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Zeigarnik syndrome
Zeigarnik syndrome
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昼。
会場入り。
教会に行くかと思いきや、先に向かわされたのが隣接するホテルの会場の中で、
主催だかなんだかの挨拶だった。
……念の為に今の風景を語っておくと、特に変哲もないホールにいくつかテーブルがあり、
正面には舞台に上がる主催がいるという構図である。
にしても、これが、超暇。
話が長いし、他人が多いし、紹介だけで10分くらい経っている。
そんなものを悠長に聞いている余裕がなく、俺は辺りを警戒していて、
色はというと――――きょろきょろとサンドイッチを探すし、橋引は宝石を探してる……
(あ。気が合うのね)俺少し寂しい。
俺は昔からこういう場所って、どうにも落ち着かない。
暗い色調やクラシックが眠気を誘うし、ヒステリックな母親の事まで脳裏に呼び起こされて憂鬱になる。
なんつーか、昼ドラとかでありそうな?
じっとしていると、なんかこう、ソワソワしてきて、早く帰りたい。
ずっと辺りを見渡して居ると、挨拶が挨拶その2になったくらいで俺の後ろに立っていた中太りのゲスみたいな男が色の方に向かって歩くのが見えた。
「――きみは、いつ此方に来るんだい?」
「お?」
誰なのだろう。
「知り合いなのか?」
色の方に戻って来てこそっと確認すると、色が何か言いかける。
「は?俺は――」
微かに怒りが浮かぶ。
違うのか?
彼は恰幅の良い腹を揺らしながら、にんまりと下卑た笑みを浮かべる。
「それとも、いくら貸して欲しい? ははん、利子は弾むかもしれんが」
見おろすような視線が向けられる。
色は小さく舌打ちした。
「何処でも、貸し付けようとする奴ばかり居るよ。そんなに貸付、貸付、恩義恩義じゃ、首が回らなくなりそうだ。こっちの事も考えて欲しい」
「ほう、それは――――」
「皆同じ事ばかり。そろそろ違う個体が現れてもいいんじゃないのか?」
「はーいはい」
そのタイミングで女の声がした。
パーティドレスに身を包んだ橋引だった。
「はーい。話は後で後で、ね?」
宝石を見ていたと思ったが、此方にも気付いていたのか。
「お、おい、今来たばかりじゃないか」
戸惑う男を奥の方のテーブルに押して行くと、「はーい、後で」と数人群れて食事をしている似たような様相の人達に押し付けていた。
あれらも知り合いだろうか。
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