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第38話 密造酒組織その3

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{つきれん達は、横穴の洞窟を入念に調べている}

おやっさん!この花は何なんですか?真っ暗なのに花を咲かせているんですけど!
『これは、暗闇花って言う花じゃよ。洞窟や暗い場所で咲くんじゃ』おやっさん
が丁寧にオレに説明してくれた。この花がスモール・ビーの餌になっているようだ
元々あった洞窟に咲いていた暗闇花、そこに隣に出来たダンジョンから、スモール・ビーが遣って来たって感じかな?オレの説は大体あってる様だった。みんなも
オレの説を後押ししてくれたのである。それと気になる事が、もう一つあるのだが
隣で何か聞こえるのだが.....気のせいなのかな?みんなにも音を聞いて貰おうかな!

みんな~この壁の向こうから、変な音が聞こえないかな?みんなが、壁に耳を押し当てている。どうやら、みんなにも音が聞こえるようだったので、一旦洞窟の外に戻ってから、隣の場所辺りを外側から掘ってみる事になったのである。

リスガ・リスル・ヤリスの3人娘に頼んで、慎重に穴を掘って行ったのである。
そうすると、少し上の方から鶏の鳴き声が聞こえてくるのだった。何で地下に鶏
が居るのか、そんな疑問はこの際考えないようにして、穴を掘り進めていたのだ。

おやっさん、アレって何ですか?『あれは.....コカドリーユぽいの?』何ですかそれ
『コカドリーユは頭と胴体は鶏で尾がトカゲじゃよ。』何でそんな魔獣が、地下に居るんですか?『ダンジョンの影響じゃろうな、コカドリーユの上位種がバシリコックと言うんじゃ。』何でもコカドリーユは卵を日に何個も産む魔獣だそうで、
地上では卵を狙って、色々な魔獣に襲われるそうなのである!コカドリーユは、
人語を話せないけども、中々の知能を持ってるそうだ。

レッチャットさん「はい!どうしました?」オレはレッチャットさんを呼んだのである、何故なら用心棒だからだ。レッチャットさんとリスガ・リスル・ヤリスで、
洞窟内のコカドリースを殲滅して欲しいんですけど「あっ!解りました。行ってきますね~」そう言うと4人は、コカドリーユの巣に突入したのである。

「つきれん様ぁ~終わりましたよ!」レッチャットさんが洞窟に突入して10分前後で戻ってきたのである。あれ~コカドリーユって結構な数の鳴き声がしてたのに?
今は静かになってる.....中を覗き込むと、そこにはコカドリーユ達が、気絶して床に転がっていたのである。その数は約100羽程だと思われる!

「コカドリーユは倒さないで、気絶だけさせときました。」とレッチャットさんが報告してきたのである、何でもレッチャットさんの大好物が、コカドリーユの卵を使った料理なのだそうだ。新鮮な卵料理を毎日食べたかったんだろうな......
解る!解るよ~その気持ち!オレも卵料理が食べたいです!

スモール・ビーの沸く部屋にコカドリーユの沸く部屋、この2つの部屋を使って
出来る事って言ったら何だろうね?さぁ~みんなで考えるよ!良く考えて~!

オレが考えたのは、そう密造酒工場だったのだ!此処のスモール・ビーの巣で取れる甘い蜜を使い、蜂蜜酒「メセグリン」を大量生産を目指す案であったのだ!
一度はボツにされた案件だったが、そのまま日の目も見ないまま忘れ去られる予定でしかなかった計画が、こんなに早くに復活したのである。

メセグリン酒を大量生産できたら、ゴブリナも喜ぶ!おやっさん達も喜ぶ!オレのお財布の中身も大いに喜ぶのである!このお酒を天界で売れば、馬鹿売れは間違いなしだった!天界の販売ルートは、おやっさんの呑み仲間に頼めば開拓できるだろう!何ならオレが営業をしてきても良いのだから。売値は一本10万ベルクでも売れそうだな、神族はお金持ちだからだ!そして資金を貯めて組織を巨大にするのだよ!あっはっ~あはははははは!

オレが妄想を膨らませていたら、おやっさんが『此処の場所を改良するのに人手が必要じゃぞ』っと言ってきたのである!そこでオレは、ヨランドさんも仲間に引き入れてみたらと提案する。すると『ヨランドに危ない橋を渡れと言うのか?』と
おやっさんは、ちょっと考えている!

おやっさんは考えているが、ヨランドさんもお酒が大好きな人である!
美味しいお酒の為ならば、危ない橋の1つや2つは平気な顔して渡って来るであろう
後は、ウラカンとイオタに頼んで、口の堅いゴブリナ達を組織に引き込めれば、
人手不足も解消されるはずだ!

こうして、明るい密造酒計画がスタートしたのである!

まずは、お酒を造るスペースと貯蔵部屋の部屋作りから取り掛かったのである!
お酒を造る部屋は、大樽が6個入る部屋なので、かなり大きめな部屋になった。
天井も高めにしてと、天井には上から引っ張ってきた水道管を取り付けていた。
これで大樽に水を入れるのが、楽になるのである!

その次が、貯蔵庫だ!此処の部屋は中樽を横向きにして、転がらないように二段に
重ねて保存出来るようにしたのである。熟成された年代物の蜂蜜酒「メセグリン」
それは金になる木.....いや!お金になる酒なのだ!金持ちが喉から手が出る程の物を
作り出して欲しいと願っている!

後は、岩山公園に天界ポータルを作れば、密かに天界との極秘取引が出来ると言う訳であるのだよ!天界ポータルとか、目立つ場所に作らなくても良いのだから!
奥ばった場所に作ってしまえば良いんだ!

そうと決めたら、おやっさんと相談だ。『なるごどの!それは良い案じゃな!アヤツにも協力して貰ってポータルを作ろうかの!』おやっさんとの相談も終わったので、作業はレッチャットさんに任せてオレ達は天界に向かったのである。

それと、レッチャットさんにハラマと合流して、此処の作業を手伝わせるようにと伝えている。ハラマには此処で馬車馬の如く働いて貰おうかな!それは何故かって?だって.....ハラマはき使った方が、喜ぶ方だからだよ!

久しぶりに天界に戻ってきたぞ!おやっさんの呑み仲間達に営業だぁ!

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