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仲間に入れてください、
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(シュガー登場)
カフェ騒動のあと。
廊下で声をかけてきたのは、栗色の髪をゆるくまとめた少女だった。
「リーズさま……! その、わたくし……格闘家令嬢って、ちょっと素敵だなって思いました。
よければ、教えていただきたいです」
「えっと……?」
突然の言葉に瞬きをすると、彼女は慌てて頭を下げた。
「わたくし、シュガーと申します。伯爵家の娘です。
実は全然できないんですけど……できないなりに、やってみたいなって……」
◇
私は思わず笑みをこぼした。
(……レイチェルさんとは大違い。できないけどやりたい、って言えるのは強い子だ)
「いいですね。簡単な身を守る方法なら、教えてあげますよ」
シュガーの顔がぱっと明るくなる。
「ほ、本当ですか!?」
「ええ。殴り合いじゃなくても、防ぐだけならできるようになります。
授業前に少しずつやりましょう」
◇
横でランスがうなずいた。
「いい心がけです。努力は裏切らない」
「うっす!」
思わず口を添えると、シュガーが目を丸くして笑った。
こうして、新しい仲間候補・シュガーが増えていった。
(女子護身グループ誕生)
放課後の武道館。
シュガーと並んで木剣を握った数人の令嬢たちが、緊張した面持ちで立っていた。
「……本当に、わたくしたちにもできるの?」
「ドレスの裾、ちょっと……」
「でも、守れるようになりたい……!」
きっかけはシュガーのひと言だった。
「一人じゃ不安だから、友達も誘ってみました!」
◇
私は皆を見回し、にっこり笑った。
「大丈夫。今日は殴り合いじゃなく、護身。
攻撃じゃなくて“身を守ること”を覚えましょう」
「わぁ……!」
令嬢たちの瞳が輝く。
◇
ランスが真剣な表情で頷いた。
「最初は構えと足運びから。実用的なのは受け流しと体捌きです」
「……うっす!」
思わず真似をする女子たちに、場が笑いに包まれる。
◇
「これで、もう仲間外れなんてありませんね」
シュガーが汗を拭きながら笑った。
私は胸を張り、木剣を肩に担ぐ。
「そう。努力する人はみんな仲間よ」
王子が遠くから眺め、くすりと笑った。
「……面白い。これは本当に新しい風だな」
◇
こうして――女子だけの護身練習グループが、武道館に誕生した。
(合気道護身術の時間)
武道館に令嬢たちの声が響いた。
「えいっ!」
「やぁっ!」
裾を捲り、必死に気合いを込める姿はどこか滑稽で、それでいて本気だ。
私は木剣を下げ、にっこり笑って言った。
「そう、それでいいの。前世で私もやったわ。
――貴族令嬢って、歩く宝石みたいなものだからこそ、護身は必須よ」
◇
「え、えぇぇぇ……!」
壁際で見ていたラッセルが両手で頭を抱えた。
「リーズがお嬢様なのに、そんな掛け声出して……っ! 心臓が……!」
私は平然と振り返る。
「守れなければ、宝石は奪われるだけ。
……ね、だから必要なんですよ」
◇
王子は椅子に腰を下ろし、ついに腹を抱えて笑い転げた。
「ははははっ! 最強だ! 本当に最強だ、リーズ!
歩く宝石が護身を語るなんて、誰が想像しただろう!」
令嬢たちは真剣に掛け声を続け、ランスは「うっす!」と混ざっていた。
(ラッセルの焦り)
護身練習を続ける令嬢グループは日に日に活気を増していた。
掛け声を響かせる彼女たちの中心で、リーズはいつもぶれない笑みを浮かべている。
「こうすれば危険は避けられます。
できることをやる――それが強さですよ」
◇
「リーズさま、素敵ですわ!」
「私もがんばります!」
いつのまにか、彼女の周りには小さな“ファン”が生まれていた。
真剣に学ぶ者、憧れの眼差しを向ける者……誰もが彼女を「ただの令嬢」ではなく「導いてくれる人」として見始めていた。
◇
そんな光景を、ラッセルは廊下の隅から見ていた。
拳を握り、額に冷や汗を浮かべる。
(な、なんだこれは……!? 俺の婚約者なのに、みんなが彼女に惹かれていく……!
どうしたらいいんだ……!)
彼の脳裏に浮かぶのは、ただひとつの言葉。
――“首の皮一枚”
(……首の皮一枚が、取れそうだ……! 本当に、このままじゃ……!)
◇
「ラッセル?」
振り返ったリーズが小首を傾げる。
「ひっ!」
彼は慌てて笑顔を作った。
「な、なんでもない! 俺は君の一番の味方だから! ……ははは」
その様子に、王子が遠くから吹き出す。
「ははっ……面白い。焦ってるな、ラッセル」
(……頼むから笑わないでくれ、殿下! 俺は必死なんだ……!)
(レイチェルの矛盾)
護身練習の輪はますます広がり、シュガーを中心に令嬢たちは声を揃えて気合を飛ばすようになっていた。
「やぁっ!」
「えいっ!」
汗をかきながら笑い合うその姿は、誰もが誇らしげで楽しげだ。
◇
そんな中、廊下の隅でレイチェルが腕を組んで仁王立ちしていた。
「ふん……仲間はずれなんて、最低ですわ!」
シュガーが気を利かせて声をかける。
「レイチェルさんも、一緒にどうですか? 楽しいですよ!」
だが、レイチェルは顔を真っ赤にして叫んだ。
「ぜ、絶対に仲間になんかなりません!」
「えぇ……」
シュガーがぽかんとする。
◇
私は苦笑して首をかしげた。
「……仲間はずれ嫌いっぽいのにね。おかしな人」
ランスが木剣を抱えながら真顔でうなずく。
「……矛盾の塊ですね」
王子はそのやりとりを見て、肩を震わせていた。
「はははっ! やっぱり最強だな、この学園」
◇
結局、レイチェルは拗ねたようにその場を去っていった。
(……でも、彼女は彼女で、きっとどこかでまた騒ぐのよね)
カフェ騒動のあと。
廊下で声をかけてきたのは、栗色の髪をゆるくまとめた少女だった。
「リーズさま……! その、わたくし……格闘家令嬢って、ちょっと素敵だなって思いました。
よければ、教えていただきたいです」
「えっと……?」
突然の言葉に瞬きをすると、彼女は慌てて頭を下げた。
「わたくし、シュガーと申します。伯爵家の娘です。
実は全然できないんですけど……できないなりに、やってみたいなって……」
◇
私は思わず笑みをこぼした。
(……レイチェルさんとは大違い。できないけどやりたい、って言えるのは強い子だ)
「いいですね。簡単な身を守る方法なら、教えてあげますよ」
シュガーの顔がぱっと明るくなる。
「ほ、本当ですか!?」
「ええ。殴り合いじゃなくても、防ぐだけならできるようになります。
授業前に少しずつやりましょう」
◇
横でランスがうなずいた。
「いい心がけです。努力は裏切らない」
「うっす!」
思わず口を添えると、シュガーが目を丸くして笑った。
こうして、新しい仲間候補・シュガーが増えていった。
(女子護身グループ誕生)
放課後の武道館。
シュガーと並んで木剣を握った数人の令嬢たちが、緊張した面持ちで立っていた。
「……本当に、わたくしたちにもできるの?」
「ドレスの裾、ちょっと……」
「でも、守れるようになりたい……!」
きっかけはシュガーのひと言だった。
「一人じゃ不安だから、友達も誘ってみました!」
◇
私は皆を見回し、にっこり笑った。
「大丈夫。今日は殴り合いじゃなく、護身。
攻撃じゃなくて“身を守ること”を覚えましょう」
「わぁ……!」
令嬢たちの瞳が輝く。
◇
ランスが真剣な表情で頷いた。
「最初は構えと足運びから。実用的なのは受け流しと体捌きです」
「……うっす!」
思わず真似をする女子たちに、場が笑いに包まれる。
◇
「これで、もう仲間外れなんてありませんね」
シュガーが汗を拭きながら笑った。
私は胸を張り、木剣を肩に担ぐ。
「そう。努力する人はみんな仲間よ」
王子が遠くから眺め、くすりと笑った。
「……面白い。これは本当に新しい風だな」
◇
こうして――女子だけの護身練習グループが、武道館に誕生した。
(合気道護身術の時間)
武道館に令嬢たちの声が響いた。
「えいっ!」
「やぁっ!」
裾を捲り、必死に気合いを込める姿はどこか滑稽で、それでいて本気だ。
私は木剣を下げ、にっこり笑って言った。
「そう、それでいいの。前世で私もやったわ。
――貴族令嬢って、歩く宝石みたいなものだからこそ、護身は必須よ」
◇
「え、えぇぇぇ……!」
壁際で見ていたラッセルが両手で頭を抱えた。
「リーズがお嬢様なのに、そんな掛け声出して……っ! 心臓が……!」
私は平然と振り返る。
「守れなければ、宝石は奪われるだけ。
……ね、だから必要なんですよ」
◇
王子は椅子に腰を下ろし、ついに腹を抱えて笑い転げた。
「ははははっ! 最強だ! 本当に最強だ、リーズ!
歩く宝石が護身を語るなんて、誰が想像しただろう!」
令嬢たちは真剣に掛け声を続け、ランスは「うっす!」と混ざっていた。
(ラッセルの焦り)
護身練習を続ける令嬢グループは日に日に活気を増していた。
掛け声を響かせる彼女たちの中心で、リーズはいつもぶれない笑みを浮かべている。
「こうすれば危険は避けられます。
できることをやる――それが強さですよ」
◇
「リーズさま、素敵ですわ!」
「私もがんばります!」
いつのまにか、彼女の周りには小さな“ファン”が生まれていた。
真剣に学ぶ者、憧れの眼差しを向ける者……誰もが彼女を「ただの令嬢」ではなく「導いてくれる人」として見始めていた。
◇
そんな光景を、ラッセルは廊下の隅から見ていた。
拳を握り、額に冷や汗を浮かべる。
(な、なんだこれは……!? 俺の婚約者なのに、みんなが彼女に惹かれていく……!
どうしたらいいんだ……!)
彼の脳裏に浮かぶのは、ただひとつの言葉。
――“首の皮一枚”
(……首の皮一枚が、取れそうだ……! 本当に、このままじゃ……!)
◇
「ラッセル?」
振り返ったリーズが小首を傾げる。
「ひっ!」
彼は慌てて笑顔を作った。
「な、なんでもない! 俺は君の一番の味方だから! ……ははは」
その様子に、王子が遠くから吹き出す。
「ははっ……面白い。焦ってるな、ラッセル」
(……頼むから笑わないでくれ、殿下! 俺は必死なんだ……!)
(レイチェルの矛盾)
護身練習の輪はますます広がり、シュガーを中心に令嬢たちは声を揃えて気合を飛ばすようになっていた。
「やぁっ!」
「えいっ!」
汗をかきながら笑い合うその姿は、誰もが誇らしげで楽しげだ。
◇
そんな中、廊下の隅でレイチェルが腕を組んで仁王立ちしていた。
「ふん……仲間はずれなんて、最低ですわ!」
シュガーが気を利かせて声をかける。
「レイチェルさんも、一緒にどうですか? 楽しいですよ!」
だが、レイチェルは顔を真っ赤にして叫んだ。
「ぜ、絶対に仲間になんかなりません!」
「えぇ……」
シュガーがぽかんとする。
◇
私は苦笑して首をかしげた。
「……仲間はずれ嫌いっぽいのにね。おかしな人」
ランスが木剣を抱えながら真顔でうなずく。
「……矛盾の塊ですね」
王子はそのやりとりを見て、肩を震わせていた。
「はははっ! やっぱり最強だな、この学園」
◇
結局、レイチェルは拗ねたようにその場を去っていった。
(……でも、彼女は彼女で、きっとどこかでまた騒ぐのよね)
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