未来世界に戦争する為に召喚されました

あさぼらけex

文字の大きさ

大中小

41 / 215

惑星ファンタジー迷走編

第41話　能力の目覚め（期間限定

しおりを挟む

　これは西暦9980年のはるか未来のお話。
　この時代に召喚されたユアは、ライブコンサートを間近に控えていた。
　だが、仲間のケイが行方不明になってしまう。
　ケイは仲間のマイとメドーラとともに、ケイの捜索へ向かう。
　コンサートで歌う歌詞の作詞。
　これに時間を取られてしまい、執筆の方が滞ってしまう。
　書き溜めたストックが尽きかけた頃、この作詞よりも、ストーリーを進めなくてはと、また書き溜めるのであった。
　作詞が必要になるのは、おそらくあと三話後。
　それまでに出来るのであろうか？
　アニメ化されたら、この作品の一番の名場面になるユアのコンサートシーン。
　なんとしてでも、成功させたい！

　ぴんころ座ベータ星系の第二惑星、ドルフレアの地に降り立つマイとユアとメドーラ。
　三人の宇宙戦闘機は、多次元空間に隠される。
　多次元空間の戦闘機は、乗り手の意思により、いつでも呼び出す事が可能。
　三人は、ケイが消息を断ったポイント付近に来ていた。
　そこは、大きな街の近くの荒野だった。
　何か情報を得ようと、街へと向かう。
　しかし、街に行く前にやる事があった。
　マイ達はマジカルポシェットから、お着替えステッキを取り出す。

　マジカルポシェットとは、中が多次元空間になっていて、無限に収納可能だった。
　お着替えステッキとは、衣服を原子分解し、新たな衣服を原子から作り出すという代物。
　マイは、このお着替えステッキを手に持って思った。
「衣服を原子分解したら、その時僕はどうなっているの？」
「アダルトタッチでお着替え中です。」
　それがパートナーのサポートAI、アイの答えだった。
　マイは思わずため息をつく。
　アイの言葉から、このステッキの使い方を悟る。
　マイは意を決してお着替えステッキを振りかざす！
「ピピルン、ピピルン、プリリンルン
　パパレン、パパレン、ドレミンルン
　アダルトタッチで、この星のお姉さんになれー。」
　マイは、メイド姿になった。
「へー、この星のお姉さんって、こんな格好してるの？」
　マイはその場で一回転してみる。
　だが、ユアとメドーラの視線は何故か、つめたかった。
「ちょっとマイ、あんた何してんの？」
　ユアは引き気味にマイに聞いてくる。
「マイお姉さま、このステッキはただ振るだけでよろしくてよ。」
　メドーラがステッキをひと振りすると、旅のお嬢さまになった。
「ほんと、見ているこっちが恥ずかしかったわ。」
　ユアがステッキをひと振りすると、護衛の剣士になった。
「えと、三人とも服装が違うのは、何故かしら？」
　マイはふたりのお着替えを見て、疑問に思った。
「それは、私達に一番見合った服装が、これなのですわ。」
　マイの疑問に、メドーラが答える。
「ふむ、私が護衛の剣士とは、なかなかのチョイスだな。」
　ユアは付属の剣を抜いて、満足げだ。
「で、メドーが諸国漫遊のお嬢さまで、僕がお付きのメイドってわけね。」
　マイは自分の役割を理解した。
「マイお姉さまとユアお姉さまをそのような役割にしてしまいまして、私も心苦しいですわ。」
　そう言うメドーラだったが、まんざらでもなさそう。

「とりあえず、街を目指しましょう。」
　なるべく目立たないよう、街道沿いの森の中を進む。
　街道を、凄い勢いで馬車が駆けてくる。
　その後ろを馬に乗った盗賊風の男が四騎、追ってくる。
　盗賊に追いつかれ、馬車は転倒。
　中から若いお嬢さま風の女性と、老紳士風の男性が出てきた。
「おのれ、バッドメアの連中め。」
　老紳士風の男性は、腰の剣を抜いて盗賊達を睨む。そして、
「ローラスお嬢さま、早くお逃げ下さい！」
「爺やを置いて逃げるなんて、私には出来ません！」
　ローラスと呼ばれた女性も、短剣を構える。
　卑下た笑いを浮かべた盗賊のひとりが、ローラスめがけて剣を振り下ろす。
　それを老紳士が剣で受ける。

　それを見ていたマイ達一行。
「これは、見過ごせないわね。」
　ユアはソウルブレイドのクダに手をかける。
「そうね、助けましょう。」
　マイもソウルブレイドに手をかける。
「私も、参りますわ。」
　メドーラも同様に、ソウルブレイドを手にする。
　三人がソウルブレイドを展開した瞬間、何かが三人の身体の中に流れ込む！
「身体の奥底から湧き上がるマグマが、全てを焼き尽くす、紅蓮の炎のイメージ！」
「身体の奥底を吹き抜ける爽やかなそよ風に、木々の葉がハーモニーを奏でるイメージ！」
「身体の奥底から湧き上がるドス黒い感情。全てを腐らせる大地から、新な命が芽吹くイメージ！」
　ユアは赤いオーラに包まれ、
　マイは緑のオーラに包まれ、
　メドーラは黒いオーラに包まれる。

「こ、これは？」
　三人のサポートAI達が同時にダウンロードを開始する。
　この惑星特有の大気成分、「イデ」がソウルブレイドの形成する為の、マイ達のソウルに反応。
　マイ達の魂の本質がイデに触れた時、彼女らの魂に眠る無限のチカラが解き放たれる！

しおりを挟む