神々の娯楽に巻き込まれて強制異世界転生ー1番長生きした人にご褒美有ります

ぐるぐる

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始まり〜シイ村

言葉は魔法の祖

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言葉は魔法の祖。素?

どっちでもいいんだけど、言葉って、魔法だよね。

言葉ひとつで人に好かれたり嫌われたりするし、人のやる気を出したり減滅させたりする。幼児においては、言うことをきかせて、思い通りの行動をしてくれるかどうか。

魔法の言葉を言うのではなくて、言葉は魔法だから、細心の注意を払わなきゃいけないと思うよ。

「シイ様は我々が思い付かない言葉掛けをいつもされてますよね。
 生まれ故郷ではそのような環境だったのですか?」

招待したギルマス御一行のひとり、孤児院スタッフさんだったナニー、マークが私の生まれ故郷に興味を持った。

子ども達はみんな午睡中。
数人いるナニーは子ども達の見守りにひとり残して交代で休憩中だ。

「うーん、全員が全員そうではないと思うけど、だいたいこんな感じだと思う」

私の言動は、むかーし、幼児教育学科で勉強して保育士として働いて培ったものだから、保育士はみんなだいたいこんな感じだと思うよ。
でも子どもについて勉強したことのない親はそうじゃないだろうからね。
説明が面倒くさくてマークの質問に適当に答えてしまった。

「では世界中の孤児たちがシイ様の故郷で生活できたら、みんな幸せになりますね」

「ふふふ」

マークの優しい笑みに私も微笑み返す。

そうだよね、もとの世界の日本だったら、一応最低限の衣食住と教育を受けられるよ。

「でもやっぱり、どんな環境であっても、子どもにはお母さんお父さんがいた方が良いと思うなぁ」

「そうですね・・・・・・」

この世界ではどうしても、戦争や犯罪、事故などで親をなくす子どもが多い。
うん、異世界あるあるだよね。

「この手は小さい。
 出来ることをやるしかないんだよ」

村に日々増えていく孤児たち。
みんな受け入れていく。
ここにいるだけで彼らの笑顔はキラキラしているんだ。
それを見れば、私のやってることは間違ってはいないんだとわかる。
あとは、頼むよ、ナニーと家庭教師のみんな!

「私がここにいる間に、しっかり私がどう子どもたちに接しているか、よく見て真似して、習得してね」

「・・・・・・はい」




ところで、また算盤の話になるんだけど、簡単な足し算引き算をできるようになった子どもたち。
大人は桁の多い計算もできるようになったから、そろそろ掛け算と割り算を教えたいんだけど・・・・・・さすがの私もやり方を忘れてしまったのだよ。
微かな記憶でやり方を試行錯誤したけど嫌になってしまった。
ここはもうソーマにお願いするしかない!
早々に諦めてしまった私はギルド経由でソーマに算盤の教則本の写本を依頼した。

広場での紙芝居は話を変えてまだ続けている。
今は赤ずきんちゃんのお話だ。
親の言うことをきかずに勝手に寄り道して森に入って行ったら、こんなことになってしまうんだよって教訓だよね。

村にやってくる商人や冒険者も興味津々で子どもたちの輪に入って一緒に座って見ていると、話が終わった後に子どもたちに囲まれて冒険の話をせがませれていた。

商人はというと、算盤を買い求めに来てたりする。
うちの工作班が毎日ヒーヒー言いながら算盤の玉を作ってるよ。
あれは内職で作ってもらうようにどっかに頼んだほうが良い気がする・・・・・・ちょっと可哀想になってきた。

でもさ!私がでしゃばりすぎは良くないよね。
そろそろ自分たちで何をどうしいのか、みんなで相談して行動に移したら良いんだよ。
頑張ってくれ!

まだまだ村にいるつもりだけど、自立を促すように見守ることに徹する。

私の指示がないと何もできない野郎はこの村にいらないんだよ。



村ができてそろそろ半年が経つ。
神殿に行ってみよっかな~
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