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王子の激愛!
侯爵邸の応接間。
父と母、それに兄たちまでずらりと並んで、私(アンネット)は正座させられていた。
「アンネット……っ! なんということをしてくれたのだ!」
父の声は雷鳴のよう。
「殿下を部屋に泊めるなどっ、侯爵家の存亡にかかわる大問題だぞ!」
母は真っ青な顔でハンカチを握りしめ、兄は机を叩いて叫ぶ。
「責任問題だ! 政略がひっくり返る! 我が家を潰す気か!」
私はひたすら小さくなって、
「べ、別に、何も……何もしてませんわ……寝ただけで……」
と蚊の鳴くような声で言い訳する。
その時。
「何を騒いでいる?」
すっと入ってきたのは殿下ご本人だった。しかも、昨日と同じ農夫姿で。
「殿下……!」
父母兄弟が一斉に立ち上がり、慌てて頭を下げる。
だが殿下はにこりと笑って言った。
「結婚する。アンネットと。何が悪いんですか?」
広間が静まり返った。
「……は?」
父の口が開いたまま固まる。
母は椅子からずり落ちそうになり、兄は目をひん剥いている。
私だけが「えええっ!?!?」と叫んだ。
殿下は構わず、私の手を取ってぐいと引き寄せた。
「もう決めました。僕の隣はアンネットです」
「ちょ、ちょっと、殿下!? 親の前で何を……!」
抗議の声を上げる暇もなく、殿下の顔がぐっと近づく。
――そして、目の前で堂々と、キス。
「~~~~っ!!!」
私は頭から湯気が出そうになりながら固まった。
父は真っ赤になって震え、母は気絶しかけ、兄は「うわああああ!」と頭を抱える。
だが殿下は涼しい顔で告げた。
「これで“責任”は取ったでしょう? あとは結婚式の日取りを決めるだけです」
応接間に悲鳴と怒号と混乱が渦巻く中、私は、頭を抱えていた。
(……ま、まさかほんとに、慰め役どころか、お嫁さんにされてしまうなんて!?)
侯爵邸の応接間
混乱の渦のまっただ中、私はただ両手で顔を覆っていた。
(……これは夢。絶対夢。だって王子様が親の前で婚約者にキスなんて、ありえませんわ。夢夢夢夢……)
「アンネット……?」
殿下が心配そうに覗き込む。
私は慌てて首を振った。
「いえいえ、なんでもございません。どうせ夢ですから。朝になれば消えてますわ」
「夢じゃないよ!?」
殿下が即座に否定する。
けれど私は聞く耳持たず、さらに自虐の渦へ。
「だって、殿下ほどの方が、わざわざ私なんて選ぶはずないんですもの……どうせ慰め代わり。領地の野菜みたいに、すぐ腐る縁……」
「アンネット……」
殿下は額を押さえ、ため息をついた。
横で侍女たちがひそひそ囁く。
「アンネット様も、殿下があれだけアプローチしているのに、気づいてないなんて……」
「殿下が気の毒でございますわ……」
私の耳にも届いて、思わず振り返る。
「えっ? アプローチ? どなたに? ……聖女様でしょう?」
侍女たちは顔を見合わせ、同時にため息をついた。
「……お嬢様、やっぱりご自身では全くお気づきでないのですね」
殿下は苦笑しながら、私の手を取った。
「いい加減、夢だと思わずに受け止めてよ。僕が好きなのは、君だ」
私は真っ赤になって固まる。
(……やっぱりこれ、夢よね!? だって、そんな、そんなこと……!)
殿下が「夢じゃない!」と何度も訴える声と、私の「夢ですわ!」の押し問答で、侯爵邸の大広間は新たな混乱に包まれていった。
場の空気が一瞬、ぶち破られたように静まる──殿下の「もう決めた!」宣言が響いた直後のことだった。
「わかった、今日から、同棲しよう! 同じベッドで寝よう!」
「な、ない、ない、ない、ないから!」
私は顔を真っ赤にして両手で口元を覆う。殿下は涼しい顔で私の手を握り、まるで冗談を言う子供でも叱るように言い放つ。
「もう決めた。侯爵、後は頼んだ!」
父の顔色が変わる。母は悲鳴に近い声を上げ、兄たちは椅子から転げ落ちそうになった。広間には騒然たる声が渦巻く。
「えー、殿下が、婿ですか! 困ります! 我が家には、まだ、弟がいてですね、」
「は!? お前、何を言い出す!」と末弟が狼狽えて飛び出す。周囲からもざわめきが起きる。
殿下は一歩前へ出て、にっこりと王としても侯爵家の婚約者の相手としてもぶれない笑みを浮かべる。
「婿養子だの、誰が後継ぎだの、そんなことはもうどうでもいい。僕はアンネットと暮らす。今日から同じ屋根の下だ。式は後でいい。形式に囚われるつもりはない」
父が赤くなり、怒鳴る。
「殿下、これは国の体面が――侯爵家の体面が――!」
「体面を守るために人が犠牲になるのなら、僕はその体面を壊す。アンネットを傷つけるくらいなら、僕がどう言われようと構わない」
殿下の声は静かだが、誰にも抗えない芯があった。
母が嗚咽を漏らし、兄はしどろもどろに抗弁しようとするが、言葉が続かない。隣で侍女たちが顔を見合わせ、使用人たちは困惑してざわつく。侯爵邸の重鎮たちの顔にも動揺が広がる。
私はもう耐えきれず、椅子から立ち上がって声を震わせる。
「殿下……! ま、まさか本気で……こんなことを……」
殿下は真剣な眼差しで私を見て、軽く頭を傾げた。
「アンネット、君は夢だと言って逃げるつもりらしいけれど、これは現実だ。僕は君といるつもりだ。どう思う?」
(だ、だめだ。逃げろ、夢の中に戻れ──)
心の中で矢のような声がするけれど、体は動かない。周囲の声が遠くなる。殿下の手がぎゅっと私の手を握り返す。
そこへ、父がふうっと大きく息を吐いて、ぎこちなく俯いた。
「……侯爵家の面目もある。だが、娘の幸せを願うのも家の務めだ。今は混乱しているが、話し合おう。殿下、今夜はまず、冷静に話を――」
「いいや。今夜はもう決めたことだ。アンネットの部屋の隣の部屋を用意してもらおう。結婚式や儀式の細かいことは後で調整する。だが彼女と暮らすのは今日からだ」
侍従長がかすれ声で「御意」とだけ答え、屋敷の者たちは慌てて動き出す。母は取り乱し、兄は床に座り込み、弟は顔を覆って呻く。だが殿下はまったく動じない。
「ちょ、ちょっと待ちなさい!」と母が叫ぶ。
「アンネット、ど、どうするの!?」と兄が耳元で囁く。
私は目を閉じ、深く息を吸った。胸の中で何かがぎゅっと縮んで――そして、思わず、ぽつりと言っていた。
「……これは、夢だ。きっと朝になれば目が覚める」
殿下は苦笑して、軽く頭をぶつける真似をした。
「夢じゃないよ。だが、夢でもいい。君が嫌ならやめる」
「嫌って言ってるでしょ! でも……」
言葉が途切れる。周囲の視線が刺さる。私はその重圧に押しつぶされそうになったが、殿下の手の温もりだけは消えない。
侍従長が小さく声を上げ、使用人たちがそわそわと部屋の準備を始める。侯爵家は慌ただしく政治的な対処を練り始めるが、殿下は人目を気にせず私の手を離さない。
「父上、話し合いましょう。今はアンネットの気持ちを第一に」兄が、言う。
父はぐっと唇を噛んで、やがてゆっくりとうなずいた。家族は顔を見合わせ、混乱したまま議論が始まる。
私はその場で震える笑いをこぼした。
(現実? 夢? どっちでもいい。だけど、どうしてこんなに怖いんだろう……)
広間の奥で、殿下がぽつりと呟いた。
「アンネット、君が帰れと言うまで、僕はここにいる」
その言葉は、部屋のざわめきをふっと静める。侯爵家の面子も、王子の決意の前ではしばし沈黙した。混乱は続くが、今日の結論はひとつ──殿下の覚悟が、侯爵家をひとまず押しとどめたのだった。
父と母、それに兄たちまでずらりと並んで、私(アンネット)は正座させられていた。
「アンネット……っ! なんということをしてくれたのだ!」
父の声は雷鳴のよう。
「殿下を部屋に泊めるなどっ、侯爵家の存亡にかかわる大問題だぞ!」
母は真っ青な顔でハンカチを握りしめ、兄は机を叩いて叫ぶ。
「責任問題だ! 政略がひっくり返る! 我が家を潰す気か!」
私はひたすら小さくなって、
「べ、別に、何も……何もしてませんわ……寝ただけで……」
と蚊の鳴くような声で言い訳する。
その時。
「何を騒いでいる?」
すっと入ってきたのは殿下ご本人だった。しかも、昨日と同じ農夫姿で。
「殿下……!」
父母兄弟が一斉に立ち上がり、慌てて頭を下げる。
だが殿下はにこりと笑って言った。
「結婚する。アンネットと。何が悪いんですか?」
広間が静まり返った。
「……は?」
父の口が開いたまま固まる。
母は椅子からずり落ちそうになり、兄は目をひん剥いている。
私だけが「えええっ!?!?」と叫んだ。
殿下は構わず、私の手を取ってぐいと引き寄せた。
「もう決めました。僕の隣はアンネットです」
「ちょ、ちょっと、殿下!? 親の前で何を……!」
抗議の声を上げる暇もなく、殿下の顔がぐっと近づく。
――そして、目の前で堂々と、キス。
「~~~~っ!!!」
私は頭から湯気が出そうになりながら固まった。
父は真っ赤になって震え、母は気絶しかけ、兄は「うわああああ!」と頭を抱える。
だが殿下は涼しい顔で告げた。
「これで“責任”は取ったでしょう? あとは結婚式の日取りを決めるだけです」
応接間に悲鳴と怒号と混乱が渦巻く中、私は、頭を抱えていた。
(……ま、まさかほんとに、慰め役どころか、お嫁さんにされてしまうなんて!?)
侯爵邸の応接間
混乱の渦のまっただ中、私はただ両手で顔を覆っていた。
(……これは夢。絶対夢。だって王子様が親の前で婚約者にキスなんて、ありえませんわ。夢夢夢夢……)
「アンネット……?」
殿下が心配そうに覗き込む。
私は慌てて首を振った。
「いえいえ、なんでもございません。どうせ夢ですから。朝になれば消えてますわ」
「夢じゃないよ!?」
殿下が即座に否定する。
けれど私は聞く耳持たず、さらに自虐の渦へ。
「だって、殿下ほどの方が、わざわざ私なんて選ぶはずないんですもの……どうせ慰め代わり。領地の野菜みたいに、すぐ腐る縁……」
「アンネット……」
殿下は額を押さえ、ため息をついた。
横で侍女たちがひそひそ囁く。
「アンネット様も、殿下があれだけアプローチしているのに、気づいてないなんて……」
「殿下が気の毒でございますわ……」
私の耳にも届いて、思わず振り返る。
「えっ? アプローチ? どなたに? ……聖女様でしょう?」
侍女たちは顔を見合わせ、同時にため息をついた。
「……お嬢様、やっぱりご自身では全くお気づきでないのですね」
殿下は苦笑しながら、私の手を取った。
「いい加減、夢だと思わずに受け止めてよ。僕が好きなのは、君だ」
私は真っ赤になって固まる。
(……やっぱりこれ、夢よね!? だって、そんな、そんなこと……!)
殿下が「夢じゃない!」と何度も訴える声と、私の「夢ですわ!」の押し問答で、侯爵邸の大広間は新たな混乱に包まれていった。
場の空気が一瞬、ぶち破られたように静まる──殿下の「もう決めた!」宣言が響いた直後のことだった。
「わかった、今日から、同棲しよう! 同じベッドで寝よう!」
「な、ない、ない、ない、ないから!」
私は顔を真っ赤にして両手で口元を覆う。殿下は涼しい顔で私の手を握り、まるで冗談を言う子供でも叱るように言い放つ。
「もう決めた。侯爵、後は頼んだ!」
父の顔色が変わる。母は悲鳴に近い声を上げ、兄たちは椅子から転げ落ちそうになった。広間には騒然たる声が渦巻く。
「えー、殿下が、婿ですか! 困ります! 我が家には、まだ、弟がいてですね、」
「は!? お前、何を言い出す!」と末弟が狼狽えて飛び出す。周囲からもざわめきが起きる。
殿下は一歩前へ出て、にっこりと王としても侯爵家の婚約者の相手としてもぶれない笑みを浮かべる。
「婿養子だの、誰が後継ぎだの、そんなことはもうどうでもいい。僕はアンネットと暮らす。今日から同じ屋根の下だ。式は後でいい。形式に囚われるつもりはない」
父が赤くなり、怒鳴る。
「殿下、これは国の体面が――侯爵家の体面が――!」
「体面を守るために人が犠牲になるのなら、僕はその体面を壊す。アンネットを傷つけるくらいなら、僕がどう言われようと構わない」
殿下の声は静かだが、誰にも抗えない芯があった。
母が嗚咽を漏らし、兄はしどろもどろに抗弁しようとするが、言葉が続かない。隣で侍女たちが顔を見合わせ、使用人たちは困惑してざわつく。侯爵邸の重鎮たちの顔にも動揺が広がる。
私はもう耐えきれず、椅子から立ち上がって声を震わせる。
「殿下……! ま、まさか本気で……こんなことを……」
殿下は真剣な眼差しで私を見て、軽く頭を傾げた。
「アンネット、君は夢だと言って逃げるつもりらしいけれど、これは現実だ。僕は君といるつもりだ。どう思う?」
(だ、だめだ。逃げろ、夢の中に戻れ──)
心の中で矢のような声がするけれど、体は動かない。周囲の声が遠くなる。殿下の手がぎゅっと私の手を握り返す。
そこへ、父がふうっと大きく息を吐いて、ぎこちなく俯いた。
「……侯爵家の面目もある。だが、娘の幸せを願うのも家の務めだ。今は混乱しているが、話し合おう。殿下、今夜はまず、冷静に話を――」
「いいや。今夜はもう決めたことだ。アンネットの部屋の隣の部屋を用意してもらおう。結婚式や儀式の細かいことは後で調整する。だが彼女と暮らすのは今日からだ」
侍従長がかすれ声で「御意」とだけ答え、屋敷の者たちは慌てて動き出す。母は取り乱し、兄は床に座り込み、弟は顔を覆って呻く。だが殿下はまったく動じない。
「ちょ、ちょっと待ちなさい!」と母が叫ぶ。
「アンネット、ど、どうするの!?」と兄が耳元で囁く。
私は目を閉じ、深く息を吸った。胸の中で何かがぎゅっと縮んで――そして、思わず、ぽつりと言っていた。
「……これは、夢だ。きっと朝になれば目が覚める」
殿下は苦笑して、軽く頭をぶつける真似をした。
「夢じゃないよ。だが、夢でもいい。君が嫌ならやめる」
「嫌って言ってるでしょ! でも……」
言葉が途切れる。周囲の視線が刺さる。私はその重圧に押しつぶされそうになったが、殿下の手の温もりだけは消えない。
侍従長が小さく声を上げ、使用人たちがそわそわと部屋の準備を始める。侯爵家は慌ただしく政治的な対処を練り始めるが、殿下は人目を気にせず私の手を離さない。
「父上、話し合いましょう。今はアンネットの気持ちを第一に」兄が、言う。
父はぐっと唇を噛んで、やがてゆっくりとうなずいた。家族は顔を見合わせ、混乱したまま議論が始まる。
私はその場で震える笑いをこぼした。
(現実? 夢? どっちでもいい。だけど、どうしてこんなに怖いんだろう……)
広間の奥で、殿下がぽつりと呟いた。
「アンネット、君が帰れと言うまで、僕はここにいる」
その言葉は、部屋のざわめきをふっと静める。侯爵家の面子も、王子の決意の前ではしばし沈黙した。混乱は続くが、今日の結論はひとつ──殿下の覚悟が、侯爵家をひとまず押しとどめたのだった。
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