神々の娯楽に巻き込まれて強制異世界転生ー1番長生きした人にご褒美有ります

ぐるぐる

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始まり〜シイ村

妖精らしくで!

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「もう答えは出ているのであろう?」

初っ端からエンにそう言われてしまった。

「うん、まあ、そうなんだけれどもー」

ソーマが選んだ物事の結末はソーマ自身その身を持って知るべきなんだ。

どんな結末になるか知らないまま第三者が手を出したら、救ってやってもまた同じことを繰り返すんだ。

失敗を繰り返して人は学習して成長するんだ。

最後の最後まで手を出してはいけない。

ソーマが助けを求めるまでは。

「待つって結構心が疲れない?」

「さあ、わからんな」

ひと眠りで数十年寝てしまうようなエンシェントドラゴンにはわからないのか。それとも長い年月を生きてきた彼には待つ事なんてどうでもいい事なのか。

「ちょっとまとめよう。
 いち!ソーマが助けを求めるまでは手を出さない。
 に!『麗しの花園』って組織は消す。末端まで。
 ひとり残らずだ」

「・・・・・・悩むくせにその辺りはしっかり妖精してるんだな」

「村人の奴らと『麗しの花園』は悪の本質が違う気がするんだよね。
 規模が小さいとか大きいとかも関係なくってさ。
 んー、どう説明したら良いのかわからないな!
 妖精として許せるかどうか?
 妖精も悪質なイタズラするから他者を許すとかそういう立場にはなれないんだけどー、んー、勘かな?予感?
 アイツらは末端まで消すべし!みたいな?
 本能がそう叫んでる、みたいな?」

「・・・・・・それが妖精というものなのだよ、シイ」

私が一所懸命言葉にしにくい感覚を言葉にしたのに、エンは一言でまとめてしまって、ちょっとへこむ。
私も今後は妖精だから!という一言で済ましてしまおう!!

「そっか、それが妖精なのか」

「そう、妖精だ。
 シイは根っからの妖精だ」

「えー、根っからの妖精は違うでしょ?」

「考え、言動全てが、妖精だ。
 自覚しなくても良い。
 シイは、妖精だという事実は何も変わらないのだから」

「なんだそれー!」

「はっはっは、我の妖精シイは可愛いのう」

エンは尻尾を長くして私の頬や首筋をスリスリして、猫の愛情表現してくれた。
猫大好きー!
エンに貶された気がしたけど猫に癒されて嫌なこと全部消えた。

そういえば、何かの本に、ドラゴンと妖精が一緒に描かれていたっけな。
姿は猫だけど、種族的にも私とエンは相性が良いんだね!
身近に愛し愛される存在がいるって、幸せだよね。

ソーマは本当にどうしちゃったんだ?
早く幸せが欲しくて焦ってしまって変な女にクラっとしちゃったんか?

確か、鑑定のスキル持ってたよね?
指輪を買うときに気づくかな。
気づいても・・・・・・うまく躱せるかな?

「ギルドで連絡取り合う事になってるんだから、連絡こなくなったら、最近連絡ないけど元気ー?って突撃しちゃえばいっか!」

「そうだな。殺されることはないだろうから、それで大丈夫であろう」

急にふっと思いついて良かった。
そういえば、生存者が8名になったこと伝えてなかったな。
ギルドに行ってこなくちゃ。



気がついたら太陽は空高く村を見下ろしていた。
私が思っていた以上に活気に満ち溢れている。
移住者も増えてきてたくさんの子ども達が公園で遊んでいる。
元気な声が聞こえるよ。
子ども達に混じって鎧を着た大人が視界に入って、二度見しちゃった。
鍛錬とかじゃなくて、子どもと同じ顔して遊んでる・・・・・・。
楽しいよね、うん、わかるよ。
壊れないからどんどん遊んで!

魔素スープ、魔素ラーメンの販売もトラブルがないみたい。
だってこの村には変な奴は入ってこれないからね!
みんな長蛇の列でもじっと並んで待ってくれている。
ありがとう冒険者のみなさん。

でもさ、まとめ買いとか、空いてるときに買い足しとかしてくれたら、こんなに並ばなくてもいいと思うよ~。

トラブルがあったのは算盤の販売だった。
工作班は工作するんであって、販売はしないから計算とかわからない。
長老が頑張ってくれてたけど、早急に会計士が必要だった。
村長のアイツだって狩り班として毎日冒険者やってるから、長老頼りになっちゃってた。ごめん、長老。

この際だから村の会計全部お任せできる人を派遣してもらおう。

ちょうどギルドに行く用事があるからいいね!
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