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第1話 ここはどこ?私はだあれ?
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ここがどこなのか、わからない。
自分の部屋のものではない、屋根裏が丸見えの天井や壁。明らかに見覚えがない。なぜ、こんな場所で眠っていたのか、昨晩はお酒を飲んだっけ…などと考えながら、記憶を探って見る。
そして、血の気が引いた。
私、落ちた!
城を見に行って、石垣ギリギリからフォトを撮ろうとして、スマホを落としそうになって手を伸ばして落ちて…死んだ?
嘘だ嘘だ。そんなワケない。私にそんな事が起こるはずがない。
慌てて飛び起きた。
自分の鼓動が速いのがわかる。
落ち着け、息を吐け、深呼吸をしろ。
寝惚けていた頭と、興奮状態にあった精神がようやく落ち着いて、気がついたとこがある。
私の体が小さい。と、言うか幼い。肌に張り艶がある。
ん!?
髪の毛だって、こんな艶々黒黒の直毛ではなかったよ!?
顔、顔を見たい!
辺りを見回すが鏡が見当たらない。不安は頂点に達していた。
と、部屋入口の暖簾をめくって女の人が入ってきた。
「アンナ起きたのね」
そう言いながら私に近づいてくる。
なんだこの巨人は?
幼い体になってしまった事で、通常の大人のサイズでも巨人になってしまうことに気付く暇もなかった。その巨人が抱きしめてきた。
そんなに早い動きでもないのに、見知らぬ女性に抱きしめられるなど思いもしなかった私は、避けることができなかった。
身をよじりなから何とか逃げ出そうとするが、拘束する力が強すぎてとてもかなわない。
「とうしたのね?」
抱きしめた腕はそのまま、彼女は身を反らしながら私の顔を見つめてきた。
とうしたの、じゃないよ。他人に抱きしめられるなんて気持ち悪いに決まっている。なんなんだこの人。
「またイヤイヤ病ね」
そう言って私にキスをしてきた。
言葉にならない不快さと驚きで一瞬思考が停止してしまった。
「きたなっ!」
「汚くないでしょ」
そう言って私を覗き込んでくる。しかも、にこやかだ。
「放してよ~」
私の発言を無視して、彼女は私を抱いたまま女は立ち上がった。
こんなに軽々と持ち上げられるなんて経験は、遠い記憶にしかなくて落ち着かない。
私は再度身をよじり、この抱擁から逃げ出そうとした。
「ほら、暴れないで。重いんだから。」
この光景は、いわゆる子をあやす親のそれだ。
女は私を抱えたまま、隣の部屋に移動をした。
食べ物の香りがする。その方を見るとスープと、パンのようなものが見えた。
あまり美味しそうには見えなかったが、人というのは勝手なもので、急にお腹が空いてきた。
「お腹が空いてたのね」
どうやら食事をガン見していたらしい。女はそう言うと私をイスに座らせた。
「はい、こうやって」
女は左手で拳をつくって胸に当て、右手でそれを包んだ。どうやら私にも同じようにしろと促しているようなので真似をする。
それを確認した女は目を閉じて何やら口ずさんでいる。お祈りのようなものだろう。
この時間は私に冷静さをもたらせた。周りを見回す。
壁、天井、開け放たれた窓。しかし普通の部屋にあるはずの蛍光灯やエアコンなどは見当たらなかった。
否応なく考えさせられる。ここはどこなの。そして私は誰なの?
自分の部屋のものではない、屋根裏が丸見えの天井や壁。明らかに見覚えがない。なぜ、こんな場所で眠っていたのか、昨晩はお酒を飲んだっけ…などと考えながら、記憶を探って見る。
そして、血の気が引いた。
私、落ちた!
城を見に行って、石垣ギリギリからフォトを撮ろうとして、スマホを落としそうになって手を伸ばして落ちて…死んだ?
嘘だ嘘だ。そんなワケない。私にそんな事が起こるはずがない。
慌てて飛び起きた。
自分の鼓動が速いのがわかる。
落ち着け、息を吐け、深呼吸をしろ。
寝惚けていた頭と、興奮状態にあった精神がようやく落ち着いて、気がついたとこがある。
私の体が小さい。と、言うか幼い。肌に張り艶がある。
ん!?
髪の毛だって、こんな艶々黒黒の直毛ではなかったよ!?
顔、顔を見たい!
辺りを見回すが鏡が見当たらない。不安は頂点に達していた。
と、部屋入口の暖簾をめくって女の人が入ってきた。
「アンナ起きたのね」
そう言いながら私に近づいてくる。
なんだこの巨人は?
幼い体になってしまった事で、通常の大人のサイズでも巨人になってしまうことに気付く暇もなかった。その巨人が抱きしめてきた。
そんなに早い動きでもないのに、見知らぬ女性に抱きしめられるなど思いもしなかった私は、避けることができなかった。
身をよじりなから何とか逃げ出そうとするが、拘束する力が強すぎてとてもかなわない。
「とうしたのね?」
抱きしめた腕はそのまま、彼女は身を反らしながら私の顔を見つめてきた。
とうしたの、じゃないよ。他人に抱きしめられるなんて気持ち悪いに決まっている。なんなんだこの人。
「またイヤイヤ病ね」
そう言って私にキスをしてきた。
言葉にならない不快さと驚きで一瞬思考が停止してしまった。
「きたなっ!」
「汚くないでしょ」
そう言って私を覗き込んでくる。しかも、にこやかだ。
「放してよ~」
私の発言を無視して、彼女は私を抱いたまま女は立ち上がった。
こんなに軽々と持ち上げられるなんて経験は、遠い記憶にしかなくて落ち着かない。
私は再度身をよじり、この抱擁から逃げ出そうとした。
「ほら、暴れないで。重いんだから。」
この光景は、いわゆる子をあやす親のそれだ。
女は私を抱えたまま、隣の部屋に移動をした。
食べ物の香りがする。その方を見るとスープと、パンのようなものが見えた。
あまり美味しそうには見えなかったが、人というのは勝手なもので、急にお腹が空いてきた。
「お腹が空いてたのね」
どうやら食事をガン見していたらしい。女はそう言うと私をイスに座らせた。
「はい、こうやって」
女は左手で拳をつくって胸に当て、右手でそれを包んだ。どうやら私にも同じようにしろと促しているようなので真似をする。
それを確認した女は目を閉じて何やら口ずさんでいる。お祈りのようなものだろう。
この時間は私に冷静さをもたらせた。周りを見回す。
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否応なく考えさせられる。ここはどこなの。そして私は誰なの?
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