魔法使い君の日常

佐々木猫八

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お嬢ちゃん違う

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盗賊から説明を受け、明日の出発へ向け各々部屋でゆっくりすることにした。
大部屋にしたかった、もしくは二人部屋にしたかった勇者を、魔法使いが勇気を持って杖で脅し事なきを得た。

杖を握りしめ、ふるふると肩を震わせ、涙目の上目遣いになってしまっていたのだからさあ大変。
勇者のツボにクリーンヒットし、あまりの様子に勇者でさえも大人しく言う事を、一人一部屋を確保した。

そして翌日____

パラパラパッパッパー♪


「さあ行こうか!ハネムーンクルーズへっ!」

勇者は今日も絶好調のようだ。
盗賊も剣士も賢者も、魔法使いも顔色が良い。
大きな船舶を前に「うわぁーすげー」と盗賊が呟い。

「話しには聞いてたけど、すげーな」
「これだけ大きければ沈む心配はなさそうですね」
「おいやめろよ賢者、そういうフラグ立てみたいなセリフはご法度だぜ!」

あっ!

勇者が何か思い出したように大きな声を発した。

「魔法使いの水着を買い忘れたっ!」
「・・・・・・・」

魔法使いは勇者を置いて船へと乗り込んでいく。
盗賊たちもそれにならい続いて船へと乗り込む。
勇者は今から道具やで「あやしい水着」を購入するかどうか悩んでいた。

「おい、そこのあんちゃん。早く船に乗らないと出ちまうぜ?」

勇者はようやく周りにパーティメンバーが居ないことい気が付き慌てて船上した。



魔法使いはびっくりしていた。
この巨大な船舶は、客室だけでなく長距離の航海のために用意された数々の娯楽が詰まっていたのだ。

「どうだ魔法使い、これならお前も本ばかりでなくても楽しめるだろ?」
「盗賊、こんな良い船をどうやって?」
「まあ、今回地図の交渉した商人の爺様がこの船のオーナーでな、乗船券を格安で譲ってくれたんだよ。本当は孫夫婦家族が乗る予定だったんだけど、孫夫婦がクラーケンを怖がってなー話が流れたんだと」
「なるほど、戦闘のできる私たちなら、といったところですか」
「そういうこった」

キョロキョロと当たりを見回したり、掲示板を確認している魔法使いをのほほんと見ていたら、魔法使いがぶつかられた。

「おいおい嬢ちゃん、よそ見してんじゃねーよ。もしかして技とフラグ立てにぶつかって来たんじゃねーよな?この魔眼のガトー様の嫁になりたいってんなら____」

「おい、そこのチンピラ風情が!俺の魔法使いに手を出してんじゃない!!ぶっ殺すぞ!!!」

勇者がややこしい場面に現れた。
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