覚まそうもんなら、即気絶させて~を繰り返していた。このおかげで、イチャイチャ組は居なくなっており、もはや誰も喋らず、僕と慶の会話だけが、体育館に響いていた。



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