魔法使い君の日常

佐々木猫八

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幸運とは何か

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賑やかな室内、華やかな装いの女性たち、男性冒険者らもいつもより身ぎれいだ。
このカジノは入口で簡単な服装チェックが行われる。
服装の乱れは心の乱れ、犯罪抑止に繋がる。
暫くは無難にスロットを楽しんでいた魔法使いは負けも勝ちもせず現状維持を続けていた。
真帆使いはなんてことはないと思っている現状維持だけれど、現実にはそれは驚異的な引きだった。
つまりは使った分だけ戻ってきている状態なのだから。
魔法使いがスロットに飽きてきた頃、あるゲームのテーブルから歓声があがった。
コインをもって席を立つと一際人だかりの出来ているテーブルへ向かう。
「いけー!入れ!!こんなカジノなんか潰しちまえ!!」
何やら物騒な掛け声が響く。
「俺達の無念を晴らしてくれ!!」
厳つい男たちのギャラリーを背負っていたのはなんと賢者だった。
「フル装備の幸運に敵うものはありません。任せて下さい」
魔法使いが近づいてみるとルーレットで黒に全コインを賭けていた。
そして結果は直ぐに出る。
「黒だっ!」
誰かが叫ぶ。
「これで11連勝だーーーっ!!」
魔法使いは呆れた。
あの幸運のフル装備なら当然の結果といえる。
でも幸運のドーピングはカジノ的にはルール違反では?
と思っていた矢先に、カジノのガードマンらしき人物に連れて行かれる賢者が見えた。
「ちゃんと戻って来るかなぁ?」
少しだけ心配になった、アイテムが。

そうこうしている間、勇者は早々にコインを無くし、盗賊にたかりにいっていた。
そして喧嘩をして彼らもガードマンらに連れて行かれていた。
魔法使いはため息をつくと、手持ちのコインをアイテム交換してカジノを出た。
きっとあの三人は暫く宿へは戻ってこれないだろう、と思いながら。
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