3 / 11
第3話
しおりを挟む
「雅楽川さん?……雅楽川さん?」
「あ?ごめん、意識飛んでた」
「ちょっと、大丈夫ですか?」
「大丈夫だよ、で?」
「あの……また予告状が届いたみたいです」
「鴉か?」
「そうです」
今追っている事件が一段落した途端に気が緩んだのか最近身体の調子が悪い。
発情期はまだ先のはずなのにな……
「本当に大丈夫ですか?顔色あまり良くないですよ?」
「……なんか、最近身体がおかしくて。何がどうってのはないんだけど、なんか不調でさ」
「じゃあ、今回は────」
「いや、行く。で、今度はどこだ?」
「古城を貸し切ったセレブパーティーみたいです」
「……古城?」
古城なんて今の時代まだあるのかよ。
それに貸し切りって言ったら相当な金持ちってことか。
確かにあいつらも好きそうだな……
念の為抑制剤を持参しておこうと考えながら重い腰を上げると、桜庭の視線を振り切るように部屋を後した。
*
「怪盗BLACKCROW……か」
親父が殺された時がちょうど10歳くらい。
当時はまだ子供で、父親が死んだと言う事実を受け止めるだけで精一杯だったが、学生になって初めて本格的に父親の死について調べた。
だけど、どのくらいの規模の組織なのか全く検索に引っかからず謎のままで、それから刑事になって少しは手掛かりが見つかると思いきや結局何も分からないまま。
だから最近は検索すらしてなかったが、パソコンを開いたついでにと久しぶりに検索をしてみたら……今まで書いていなかったことが書いてあり、食い入るように画面の中の文字を追ってしまった。
「一族は人間ではなく、獣人である……そして自由自在に鴉の姿へと変えられる。場合によっては……羽根だけを現し半獣人のようにも……」
鴉って……マジで鴉だってことなのか?
獣人の話は親父からチラッと聞いたことがあったがまさか本当に存在するなんて……
だから親父は怪盗BLACKCROWを追っていたのか。
研究材料として追っていたのは獣人の方だったの……か。
そして、文章の最後にはこう記されていた。
「……怪盗BLACKCROWと呼ばれる一族はごく少人数……または一人の可能性が高い」
一人……って……マジかよ。
それに今までの犯行を全て一人で?
もしもここに書かれているように自由自在に鴉の姿になれるのなら……犯行は簡単なのか?
いやいやいくら鴉でもそんなには……
そんな半信半疑な思いを抱いたまま数日が過ぎ、気付けば予告状に記されていた日を迎えていた。
「あ?ごめん、意識飛んでた」
「ちょっと、大丈夫ですか?」
「大丈夫だよ、で?」
「あの……また予告状が届いたみたいです」
「鴉か?」
「そうです」
今追っている事件が一段落した途端に気が緩んだのか最近身体の調子が悪い。
発情期はまだ先のはずなのにな……
「本当に大丈夫ですか?顔色あまり良くないですよ?」
「……なんか、最近身体がおかしくて。何がどうってのはないんだけど、なんか不調でさ」
「じゃあ、今回は────」
「いや、行く。で、今度はどこだ?」
「古城を貸し切ったセレブパーティーみたいです」
「……古城?」
古城なんて今の時代まだあるのかよ。
それに貸し切りって言ったら相当な金持ちってことか。
確かにあいつらも好きそうだな……
念の為抑制剤を持参しておこうと考えながら重い腰を上げると、桜庭の視線を振り切るように部屋を後した。
*
「怪盗BLACKCROW……か」
親父が殺された時がちょうど10歳くらい。
当時はまだ子供で、父親が死んだと言う事実を受け止めるだけで精一杯だったが、学生になって初めて本格的に父親の死について調べた。
だけど、どのくらいの規模の組織なのか全く検索に引っかからず謎のままで、それから刑事になって少しは手掛かりが見つかると思いきや結局何も分からないまま。
だから最近は検索すらしてなかったが、パソコンを開いたついでにと久しぶりに検索をしてみたら……今まで書いていなかったことが書いてあり、食い入るように画面の中の文字を追ってしまった。
「一族は人間ではなく、獣人である……そして自由自在に鴉の姿へと変えられる。場合によっては……羽根だけを現し半獣人のようにも……」
鴉って……マジで鴉だってことなのか?
獣人の話は親父からチラッと聞いたことがあったがまさか本当に存在するなんて……
だから親父は怪盗BLACKCROWを追っていたのか。
研究材料として追っていたのは獣人の方だったの……か。
そして、文章の最後にはこう記されていた。
「……怪盗BLACKCROWと呼ばれる一族はごく少人数……または一人の可能性が高い」
一人……って……マジかよ。
それに今までの犯行を全て一人で?
もしもここに書かれているように自由自在に鴉の姿になれるのなら……犯行は簡単なのか?
いやいやいくら鴉でもそんなには……
そんな半信半疑な思いを抱いたまま数日が過ぎ、気付けば予告状に記されていた日を迎えていた。
0
あなたにおすすめの小説
流れる星、どうかお願い
ハル
BL
羽水 結弦(うすい ゆずる)
オメガで高校中退の彼は国内の財閥の一つ、羽水本家の次男、羽水要と番になって約8年
高層マンションに住み、気兼ねなくスーパーで買い物をして好きな料理を食べられる。同じ性の人からすれば恵まれた生活をしている彼
そんな彼が夜、空を眺めて流れ星に祈る願いはただ一つ
”要が幸せになりますように”
オメガバースの世界を舞台にしたアルファ×オメガ
王道な関係の二人が織りなすラブストーリーをお楽しみに!
一応、更新していきますが、修正が入ることは多いので
ちょっと読みづらくなったら申し訳ないですが
お付き合いください!
売れ残りオメガの従僕なる日々
灰鷹
BL
王弟騎士α(23才)× 地方貴族庶子Ω(18才)
※ 第12回BL大賞では、たくさんの応援をありがとうございました!
ユリウスが暮らすシャマラーン帝国では、平民のオメガは18才になると、宮廷で開かれる選定の儀に参加することが義務付けられている。王族の妾となるオメガを選ぶためのその儀式に参加し、誰にも選ばれずに売れ残ったユリウスは、国王陛下から「第3王弟に謀反の疑いがあるため、身辺を探るように」という密命を受け、オメガ嫌いと噂される第3王弟ラインハルトの従僕になった。
無口で無愛想な彼の優しい一面を知り、任務とは裏腹にラインハルトに惹かれていくユリウスであったが、働き始めて3カ月が過ぎたところで第3王弟殿下が辺境伯令嬢の婿養子になるという噂を聞き、従僕も解雇される。
黒豹拾いました
おーか
BL
森で暮らし始めたオレは、ボロボロになった子猫を拾った。逞しく育ったその子は、どうやら黒豹の獣人だったようだ。
大人になって独り立ちしていくんだなぁ、と父親のような気持ちで送り出そうとしたのだが…
「大好きだよ。だから、俺の側にずっと居てくれるよね?」
そう迫ってくる。おかしいな…?
育て方間違ったか…。でも、美形に育ったし、可愛い息子だ。拒否も出来ないままに流される。
オメガ転生。
桜
BL
残業三昧でヘトヘトになりながらの帰宅途中。乗り合わせたバスがまさかのトンネル内の火災事故に遭ってしまう。
そして…………
気がつけば、男児の姿に…
双子の妹は、まさかの悪役令嬢?それって一家破滅フラグだよね!
破滅回避の奮闘劇の幕開けだ!!
運命よりも先に、愛してしまった
AzureHaru
BL
幼馴染で番同士の受けと攻め。2人は運命の番ではなかったが、相思相愛だった。そんな時、攻めに運命の番が現れる。それを知った受けは身籠もっていたが、運命の番同士の子供の方が優秀な者が生まれることも知っており、身を引く事を決め姿を消す。
しかし、攻めと運命の番の相手にはそれぞれに別の愛する人がいる事をしり、
2人は運命の番としてではなく、友人として付き合っていけたらと話し合ってわかれた。
その後、攻めは受けが勘違いしていなくなってしまったことを両親達から聞かされるのであった。
愛を知らない少年たちの番物語。
あゆみん
BL
親から愛されることなく育った不憫な三兄弟が異世界で番に待ち焦がれた獣たちから愛を注がれ、一途な愛に戸惑いながらも幸せになる物語。
*触れ合いシーンは★マークをつけます。
完結・オメガバース・虐げられオメガ側妃が敵国に売られたら激甘ボイスのイケメン王から溺愛されました
美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる