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005『be動詞で友だちに!』
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魔法少女マヂカ
005『be動詞で友だちに!』
ノンコと清美を友達にするきっかけは、あくる日には巡ってきた。
英語の時間にこんなことがあったのだ。
「二番の問題、藤本さん」
英語の橋本先生が和文英訳の問題をあてた。ノンコは前回の定期考査で欠点をとっているので本人も橋本先生も意識している。
〔問題・2〕以下の日本文を英訳しなさい。
言語が大きく異なる欧米人と本当に理解し合うことは決してやさしいことではない。
緊張の面持ちでノンコは黒板の前に立ち、数秒考えてからチョークを取った。
It not easy by any means to really communicate with Westerners, whose languages are quite different from ours.
書き終ると、ホッとため息ついて、上着の袖で額を拭って席に戻った。
意味は通じる。まずまずの、いや、よくできた答えだ。ところが、橋本先生は腕組みして眉間にしわを寄せた。
「う~ん、なんか抜けてない、藤本さーん?」
「え(;'∀')?」
気の弱いノンコの額は一瞬で汗をにじませた。
「あ……えと……えと……」
「よくできてるみたいなんだけど、大事なのが抜けてる。中一レベルの間違いだよ」
中一レベルと言われて、ノンコは手の平にも汗をかきだした。
「中一レベルですか……えと……えと……」
確かに抜けているが十分正解だ。
「小学校でも英語をやろうって時代よ、その感覚なら小学生レベルだわよ~」
嫌味な言い方だ、ノンコはチック症のように目をしばたたかせている。
「他の人、分かるかな~」
清美とユリは俯いている。先生のお道化た言い方に追従笑いをする者もいる。
「be動詞よbe動詞!」
It is not easy by any means to really communicate with Westerners, whose languages are quite different from ours.
先生は「is」を赤チョークで書き入れ、その上を何重にも〇で囲んだ。教室の半分以上がケタケタと笑う。ノンコは真っ赤になって俯いてしまった。
「こういう基本的なことを押えておかなきゃ、いつまでたっても欠点取っちゃうわよ~!」
「は、はい……」
ノンコは消え入りそうだ。
「先生」
手を挙げてしまった。
「なにかしら、渡辺さん?」
「藤本さんの文章、十分正解」
「でも、be動詞が抜けちゃ話にならないでしょ。これがテスト問題だったら半分も点数あげられないわ」
「お言葉ですが、ニューヨークの街角でも通じる英語です」
「でも、ここは学校なの、日本の学校。be動詞抜けてちゃ話にならないわ」
「わたし、手を挙げて、こう言いました『藤本さんの文章、十分正解』。 助詞の『は』と『です』を抜きました。be動詞に擬態させられる『です』を抜いたんです。でも、こうやって意味が通じて会話になってますよね」
「ム……それは……」
これ以上教師の権威を落としてはまずいなあ……収拾に掛かった。
「アハ、野々村さん、これだけやっときゃbe動詞忘れないでしょ?」
「あ、は、はい!!」
授業が終わって、野々村さんとは「ノンコ」「マチカ」と呼び合える仲になった。清美は友だち二人の友だちということで十分友だちになる事が出来た。
005『be動詞で友だちに!』
ノンコと清美を友達にするきっかけは、あくる日には巡ってきた。
英語の時間にこんなことがあったのだ。
「二番の問題、藤本さん」
英語の橋本先生が和文英訳の問題をあてた。ノンコは前回の定期考査で欠点をとっているので本人も橋本先生も意識している。
〔問題・2〕以下の日本文を英訳しなさい。
言語が大きく異なる欧米人と本当に理解し合うことは決してやさしいことではない。
緊張の面持ちでノンコは黒板の前に立ち、数秒考えてからチョークを取った。
It not easy by any means to really communicate with Westerners, whose languages are quite different from ours.
書き終ると、ホッとため息ついて、上着の袖で額を拭って席に戻った。
意味は通じる。まずまずの、いや、よくできた答えだ。ところが、橋本先生は腕組みして眉間にしわを寄せた。
「う~ん、なんか抜けてない、藤本さーん?」
「え(;'∀')?」
気の弱いノンコの額は一瞬で汗をにじませた。
「あ……えと……えと……」
「よくできてるみたいなんだけど、大事なのが抜けてる。中一レベルの間違いだよ」
中一レベルと言われて、ノンコは手の平にも汗をかきだした。
「中一レベルですか……えと……えと……」
確かに抜けているが十分正解だ。
「小学校でも英語をやろうって時代よ、その感覚なら小学生レベルだわよ~」
嫌味な言い方だ、ノンコはチック症のように目をしばたたかせている。
「他の人、分かるかな~」
清美とユリは俯いている。先生のお道化た言い方に追従笑いをする者もいる。
「be動詞よbe動詞!」
It is not easy by any means to really communicate with Westerners, whose languages are quite different from ours.
先生は「is」を赤チョークで書き入れ、その上を何重にも〇で囲んだ。教室の半分以上がケタケタと笑う。ノンコは真っ赤になって俯いてしまった。
「こういう基本的なことを押えておかなきゃ、いつまでたっても欠点取っちゃうわよ~!」
「は、はい……」
ノンコは消え入りそうだ。
「先生」
手を挙げてしまった。
「なにかしら、渡辺さん?」
「藤本さんの文章、十分正解」
「でも、be動詞が抜けちゃ話にならないでしょ。これがテスト問題だったら半分も点数あげられないわ」
「お言葉ですが、ニューヨークの街角でも通じる英語です」
「でも、ここは学校なの、日本の学校。be動詞抜けてちゃ話にならないわ」
「わたし、手を挙げて、こう言いました『藤本さんの文章、十分正解』。 助詞の『は』と『です』を抜きました。be動詞に擬態させられる『です』を抜いたんです。でも、こうやって意味が通じて会話になってますよね」
「ム……それは……」
これ以上教師の権威を落としてはまずいなあ……収拾に掛かった。
「アハ、野々村さん、これだけやっときゃbe動詞忘れないでしょ?」
「あ、は、はい!!」
授業が終わって、野々村さんとは「ノンコ」「マチカ」と呼び合える仲になった。清美は友だち二人の友だちということで十分友だちになる事が出来た。
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