神々の娯楽に巻き込まれて強制異世界転生ー1番長生きした人にご褒美有ります

ぐるぐる

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始まり〜シイ村

ギルマスも来た

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ソーマが旅立つと、私も旅に出たくなった。

お金だ。

シイ村で人を雇うとなるともっとお金が必要だし、収入がないとヤバいから、ASAPで稼ぎたい!

エンと一緒に塩漬けクエストのノートを見ていくつか目星をつけ、付箋を貼った。

エンは付箋が気になるみたいで、可愛い猫の手でパタパタじゃれて、上からパタパタ、地面に転がって下からパタパタして面白かった。

ドラゴンなのにまんま猫で、エンシェントドラゴンだったことを忘れちゃう。



クエストを選ぶ合間に、私が不在の時の来客のもてなし方をしっかり教え込んだ。

悪い奴は村から追い出し、入れなくていいけど、善良な客には笑顔で客の立場になって、嫌なことはしない!してもらって嬉しいことをする!と話したよ。

元盗賊のこいつらは自分本位で行きてきたから、相手を思いやることってどうしたらいいのかちょっとわからないらしい。
めちゃくちゃ具体的に説明する事になったよ。

「人前でオナラしない」
とか
「人前でゲップしない」
とか
「欠伸は手でかくせ」
とか
「鼻水を地面にふんってしない」
とか
「鼻くそ飛ばさない」
とか
「来客に暴力ふるわない」
とか

細かいことあげたらキリがないんだけど、みんな真剣に話を聞いてくれて、うんうんと頷いてくれた。
でもさ、全部覚え切れないよね?
大丈夫かな?

とにかく来客のお世話を失礼のないように頑張れって言っといた。
もし困ったことがあったら門のところに赤い旗を立てるようにしてもらおうかな。
千里眼で定期的に様子を見ないとちょっと心配だから、ついでに困ったことがあったら助けようぞ。

トランシーバーを4個魔法で出して、魔力で通話できるようにした。
魔道具トランシーバーだね。
お互いに2個ずつ持って、ひとつは聞き専、ひとつは喋る用。
これで電話のように双方向になるから話がしやすいはずだ。

魔道具トランシーバーに興味津々でちょっとケンカになりそうだったから、使って良いのは長老と村長だけにした。

ついでに一般のお客様の宿泊費や食事代についても相談したよ。
街とだいたい同じくらいにすることになった。
もう少し安くしても良いんじゃないかなって思ったけど、ま、様子をみるかな。

おもてなしの訓練をしていたらギルマスから連絡が来たよ。
今回は6人来るそうだ。
多すぎず少なすぎず、初めての村人によるおもてなしをするには良い人数だった。

ギルマスたちはご招待したので今回はお金は取らないよ。

交代制で馬車の御者を決めて、私は村人の働きをチェック&指導係。

入念な打ち合わせをして、ギルマス達が来る日になった!
いざ!街へお迎えに。

お迎えに行ったら門の外でもう集合して待っててくれた。
ギルマス、見たことある気がするギルドのスタッフさん1人、門で見たことある兵士さん2人、小綺麗な格好をしている知らないおじさん2人。
2人は、孤児院のスタッフさんと、大きい商会の責任者だって。
随分といろんな業種の人に声をかけてくれたんだね。
ありがとう、ギルマス!

「お待たせしましたー!どもども!
 今日はお忙しい中お集まりくださいましてありがとうございます!」

「いえ、ご招待ありがとうございます。
 よろしくお願いします」

私が挨拶してる間に馬車をUターンしている御者君。
御者君とは別に、今回のおもてなし役、工作班からひとりの青年を連れてきていた。

「ではでは、これより先は彼が案内しますのでどうぞよろしく」

工作班の彼にあとは任せてバトンタッチした。

私に見られていると思うと緊張するよねー
がんばれ!



この馬車は大勢が乗れるような馬車なので、いわゆる幌馬車だ。
それなのに全く揺れを感じなくて、みんな顔が青くなってる。
神の如き妖精の力を見せつけられて、絶対に逆らっちゃいけない!ってみんな思ってた。

電車で誰か卒倒しそうだけど、どうかな。

馬車は帰りのために電車のとこで、つまり、森の入り口で待機だ。

工作班の青年が電車を運転する。
運転するっていっても、魔力を少し入れるだけだよ。
そして安全確認をしてるフリ。
だってスピード速いから魔物が避けていくんだ。
だから、フリ。


全員乗り込んで。出発!
始めはゆっくり、だんだん速く。
Gが少しかかって、絶叫マシーンと化した。
異世界人、重力を感じたことって多分ないよね。
半分くらいべそかいて、半分くらいは楽しい方の絶叫をしてたよ。
ギルマスがすげーすげー言ってて、語彙力どっかいっちゃってた。

「ようこそ!シイ村へ!」

疲れた様子の人もいたけど、お客様ご到着でーす!
お気に召しますように!
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