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現実と、逃避行。
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へーちゃんはもう学校にも行く気はないと話した。殺人を犯したのに学校で何を学んでも無駄だと自嘲する。僕も彼のその言葉を素直に聞き入れた。多分、殺人を隠蔽して登校したところで、バレるのも時間の問題だろう。
僕らは床に死体が転がっている中で、ソファーに並んで座りながらテレビの再放送番組を見ていた。もちろんテレビ番組の内容は1つも入ってこなかったが。
時間が経つと、僕もへーちゃんも冷静さを取り戻していた。いや、もう冷静ではないのかもしれなかったけれど、お互いにお互いがおかしいと思っているのだから気にも止めなかった。
「学校じゃないなら、他に行きたいところとか、やりたいことはないの?」
「そうだな、特に思い付かないけど……」
へーちゃんはそう言ってソファーに座りながら床に落ちておる母親のお腹をボールのように蹴っている。
「……お父さんが、今、どんな生活してるのか知りてぇかも」
へーちゃんは視線を死体に向けながら少し考えた後、僕の質問に答える。
彼にとってお父さんは、とても大きな存在だったのだろう。希望の光だったのだと思う。だから、はじめから捨てられていたとわかった今でも、お父さんのことを求めているのだ。
「どこにいるかわかるの?」
「施設にいたときに園長が教えてくれた。引っ越してなければそこにいるはずだ」
へーちゃんが視線を僕の方に向ける。目の下は泣いた跡がはっきりとついており、顔は血の気を失って真っ青で疲弊しているのが痛々しいほど伝わる。
「じゃあ、一緒に行こうよ」
「……行っても、何もない」
「行かなくても何もないよ」
へーちゃんはずっと死体を蹴っていた足の動きを止めた。そして、苦笑を浮かべながらその足で僕の足を蹴った。
「お前の言う通りだな、どうせ他に行く宛もねぇんだったわ」
「因みに遠いの?」
「電車で8時間か9時間くらい」
「長旅だね」
僕が時間の長さについ笑ってしまうと、やっぱりへーちゃんは僕の足を軽く蹴る。
「本気で、俺を警察に突き出さないで着いてくるつもりか?」
「うん、そうだよ」
僕は、へーちゃんのお母さんの無惨な姿を見てから迷いはなくなっていた。実際に彼が母親をどれだけ憎み、今まで苦しんできてのか知ったからこそ、僕だけでもへーちゃんの弱いところを受け止めたかった。それは完全にエゴだけど、求められているわけではないかもしれないけれど、僕にとってはそれがへーちゃんに対する恩返しだ。
僕が変な顔でもしていたのか、へーちゃんは呆れたように口を曲げた。そして、僕の足を何度も蹴る。
「本当にどうしようもない奴だな」
「自分でもそう思ってるよ」
「どーだか」
おもむろに、へーちゃんは僕の足を蹴るのを止めた。そして、ソファーから立ち上がり僕を見下ろす。
「お前は、俺に無理矢理連れていかれた」
「え?」
突然、意味のわからないことを言われ首を傾げた。へーちゃんはそんな僕に冷たい目を向けながら続けた。
「お前は、俺のことを心配して家まで来た。そんで、たまたま俺が母親を殺したことを知ってしまった。俺は、口封じのためにお前を連れて逃亡した」
「何それ」
「こういう設定でなら、連れていってやるよ」
へーちゃんは、いつもの意地悪そうな笑みを浮かべた。その設定は要するに彼が捕まったときに僕が共犯にならないようにするためのものだった。
こんなときまで僕に気を遣わなくてもいいのにとは思ったが、そんなことを言えば彼が不機嫌になるのは想像できたため、ここは素直に従うことにする。
「わかったよ、誰に何て言われても僕はそう答える」
「本当かよ」
「そこは信じてよ」
へーちゃんが怪訝そうに僕を見るので、僕は小指を立てて右手を差し出した。
「じゃあ指切り。約束しよう」
「ガキかよ……」
そうは言いつつ、へーちゃんは律儀に右手を差し出した。指切りなんて何年ぶりなのだろう。指を絡め、僕が「ゆびきりげんまん」と言うとへーちゃんが「嘘吐いたら殺す」と物騒なことを唱えた。
それでも僕は約束をした。僕の「指切った」の声でへーちゃんは勢いをつけて腕を上下に振り、僕の手を振り払った。
「マジでキメェな」
「え、ゆびきりげんまんが? それとも殺すって言われたのに約束したこと?」
「どっちも」
そりゃあ、殺人犯に殺すと言われれば怖いけど……。
「でも、そうしないと連れていってくれないんでしょ?」
「そうだな……でも、約束は約束だからな。絶対に裏切るなよ」
「うん」
「あと、1つ約束しろ。俺が万が一こっちに帰って来なくても、お前は絶対に家族の所に帰れ」
「……わかったよ、約束する」
「もう一度指切りする?」と聞くと、へーちゃんは「やらねぇ」と答えてお母さんの両腕を持ち上げた。
そして、そのまま死体をズルズルと引きずる。
「何してるの?」
「解体する。このままここに置いておくわけに行かねぇだろ。ここに帰ってくるのはいつになんのかわかんねぇんだ」
「それはそうだろうけど……」
「ババァは無職だったし、最近付き合ってた男とも別れてる。恐らく暫く誰にもバレやしない。でも、臭いがあればすぐに気付かれるかもしんねーし。俺一人ならともかく、お前がいるならなるべく気付かれないようにした方がいいだろ」
へーちゃんは早口で言うと、お母さんの死体を浴室まで運んだ。僕は運ぶのを手伝うことができず、黙って彼の後を追ってしまった。
「お前、暇だろ。ネットでここから向江市までの電車の時間調べろ」
「向江市……」
僕は地理が苦手だったが、向江市と呼ばれるそこは僕らが住むこの場所からずっと離れたところにあることだけは知っている。
僕がポケットからスマートフォンを取り出すと、へーちゃんは黙って浴室を出た。
死体と二人きりになれるほど死体に慣れていなかった僕は、へーちゃんがいなくなった瞬間に浴室から出て、脱衣場で検索の続きをした。予想到着時間が9時間50分と書いてあり、本当に遠いようだ。
へーちゃんはすぐに戻って来た。手には斧が握られている。
「えっと今日の夜がいい?」
「ああ、夜でいい」
「えっと、朝方着くやつなら22時15分発があるよ。8時着で……10時間くらいかかるけど」
「それでいい」
へーちゃんはそう言って浴室のドアを閉め始めた。閉めきる前に僕が慌ててそのドアを抑えると、大きな舌打ちをした。
「解体するから、お前は帰れよ」
「でも」
「22時に駅で待ち合わせ。お前の気が変われば来なくてもいい。お前が信じるかは別だが、俺は絶対その時間に駅に行く」
へーちゃんはそれだけ言うと、ドアを閉めようと腕に力を入れた。僕はドアに手を挟めるのが怖くて、咄嗟に手を放してしまう。
バタン。大きな音が響いて、僕らはドアで隔たれた。
へーちゃんの影がしゃがみこみ、作業を開始した。僕は、どうしてもその作業を見る勇気は出なかった。
「絶対に来てね!」
僕はドア越しに大きい声でへーちゃんに言った。浴室の中からは「うるせぇ」とお怒りの声が返ってくる。
僕は、彼を信じることにしてへーちゃんの家を出ることにした。何日間出掛けることになるのかはわからないが、とりあえず必要最低限の荷物を用意しなければならない。
足を進めようとしたとき、浴室から楽しそうな笑い声が聞こえる。
「あはは、お母さん、キレイだねぇ……よかったねぇ……あははは……あはははははははははははは! お母さん、大好きだよ、ヘイワ、ずっとお母さんのこと大好きだよ。あははは、ははははははは!」
へーちゃんは、もう僕の存在なんて関心もないのだろう。
無邪気に笑うへーちゃんの声は普段の彼より無邪気で、まるで母親に甘えているようだった。
怖い。
この声だけで、はっきりわかる。へーちゃんはもう、おかしくなっている。今までの双郷平和に戻ることはできない。
後戻りは、できない。
僕は震える足で双郷家を出た。
そして、逃げるように走って家に向かった。
僕らは床に死体が転がっている中で、ソファーに並んで座りながらテレビの再放送番組を見ていた。もちろんテレビ番組の内容は1つも入ってこなかったが。
時間が経つと、僕もへーちゃんも冷静さを取り戻していた。いや、もう冷静ではないのかもしれなかったけれど、お互いにお互いがおかしいと思っているのだから気にも止めなかった。
「学校じゃないなら、他に行きたいところとか、やりたいことはないの?」
「そうだな、特に思い付かないけど……」
へーちゃんはそう言ってソファーに座りながら床に落ちておる母親のお腹をボールのように蹴っている。
「……お父さんが、今、どんな生活してるのか知りてぇかも」
へーちゃんは視線を死体に向けながら少し考えた後、僕の質問に答える。
彼にとってお父さんは、とても大きな存在だったのだろう。希望の光だったのだと思う。だから、はじめから捨てられていたとわかった今でも、お父さんのことを求めているのだ。
「どこにいるかわかるの?」
「施設にいたときに園長が教えてくれた。引っ越してなければそこにいるはずだ」
へーちゃんが視線を僕の方に向ける。目の下は泣いた跡がはっきりとついており、顔は血の気を失って真っ青で疲弊しているのが痛々しいほど伝わる。
「じゃあ、一緒に行こうよ」
「……行っても、何もない」
「行かなくても何もないよ」
へーちゃんはずっと死体を蹴っていた足の動きを止めた。そして、苦笑を浮かべながらその足で僕の足を蹴った。
「お前の言う通りだな、どうせ他に行く宛もねぇんだったわ」
「因みに遠いの?」
「電車で8時間か9時間くらい」
「長旅だね」
僕が時間の長さについ笑ってしまうと、やっぱりへーちゃんは僕の足を軽く蹴る。
「本気で、俺を警察に突き出さないで着いてくるつもりか?」
「うん、そうだよ」
僕は、へーちゃんのお母さんの無惨な姿を見てから迷いはなくなっていた。実際に彼が母親をどれだけ憎み、今まで苦しんできてのか知ったからこそ、僕だけでもへーちゃんの弱いところを受け止めたかった。それは完全にエゴだけど、求められているわけではないかもしれないけれど、僕にとってはそれがへーちゃんに対する恩返しだ。
僕が変な顔でもしていたのか、へーちゃんは呆れたように口を曲げた。そして、僕の足を何度も蹴る。
「本当にどうしようもない奴だな」
「自分でもそう思ってるよ」
「どーだか」
おもむろに、へーちゃんは僕の足を蹴るのを止めた。そして、ソファーから立ち上がり僕を見下ろす。
「お前は、俺に無理矢理連れていかれた」
「え?」
突然、意味のわからないことを言われ首を傾げた。へーちゃんはそんな僕に冷たい目を向けながら続けた。
「お前は、俺のことを心配して家まで来た。そんで、たまたま俺が母親を殺したことを知ってしまった。俺は、口封じのためにお前を連れて逃亡した」
「何それ」
「こういう設定でなら、連れていってやるよ」
へーちゃんは、いつもの意地悪そうな笑みを浮かべた。その設定は要するに彼が捕まったときに僕が共犯にならないようにするためのものだった。
こんなときまで僕に気を遣わなくてもいいのにとは思ったが、そんなことを言えば彼が不機嫌になるのは想像できたため、ここは素直に従うことにする。
「わかったよ、誰に何て言われても僕はそう答える」
「本当かよ」
「そこは信じてよ」
へーちゃんが怪訝そうに僕を見るので、僕は小指を立てて右手を差し出した。
「じゃあ指切り。約束しよう」
「ガキかよ……」
そうは言いつつ、へーちゃんは律儀に右手を差し出した。指切りなんて何年ぶりなのだろう。指を絡め、僕が「ゆびきりげんまん」と言うとへーちゃんが「嘘吐いたら殺す」と物騒なことを唱えた。
それでも僕は約束をした。僕の「指切った」の声でへーちゃんは勢いをつけて腕を上下に振り、僕の手を振り払った。
「マジでキメェな」
「え、ゆびきりげんまんが? それとも殺すって言われたのに約束したこと?」
「どっちも」
そりゃあ、殺人犯に殺すと言われれば怖いけど……。
「でも、そうしないと連れていってくれないんでしょ?」
「そうだな……でも、約束は約束だからな。絶対に裏切るなよ」
「うん」
「あと、1つ約束しろ。俺が万が一こっちに帰って来なくても、お前は絶対に家族の所に帰れ」
「……わかったよ、約束する」
「もう一度指切りする?」と聞くと、へーちゃんは「やらねぇ」と答えてお母さんの両腕を持ち上げた。
そして、そのまま死体をズルズルと引きずる。
「何してるの?」
「解体する。このままここに置いておくわけに行かねぇだろ。ここに帰ってくるのはいつになんのかわかんねぇんだ」
「それはそうだろうけど……」
「ババァは無職だったし、最近付き合ってた男とも別れてる。恐らく暫く誰にもバレやしない。でも、臭いがあればすぐに気付かれるかもしんねーし。俺一人ならともかく、お前がいるならなるべく気付かれないようにした方がいいだろ」
へーちゃんは早口で言うと、お母さんの死体を浴室まで運んだ。僕は運ぶのを手伝うことができず、黙って彼の後を追ってしまった。
「お前、暇だろ。ネットでここから向江市までの電車の時間調べろ」
「向江市……」
僕は地理が苦手だったが、向江市と呼ばれるそこは僕らが住むこの場所からずっと離れたところにあることだけは知っている。
僕がポケットからスマートフォンを取り出すと、へーちゃんは黙って浴室を出た。
死体と二人きりになれるほど死体に慣れていなかった僕は、へーちゃんがいなくなった瞬間に浴室から出て、脱衣場で検索の続きをした。予想到着時間が9時間50分と書いてあり、本当に遠いようだ。
へーちゃんはすぐに戻って来た。手には斧が握られている。
「えっと今日の夜がいい?」
「ああ、夜でいい」
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「それでいい」
へーちゃんはそう言って浴室のドアを閉め始めた。閉めきる前に僕が慌ててそのドアを抑えると、大きな舌打ちをした。
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「でも」
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へーちゃんはそれだけ言うと、ドアを閉めようと腕に力を入れた。僕はドアに手を挟めるのが怖くて、咄嗟に手を放してしまう。
バタン。大きな音が響いて、僕らはドアで隔たれた。
へーちゃんの影がしゃがみこみ、作業を開始した。僕は、どうしてもその作業を見る勇気は出なかった。
「絶対に来てね!」
僕はドア越しに大きい声でへーちゃんに言った。浴室の中からは「うるせぇ」とお怒りの声が返ってくる。
僕は、彼を信じることにしてへーちゃんの家を出ることにした。何日間出掛けることになるのかはわからないが、とりあえず必要最低限の荷物を用意しなければならない。
足を進めようとしたとき、浴室から楽しそうな笑い声が聞こえる。
「あはは、お母さん、キレイだねぇ……よかったねぇ……あははは……あはははははははははははは! お母さん、大好きだよ、ヘイワ、ずっとお母さんのこと大好きだよ。あははは、ははははははは!」
へーちゃんは、もう僕の存在なんて関心もないのだろう。
無邪気に笑うへーちゃんの声は普段の彼より無邪気で、まるで母親に甘えているようだった。
怖い。
この声だけで、はっきりわかる。へーちゃんはもう、おかしくなっている。今までの双郷平和に戻ることはできない。
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