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伝説の次元空間編
第175話 勇者せん別をもらう
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過去のサーイターマルドを模した次元世界に来た俺は、ユミコとルイージの酒場に行ったけど、お酒を飲む事なく、酒場を後にした。
そっか、ここがタカスナの旅立った街。
勇者ウラワの伝説の始まりの街。
俺はユミコの後を、キョロキョロしながらついて行く。
「あの、タカスナの生家ってどこですか。」
俺はユミコに聞いてみる。
折角だから、見てみたい。
「うーんと、ユウタにそんな時間的余裕は、ないと思うよ。」
「えー、ちょっとだけでも。」
なぜかユミコに、注意されてしまった。
「あなたの存在が、元の次元世界の過去にも影響するって、未来の私から聞いてない?」
ユミコはジロリと俺をにらむ。
「そう言えば、言われたような。」
俺も記憶を辿るが、そこを書いたのは数週間も前。記憶もあやふやだ。
そんな事を、なぜこの時代のユミコが言ってくるのだろう。
この時の俺には、疑問にも思えなかった。
「でしょ。だから急ぐわよ。」
早歩きになるユミコの後を、俺もちょこちょこ付いていく。
ユミコと俺は街を出て、少し街から離れた場所で、足を止める。
「ここら辺で、いいわね。」
何がいいのか分からんが、ユミコは風呂敷包みを開く。
あの棒状の先に、ライトみたいなのがあるのが、照光子の杖かな?
「まずはせん別ね。はいこれ。」
ユミコは照光子の杖ではなく、別のアイテムを渡してきた。
「こ、これは、水鏡の盾!」
それはなんと、高すぎて買えなかった、水鏡の盾だった。
「いいんですか、こんな高価な物。」
「いいのよ、本当はもっと強いのを渡したいんだけど、ユウタの時代にもあるのが、それなのよね。」
「ふーん、そうですか。」
って、え?俺の時代?
「ユミコさん、俺の時代にもって、どう言う意味ですか?」
「ああ、ユウタがこの次元世界は、未来の私の記憶を元に創ったって言ったでしょ。だから記憶を辿ってみたのよ。私の記憶を。」
「そうです、か。」
俺は少しゾッとする。
ユミコさん、賢者って職業は、全てを知る職業なんですか。
そして今のユミコは、これから自分に起こる事全てを、知ってしまったのだろうか。
「ああ、分かったのは、この次元世界を創り出す前後の記憶だけだよ。」
ドン引く俺を見て、ユミコは弁解する。
「あなたを送り出した私が、あまりあなたを連れ回さないで、って心配してるのよ。ほら、どこがどう影響するか分からないでしょ。」
「えと、こうやって、せん別渡すのは、構わないんですか。」
「それなら大丈夫よ、どうせ使わないんだし、有効活用しなくちゃ。」
うーん、何が大丈夫なのか、その基準がいまいち分からん。
そっか、ここがタカスナの旅立った街。
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俺はユミコの後を、キョロキョロしながらついて行く。
「あの、タカスナの生家ってどこですか。」
俺はユミコに聞いてみる。
折角だから、見てみたい。
「うーんと、ユウタにそんな時間的余裕は、ないと思うよ。」
「えー、ちょっとだけでも。」
なぜかユミコに、注意されてしまった。
「あなたの存在が、元の次元世界の過去にも影響するって、未来の私から聞いてない?」
ユミコはジロリと俺をにらむ。
「そう言えば、言われたような。」
俺も記憶を辿るが、そこを書いたのは数週間も前。記憶もあやふやだ。
そんな事を、なぜこの時代のユミコが言ってくるのだろう。
この時の俺には、疑問にも思えなかった。
「でしょ。だから急ぐわよ。」
早歩きになるユミコの後を、俺もちょこちょこ付いていく。
ユミコと俺は街を出て、少し街から離れた場所で、足を止める。
「ここら辺で、いいわね。」
何がいいのか分からんが、ユミコは風呂敷包みを開く。
あの棒状の先に、ライトみたいなのがあるのが、照光子の杖かな?
「まずはせん別ね。はいこれ。」
ユミコは照光子の杖ではなく、別のアイテムを渡してきた。
「こ、これは、水鏡の盾!」
それはなんと、高すぎて買えなかった、水鏡の盾だった。
「いいんですか、こんな高価な物。」
「いいのよ、本当はもっと強いのを渡したいんだけど、ユウタの時代にもあるのが、それなのよね。」
「ふーん、そうですか。」
って、え?俺の時代?
「ユミコさん、俺の時代にもって、どう言う意味ですか?」
「ああ、ユウタがこの次元世界は、未来の私の記憶を元に創ったって言ったでしょ。だから記憶を辿ってみたのよ。私の記憶を。」
「そうです、か。」
俺は少しゾッとする。
ユミコさん、賢者って職業は、全てを知る職業なんですか。
そして今のユミコは、これから自分に起こる事全てを、知ってしまったのだろうか。
「ああ、分かったのは、この次元世界を創り出す前後の記憶だけだよ。」
ドン引く俺を見て、ユミコは弁解する。
「あなたを送り出した私が、あまりあなたを連れ回さないで、って心配してるのよ。ほら、どこがどう影響するか分からないでしょ。」
「えと、こうやって、せん別渡すのは、構わないんですか。」
「それなら大丈夫よ、どうせ使わないんだし、有効活用しなくちゃ。」
うーん、何が大丈夫なのか、その基準がいまいち分からん。
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