『卒業式の婚約破棄は、茶番ーー浮気者には、雷の裁きを』

夢窓(ゆめまど)

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辺境伯とリゼット、名前を呼んで欲しい。

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✦ 砦・執務室

砦での任務が終わりに近づいた頃。
辺境伯はリゼットを執務室に呼び寄せ、重厚な机の前で静かに語りかけた。

辺境伯「リゼット嬢。……いや、リゼット」

リゼット「!?」

辺境伯「お前にはここに残ってほしい。
 砦の守りに、お前ほど頼れる者はいない。
 ……そして、俺の隣に立ってくれるなら、これほど心強いことはない」

リゼット「えっ、あの、閣下……!?」
(胸がどきどき、息が詰まる)



✦ 突然の“名前呼び”

辺境伯は真剣な眼差しで続ける。

辺境伯「……ここでは“閣下”と呼ぶのも悪くないが、
 俺はお前にだけ、もっと近くで呼んでほしい。
 ――クラウスと」

リゼット「~~~~っ!!?」
(耳まで真っ赤になり、思わず両手で顔を覆う)



✦ 仲間たち乱入

そこへ、扉の隙間から覗いていたアマゾネス+アロンソがぞろぞろと乱入!

メロディ「きゃーっ! 出ましたー! 名前呼びイベントー!!」
ヒルデガルト「ふふ……砦に残れ、とは直球すぎるわね」
コロネット「……プロポーズと大差ない」
アロンソ「……おい、これは本気だぞ。からかっていい場面じゃない」

リゼット「み、みんな!! 見てたの!? 聞いてたの!? いやぁぁぁ!」



✦ 辺境伯の真剣さ

辺境伯――クラウスは、周囲の騒ぎをものともせずに真っ直ぐ言い切った。

クラウス「俺は本気だ。
 アマゾネスと共に歩むのもいい。だが、もし砦に残ると決めてくれるなら、
 俺は一生、背中を預けて生きよう」

リゼット「~~っ……!」
(心臓が跳ね、言葉が出ない。仲間の冷やかしと真剣な眼差しの間で完全にオーバーヒート)




メロディ「リゼットさん、返事は?♡」
ヒルデガルト「“クラウス様”って呼んで差し上げなさいな」
コロネット「……これはもう決まりです」

リゼット「み、認めませんわよーっ!!(でも心は大混乱)」

砦に、笑いとときめきの混じったざわめきが広がった。


✦ 昼:仲間のからかい

砦の昼休み。アマゾネスの仲間たちが、リゼットをぐるりと囲んでいた。

メロディ「ねぇねぇリゼットさん、残る気あるんでしょ~?」
ヒルデガルト「“クラウスと呼んでくれ”なんて言われて断れる?」
コロネット「……顔がにやけてる」

リゼット「ち、違いますわ! わたくしは砦に残る気なんてありませんっ!」
(ぷいっと顔をそむけるが、耳は真っ赤)



✦ 夜:ひとりの部屋で

その夜。
リゼットは寝台に腰を下ろし、毛布を抱きしめていた。

リゼット(心の声)
(……“背中を預けられる女”……
 “クラウスと呼んでくれ”……
 あんなこと、真顔で言われて……どうして忘れられますの!?)

頬に手を当てて、ひとり真っ赤になる。



✦ 仲間の爆弾発言

翌朝。砦の執務室にて。
クラウスとアマゾネス全員が集まる場で――

コロネット「……実はお伝えしていませんでしたが。
 リゼットは隣国リシュランの侯爵令嬢です」

クラウス「……侯爵令嬢、だと?」
(目を見開き、すぐに決意を込めた表情に変わる)



✦ 電撃の結婚申し込み

クラウス「ならば話は早い。……すぐにリシュランへ使いを出せ!
 侯爵夫妻に正式に結婚を申し込む!」

リゼット「な、なに勝手なことを言ってますの!?!」
(慌てふためき大混乱)



✦ 両親登場

数日後――砦に豪奢な馬車が到着。
降り立ったのは、リゼットの父と母。

父「リゼット……! 無事でよかった」
母「まあまあ、随分たくましくなって……!」
(久々の再会に涙を浮かべる)

クラウスは堂々と進み出て、騎士のように跪く。

クラウス「侯爵閣下。令嬢リゼットを、私にいただきたい」



✦ 両親の決断

父母は顔を見合わせ、そしてため息混じりに笑った。

父「リシュランにはもう愛想が尽きた。
 娘を国外追放に追いやった国など、もはや見限るほかあるまい」
母「ええ、私たちもこちらに移り住みます。……この国の方が、娘の未来は輝いていますもの」

リゼット「お、お母さま!? お父さま!?!?」
(あまりの急展開に頭を抱える)




こうして――
侯爵家まるごと“国を捨てて”砦へと移住することになった。

アマゾネス仲間「わーっ! リゼットさん、まさかの実家ごと略奪婚!」
クラウス「……これで、背中を預け合うだけでなく、生涯を共にできる」

リゼット(顔真っ赤にして絶叫)
「だ、誰が略奪婚ですのーーーっ!!!」

砦に笑いと騒動が響き渡った。
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