『卒業式の婚約破棄は、茶番ーー浮気者には、雷の裁きを』

夢窓(ゆめまど)

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冒険は淑女らしく、大人しくしましょう!

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✦ ギルドにて ― 誓いの場面

依頼帰還後、ギルドの個室で反省会。

ヒルデガルト
「……いい? 次こそは静かにやるのよ。卒業式までは目立っちゃいけない」

リゼット
「承知しましたわ。ムチの音を“控えめ”にすればよろしいのでしょう?」

メロディ
「わたし、ほんっとに火の玉小さくするから! もう“ポン”って音しかしないやつ!」

コロネット
「私も浄化範囲を半径三メートル以内に制限します」

全員「――卒業式までは大人しく!」
グッと拳を合わせる四人。



✦ 次の依頼 ― 街道の盗賊討伐

依頼内容:「商人を襲う盗賊団の排除」。
対人系依頼のため、なおさら“目立たないように”と気を引き締める一行。



戦闘開始

夜の街道。盗賊団十数名が待ち構える。
• ヒルデガルト
 剣を抜くが、今回は抑えた動きで一人だけ制圧。
 ……のはずが。
 「き、貴様ら、女剣士にやられたぁ!」と盗賊が大声。
 → 一気に注目を浴びてしまう。
• リゼット
 「音を控える」と言いつつムチを振る。
 バシッ! ……控えたつもりが盗賊たちの耳がキーンと鳴り、全員転げ回る。
 「……あら? 鼓膜は繊細ですのね」
• メロディ
 「今度こそ小さい火の玉!」
 → チュドン! ……荷馬車の樽に命中。
 中身は酒。街道が大炎上、盗賊も酔っぱらいのようにふらふら。
 「ぎゃああああ! 酒が爆発したぁ!?」
• コロネット
 「浄化範囲を狭めます」
 → 盗賊の武器だけを浄化するはずが、服の金属装飾や鎖まで消滅。
 盗賊団ほぼ半裸で逃走。
 「……最低限に留めました」
 (メロディ「留めてない! 留めてないですから!」)



✦ 結果

盗賊団は一網打尽。
だが街道は酒臭い煙で充満、通行人が見物してしまい、あっという間に噂に。

「街道で、貴族令嬢たちが盗賊団を半裸にして追い払ったらしい」
「魔法の大爆発で酒の川ができた」
「少年剣士みたいな麗人が剣を振るった」



✦ 反省会(再び)

ヒルデガルト
「……どうしてこうなるのかしら」

リゼット
「大人しくやったつもりですわ」

メロディ
「わたしのせいじゃない! 酒が悪い!」

コロネット
「……これはもう隠しようがありませんね」

――そして。
ギルドだけでなく、街でも《アマゾネス》の名が広まりはじめる。
学園にも噂が流れ、婚約者たちの耳に届くのは時間の問題だった。

✦ 方針転換会議

ヒルデガルト
「……これ以上、外で目立つのはまずいわ。卒業式までは絶対に冒険禁止」

リゼット
「ごもっともですわ。ムチを封印するのは惜しいですが……仕方ありませんわね」

メロディ
「はー……よかった。もう爆発しなくて済む……」

コロネット
「卒業式が終われば、堂々と冒険者になれますからね。それまで“大人しく”していればいいのです」

四人、こくこくと頷く。



✦ 逃亡準備タイム
それぞれが マジックボックス を持っていて、中には保存食や旅装備、護身用の武具がすでに収納済み。

「逃げる準備は完璧ですわね」「さすがにそこは抜かりないです」

メロディはボックスにドレスを詰めながら「……これ、卒業式用じゃなくて冒険用なのに」と苦笑い。



✦ 令嬢らしい日常

ドレス作り
 お針子を呼んで、卒業式用の正装を準備。
 「どうせ破棄されるけど、舞台衣装としては映えなくてはね」とヒルデガルト。
 「最後の晴れ姿、後悔したくありませんし」とリゼット。

お菓子買い出し
 街へ出て、ささやかな“普通の令嬢ライフ”。
 焼き菓子や砂糖菓子を買い込んで、マジックボックスに放り込む。
 「逃亡先でも甘い物は必要ですわ」
 「絶対大事です!」と全員一致。



✦ 卒業式前夜の雰囲気
表向きは淑女らしく授業を受け、礼儀作法もきっちり。
裏ではボックスの中身をこっそり確認。
「舞台が整ったら、あとは破棄されるだけね」
「その瞬間から――冒険者《アマゾネス》、正式始動ですわ」

四人は、緊張とわくわくを胸に抱きながら、静かに卒業式を待つ。
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