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始まり〜シイ村
わたしっち妖精
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初めての街は迷子になるので3人で手を繋ぐことになった。
左からシイ、エン、ソーマ。
なんで私が真ん中ではないのか、それはエンがそのようにしたからだ。
ソーマとエンが手を繋いでいるのってなんだか新鮮。
エンがドラゴンだってわかっているけど、見た目が子どもだからなのか、メンタル弱くなってるからなのか、むしろ手を繋ぐことを喜んでたな。
情緒不安定になっているソーマに、街案内してもらって、貴族街で買い物を堪能した。
といってもこれといって欲しいものはない。
シルクの生地より綿の方が好きだしね!
分厚い生地の綿布、麻布を大量に買って村にお土産にするんだ。
あとあと、チョコレートがあったよ。
高級だから貴族街にしかないんだね。
ひとつ食べてみたら苦かった。
チョコレートはミルクチョコレートに限る。
大量買いして溶かしてミルクとか砂糖とか入れて甘くしてやる!
「そういえばシイは、装飾品は身につけないの?」
貴金属店を覗きながら通り過ぎて、ソーマが聞いてきた。
エンも気になるのか、私を見る。
「うん、邪魔だからね」
「ピアスは邪魔にならないんじゃないかな?」
「うーん、体に穴を開ける抵抗感」
「そうか」
体に穴を開ける。
今の私の体は魔素なんで、全然平気っちゃ平気なんだけどね。
必要ないし、飾りたいとか思わないし。
「高ランクの冒険者って、何かの効果が付与されている装飾品をつけてるよね」
「シイは全く身につけてないの?」
「うん、そうだよ」
「すごいね、さすが妖精だ」
「私は特殊な妖精だからね。
飾る必要がないし、能力を盛っても意味ないし」
「そうかぁ。シイに何かプレゼントしたいと思っても難しいな」
「プレゼントなんて要らないよ。
元気にできるだけ長く生きていてよ。
それが私へのプレゼントだよ。
ソーマ、本当に気をつけてよね」
「ああ、すまん・・・・・・」
バシ!
私の代わりにエンがソーマの背中を叩いてくれた。
エンってちょー空気読めるんだね。
そのあとちょっと早めに高級レストランに行ってコース料理をいただいた。
ここでもソーマはたくさんお酒を飲んで心のうちを叫びだしたので、私たちのテーブルの周りにだけ防音魔法をかけた。
ローズがいかに良い女だったか。
だからこそ騙されて本当に辛い。
隷属も辛かったけど、ローズに騙されたことが1番辛いと子どものように泣いて、私たちはちょっと引いた。
もうあとはお酒飲みすぎてモゴモゴ言っていて、何を言ってるのかさっぱりわからなかったので、うんうんと相槌だけして美味しいサラダをおかわりして延々と食べてたよ。
「さあ、そろそろお仕置きタイムだよ。
覚悟はいい?
ローズとはお別れだよ」
「うーうえーん」
どんな返事なんだ。
わからない。
「明日はソーマのお店をみたいっていう口実でお店にたむろするからね。
毎日様子見に行くよ。
数日でローズとさよならだからね。
いい?いくよ?」
「えう」
よくわからない返事だけど、大きく頷いたので隷属の指輪の効果を戻した。
そして例のブラッキュキャップ作戦の魔法をかけた。
クリーン魔法でぐちゃぐちゃな顔だったソーマを綺麗にしてやると、死んだ目になって作り笑いを浮かべて気持ちの悪いソーマになった。
このままレストランを出て、ソーマの店に行った。
遠くからソーマが店に入り、ローズとハグしてチューしているのを見る。
ほっほーう。
濃厚に感染しましたねー!
お?さっそくくしゃみしているようです!
ソーマのお酒がまだ残っているし、ローズはなんだかくしゃみしちゃって体調崩したかもって感じになってるから、もうお店閉めようってことになったみたい。
ちょうど客がいなかったから店じまいはささっとしちゃって、さようならって、ローズが出てきた。
くしゅんくしゅん
げほげほ
ずるずる
時々大きなくしゃみで歩みが一瞬止まって体が跳ねた。
おうちまで無事に帰れるか心配になってきちゃったけど、どこかで見ていたお仲間さんがローズを支えて歩き出した。
おっとー!
伝染しましたよー!
お仲間さんも軽いくしゃみし始めた。
風邪かな?
なんて言ってる。
風邪ではありません。
呪いですよ。ふふふふふ。
ローズを家に送った後、お仲間さんは他のお仲間さんと合流。
どんどん伝染していって、今夜はくしゃみの合唱祭だ。
ひひひひひ。
左からシイ、エン、ソーマ。
なんで私が真ん中ではないのか、それはエンがそのようにしたからだ。
ソーマとエンが手を繋いでいるのってなんだか新鮮。
エンがドラゴンだってわかっているけど、見た目が子どもだからなのか、メンタル弱くなってるからなのか、むしろ手を繋ぐことを喜んでたな。
情緒不安定になっているソーマに、街案内してもらって、貴族街で買い物を堪能した。
といってもこれといって欲しいものはない。
シルクの生地より綿の方が好きだしね!
分厚い生地の綿布、麻布を大量に買って村にお土産にするんだ。
あとあと、チョコレートがあったよ。
高級だから貴族街にしかないんだね。
ひとつ食べてみたら苦かった。
チョコレートはミルクチョコレートに限る。
大量買いして溶かしてミルクとか砂糖とか入れて甘くしてやる!
「そういえばシイは、装飾品は身につけないの?」
貴金属店を覗きながら通り過ぎて、ソーマが聞いてきた。
エンも気になるのか、私を見る。
「うん、邪魔だからね」
「ピアスは邪魔にならないんじゃないかな?」
「うーん、体に穴を開ける抵抗感」
「そうか」
体に穴を開ける。
今の私の体は魔素なんで、全然平気っちゃ平気なんだけどね。
必要ないし、飾りたいとか思わないし。
「高ランクの冒険者って、何かの効果が付与されている装飾品をつけてるよね」
「シイは全く身につけてないの?」
「うん、そうだよ」
「すごいね、さすが妖精だ」
「私は特殊な妖精だからね。
飾る必要がないし、能力を盛っても意味ないし」
「そうかぁ。シイに何かプレゼントしたいと思っても難しいな」
「プレゼントなんて要らないよ。
元気にできるだけ長く生きていてよ。
それが私へのプレゼントだよ。
ソーマ、本当に気をつけてよね」
「ああ、すまん・・・・・・」
バシ!
私の代わりにエンがソーマの背中を叩いてくれた。
エンってちょー空気読めるんだね。
そのあとちょっと早めに高級レストランに行ってコース料理をいただいた。
ここでもソーマはたくさんお酒を飲んで心のうちを叫びだしたので、私たちのテーブルの周りにだけ防音魔法をかけた。
ローズがいかに良い女だったか。
だからこそ騙されて本当に辛い。
隷属も辛かったけど、ローズに騙されたことが1番辛いと子どものように泣いて、私たちはちょっと引いた。
もうあとはお酒飲みすぎてモゴモゴ言っていて、何を言ってるのかさっぱりわからなかったので、うんうんと相槌だけして美味しいサラダをおかわりして延々と食べてたよ。
「さあ、そろそろお仕置きタイムだよ。
覚悟はいい?
ローズとはお別れだよ」
「うーうえーん」
どんな返事なんだ。
わからない。
「明日はソーマのお店をみたいっていう口実でお店にたむろするからね。
毎日様子見に行くよ。
数日でローズとさよならだからね。
いい?いくよ?」
「えう」
よくわからない返事だけど、大きく頷いたので隷属の指輪の効果を戻した。
そして例のブラッキュキャップ作戦の魔法をかけた。
クリーン魔法でぐちゃぐちゃな顔だったソーマを綺麗にしてやると、死んだ目になって作り笑いを浮かべて気持ちの悪いソーマになった。
このままレストランを出て、ソーマの店に行った。
遠くからソーマが店に入り、ローズとハグしてチューしているのを見る。
ほっほーう。
濃厚に感染しましたねー!
お?さっそくくしゃみしているようです!
ソーマのお酒がまだ残っているし、ローズはなんだかくしゃみしちゃって体調崩したかもって感じになってるから、もうお店閉めようってことになったみたい。
ちょうど客がいなかったから店じまいはささっとしちゃって、さようならって、ローズが出てきた。
くしゅんくしゅん
げほげほ
ずるずる
時々大きなくしゃみで歩みが一瞬止まって体が跳ねた。
おうちまで無事に帰れるか心配になってきちゃったけど、どこかで見ていたお仲間さんがローズを支えて歩き出した。
おっとー!
伝染しましたよー!
お仲間さんも軽いくしゃみし始めた。
風邪かな?
なんて言ってる。
風邪ではありません。
呪いですよ。ふふふふふ。
ローズを家に送った後、お仲間さんは他のお仲間さんと合流。
どんどん伝染していって、今夜はくしゃみの合唱祭だ。
ひひひひひ。
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