6 / 33
バカな義姉②~レオナルド視点~
彼女が先に学園に通いはじめ、オスの匂いを付けて帰ってくることがあった。聴覚を研ぎ澄ましていると隣の部屋で彼女が新しいお友達が数人できたと使用人に嬉しそうに話していた。
(これは、嫉妬だ)
レオナルドは寝たふりをしながら夜中に近づいてきたフィーヌの手を引き、布団の中に引きずりこんだ。彼女は驚いていたが、しばらくするとスヤスヤと寝息が聞こえてきた。
(一緒に寝て僕の匂いをたっぷりつけとかないと)
レオナルドはフィーヌに体を密着させ首筋に顔を埋めた。彼女の夏草のような心地よい香りと彼女の独特な色気の匂いにレオナルドの二つの玉が無意識にギュッと絞まるのを感じる。
(やばいな、今日も寝不足か)
目の前に獲物がいるのにも関わらず手を出せないのは拷問にも近い。しかし彼女に百獣の王である獅子の匂いをつければ大抵のオスは本能的にその匂いを避けることを知っている。手を出せば良いじゃないかという魔の囁きも時々聞こえるが、獲物を怖がらせずゆっくり時間をかけて絆し捕獲するのだとレオナルドは決めている。
+
+
+
「レオ様ドアップ、夢が素敵すぎてキュン死にしそう・・・むにゃむにゃ」
レオナルドがやはりほとんど眠れず朝を迎えると、フィーヌが目を覚ました。彼女はまだ夢だと思っているらしく、よく分からない発言をして寝ぼけている。
「姉上、おはようございます」
「・・・キャッ!!」
夢でないと気づきフィーヌは小さな悲鳴をあげる。フィーヌは布団から出ようとするもレオナルドは未だにフィーヌをがっちりホールドして離さない。
「ななななんでレオ様が・・・」
「姉上こそ、なんで僕のベッドで寝ているのでしょうか」
まだ寝起きできちんと頭が回っていないのか「下僕」や「ゴミ」でなくレオ様と呼んでいるのに彼女は気づいていない。レオナルドの言葉に動転して顔を真っ赤にしている。
「げ、下僕が逃げないように監視してたら・・・いつの間にか寝てしまったのだわ」
「・・・そうですか」
「そろそろ離してくれるかしら?」
「ああ、すみません。姉上が僕ごときの監視で風邪をひいてはいけないので温めておこうと思いまして」
「さ、さすが下僕ね。ちゃんと板についてきたじゃない。おーほっほっほ」
彼女は立ち上がり、そそくさと部屋を出ていく。ドアの前で「はぁ・・・朝からレオ様眩しすぎる」と小声で呟いているのも、聴力の良いレオナルドにははっきりと聞こえている。
(きちんとあなたの横に並ぶことができるまで、それまでは虐められる義弟を演じてあげますよ、姉上)
学園を卒業し成人すれば子爵位を譲り受ける予定だ。父が引退すれば侯爵位も継ぐのだが、それまでに多くの知識を吸収して娼婦の息子だと下げずむ他の貴族をギャフンと言わせなければならない。
(僕が唯一欲しいものを、手にいれるために)
レオナルドは無意識に出ていた百獣の王のオーラを引っ込めると、いつもの弱いレオナルドとなる。そしてレオナルドは今日も貴族としての勉学に勤しみ、大切なものを守る武術を学ぶのだ。
(これは、嫉妬だ)
レオナルドは寝たふりをしながら夜中に近づいてきたフィーヌの手を引き、布団の中に引きずりこんだ。彼女は驚いていたが、しばらくするとスヤスヤと寝息が聞こえてきた。
(一緒に寝て僕の匂いをたっぷりつけとかないと)
レオナルドはフィーヌに体を密着させ首筋に顔を埋めた。彼女の夏草のような心地よい香りと彼女の独特な色気の匂いにレオナルドの二つの玉が無意識にギュッと絞まるのを感じる。
(やばいな、今日も寝不足か)
目の前に獲物がいるのにも関わらず手を出せないのは拷問にも近い。しかし彼女に百獣の王である獅子の匂いをつければ大抵のオスは本能的にその匂いを避けることを知っている。手を出せば良いじゃないかという魔の囁きも時々聞こえるが、獲物を怖がらせずゆっくり時間をかけて絆し捕獲するのだとレオナルドは決めている。
+
+
+
「レオ様ドアップ、夢が素敵すぎてキュン死にしそう・・・むにゃむにゃ」
レオナルドがやはりほとんど眠れず朝を迎えると、フィーヌが目を覚ました。彼女はまだ夢だと思っているらしく、よく分からない発言をして寝ぼけている。
「姉上、おはようございます」
「・・・キャッ!!」
夢でないと気づきフィーヌは小さな悲鳴をあげる。フィーヌは布団から出ようとするもレオナルドは未だにフィーヌをがっちりホールドして離さない。
「ななななんでレオ様が・・・」
「姉上こそ、なんで僕のベッドで寝ているのでしょうか」
まだ寝起きできちんと頭が回っていないのか「下僕」や「ゴミ」でなくレオ様と呼んでいるのに彼女は気づいていない。レオナルドの言葉に動転して顔を真っ赤にしている。
「げ、下僕が逃げないように監視してたら・・・いつの間にか寝てしまったのだわ」
「・・・そうですか」
「そろそろ離してくれるかしら?」
「ああ、すみません。姉上が僕ごときの監視で風邪をひいてはいけないので温めておこうと思いまして」
「さ、さすが下僕ね。ちゃんと板についてきたじゃない。おーほっほっほ」
彼女は立ち上がり、そそくさと部屋を出ていく。ドアの前で「はぁ・・・朝からレオ様眩しすぎる」と小声で呟いているのも、聴力の良いレオナルドにははっきりと聞こえている。
(きちんとあなたの横に並ぶことができるまで、それまでは虐められる義弟を演じてあげますよ、姉上)
学園を卒業し成人すれば子爵位を譲り受ける予定だ。父が引退すれば侯爵位も継ぐのだが、それまでに多くの知識を吸収して娼婦の息子だと下げずむ他の貴族をギャフンと言わせなければならない。
(僕が唯一欲しいものを、手にいれるために)
レオナルドは無意識に出ていた百獣の王のオーラを引っ込めると、いつもの弱いレオナルドとなる。そしてレオナルドは今日も貴族としての勉学に勤しみ、大切なものを守る武術を学ぶのだ。
あなたにおすすめの小説
ヤンデレ王子を闇落ちから救ったら愛執まみれの独占欲に囚われました
大江戸ウメコ
恋愛
幼い頃に精霊の祝福である未来視の力が開花し、「夫である第二王子ナハルドに殺される」という己の運命を知った伯爵令嬢ツィーラ。この悲惨な未来を変えるべく、ツィーラは彼を避けようとしたが、ひょんなことから婚約者に選ばれてしまった! ならば、ナハルドが将来闇落ちしないよう、側で彼を支えることを決意する。そんな努力の甲斐あって、ツィーラへの好意を隠さず伝えてくるほど、ナハルドとの関係は良好になった。だけど、彼の並々ならぬ執着心のすべてを、ツィーラはまだ知らなくて――
義兄に甘えまくっていたらいつの間にか執着されまくっていた話
よしゆき
恋愛
乙女ゲームのヒロインに意地悪をする攻略対象者のユリウスの義妹、マリナに転生した。大好きな推しであるユリウスと自分が結ばれることはない。ならば義妹として目一杯甘えまくって楽しもうと考えたのだが、気づけばユリウスにめちゃくちゃ執着されていた話。
「義兄に嫌われようとした行動が裏目に出て逆に執着されることになった話」のifストーリーですが繋がりはなにもありません。
魚人族のバーに行ってワンナイトラブしたら番いにされて種付けされました
ノルジャン
恋愛
人族のスーシャは人魚のルシュールカを助けたことで仲良くなり、魚人の集うバーへ連れて行ってもらう。そこでルシュールカの幼馴染で鮫魚人のアグーラと出会い、一夜を共にすることになって…。ちょっとオラついたサメ魚人に激しく求められちゃうお話。ムーンライトノベルズにも投稿中。
婚約解消されたら隣にいた男に攫われて、強請るまで抱かれたんですけど?〜暴君の暴君が暴君過ぎた話〜
紬あおい
恋愛
婚約解消された瞬間「俺が貰う」と連れ去られ、もっとしてと強請るまで抱き潰されたお話。
連れ去った強引な男は、実は一途で高貴な人だった。
兄様達の愛が止まりません!
桜
恋愛
五歳の時、私と兄は父の兄である叔父に助けられた。
そう、私達の両親がニ歳の時事故で亡くなった途端、親類に屋敷を乗っ取られて、離れに閉じ込められた。
屋敷に勤めてくれていた者達はほぼ全員解雇され、一部残された者が密かに私達を庇ってくれていたのだ。
やがて、領内や屋敷周辺に魔物や魔獣被害が出だし、私と兄、そして唯一の保護をしてくれた侍女のみとなり、死の危険性があると心配した者が叔父に助けを求めてくれた。
無事に保護された私達は、叔父が全力で守るからと連れ出し、養子にしてくれたのだ。
叔父の家には二人の兄がいた。
そこで、私は思い出したんだ。双子の兄が時折話していた不思議な話と、何故か自分に映像に流れて来た不思議な世界を、そして、私は…
世話焼き幼馴染と離れるのが辛いので自分から離れることにしました
小村辰馬
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢、エリス・カーマインに転生した。
幼馴染であるアーロンの傍にに居続けると、追放エンドを迎えてしまうのに、原作では俺様だった彼の世話焼きな一面を開花させてしまい、居心地の良い彼のそばを離れるのが辛くなってしまう。
ならば彼の代わりに男友達を作ろうと画策するがーー
日常的に罠にかかるうさぎが、とうとう逃げられない罠に絡め取られるお話
下菊みこと
恋愛
ヤンデレっていうほど病んでないけど、機を見て主人公を捕獲する彼。
そんな彼に見事に捕まる主人公。
そんなお話です。
ムーンライトノベルズ様でも投稿しています。
巨乳令嬢は男装して騎士団に入隊するけど、何故か騎士団長に目をつけられた
狭山雪菜
恋愛
ラクマ王国は昔から貴族以上の18歳から20歳までの子息に騎士団に短期入団する事を義務付けている
いつしか時の流れが次第に短期入団を終わらせれば、成人とみなされる事に変わっていった
そんなことで、我がサハラ男爵家も例外ではなく長男のマルキ・サハラも騎士団に入団する日が近づきみんな浮き立っていた
しかし、入団前日になり置き手紙ひとつ残し姿を消した長男に男爵家当主は苦悩の末、苦肉の策を家族に伝え他言無用で使用人にも箝口令を敷いた
当日入団したのは、男装した年子の妹、ハルキ・サハラだった
この作品は「小説家になろう」にも掲載しております。