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294『瀛台(えんだい)の秘密・2』
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銀河太平記
294『瀛台(えんだい)の秘密・2』 胡盛媛中尉
除了有关人员以外禁止入内(関係者以外立ち入り禁止)
どこにでもある注意書きのドアを開けると階段で、下りた先が40坪ほどの機械室。普通に空調や給水給湯の機械に緊急時のパルス発電機が並んでいて、いずれも瀛台(えんだい)の規模や機能に相応しい能力のものに見える。特にわざわざ見に来るほどのものではないような気がする。
「ああ……あちこちに日本製の機械や部品がありますねえ、これが秘密なのかもしれませんねえ?」
殿下が指摘されるけど、耐久性と信頼性に優れている日本製はよく使われる。よく見るとドイツ製のバルブや漢明製の制御卓も見えて、統一が無いというのが情報局将校としてのわたしの感想。
「これは歴史の反映ですね。世界各国と不穏になって、和解した時に機器を入れ替えたり更新したりするんです。大統領公邸のインフラ設備に外国製を使えば信頼の証しになりますからね」
「「あ、ああ……」」
尊宅さんは軍人でも諜報関係の人間でもないけど、見る目が的確。大統領が尊宅さんを手元に置いておくのは、単に殿下を救助した船長だとか昔の知り合いだとかだけでは無いのかもしれない。
「じつは、こっちなんです」
ゴゴゴゴ……
尊宅さんが制御卓の下を触ると鈍い動作音とともに制御卓が動いて、さらにもう一つ下への階段が現れた。
「「オオオオオオ( ゚Д゚)( ゚Д゚)!」」
殿下と並んで驚いてしまった!
そこは小さな地下鉄の駅ほどの広さと設備になっていて、じっさいにホームがある。ホームの左側は車両の格納庫で数両のパルス車両がこっちを向いて待機している。反対側を見ると、先の方がいくつも分岐していてどこやらに繋がっている様子。
「百年ほど前から整備されて、先々代の大統領が完成させたと言われています。ここからシャトルが走って北京各地に繋がっているらしいです。非常時の大統領の移動手段だといわれています」
「なるほどぉ……でも、その先の出入り口を発見されたら、逆に侵入される手段に成りませんか?」
殿下は的確な質問をされる。
「もっともです。まあ、現状では知られている形跡は無いと閣下はおっしゃっています」
「でも、知ってしまいましたよ」
自分の顔を指さす。
「それに、地下とは言え、パルス車両が動けば検知されてしまいますよね」
殿下は腕を組んだ。
百年前ならいざしらず、24世紀の今日、少々深い地下でも車両が移動すれば、わずかな振動やパルス反応で知られてしまう。
「じつは、そこがミソなんだそうです」
尊宅さんが柱のボタンを押すと格納庫の方で小型モーターが回るような起動音がして、車両が次々に動き出し、前のホームを通過して反対側のトンネルの方に向かっていく。
シューーー シューーー シューーー シューーー シューーー
静かなパルス車両だけど、微弱な動力音と風を切る音はしてしまう。
これでは軍事用の探査機でなくとも、民生用のアナライザーでも動きが知れてしまう。北京は地下鉄が発達して、各種のインフラも地下に潜っているので、設置された時は、それらに紛れて分からないだろうと思われたんだろうけど、今の技術では、そう時間もかけずに読み取られてしまう。
「そう、そこがミソなのよ」
声に驚いて振り返ると、大統領が折り畳み自転車を曳きながら現れた。
☆彡主な登場人物
大石 一 (おおいし いち) 扶桑月面軍三等軍曹、一をダッシュと呼ばれることが多い
穴山 彦 (あなやま ひこ) 扶桑幕府北町奉行所与力 扶桑政府老中穴山新右衛門の息子
緒方 未来(おがた みく) ピタゴラス診療所女医、 一の幼なじみ、祖父は扶桑政府の老中を務めていた
平賀 照 (ひらが てる) 扶桑科学研究所博士
加藤 恵 天狗党のメンバー 緒方未来に擬態して、もとに戻らない
姉崎すみれ(あねざきすみれ) 扶桑第三高校の教師、四人の担任 じつは山野勘十郎 月で死亡
扶桑 道隆 扶桑幕府将軍
本多 兵二(ほんだ へいじ) 将軍付小姓、彦と中学同窓
胡蝶 小姓頭
児玉元帥(児玉隆三) 地球に帰還してからは越萌マイ
孫 悟兵(孫大人) 児玉元帥の友人 乳母の老婆婆の小鈴に頭が上がらない JR東と西のオーナー
テムジン モンゴル草原の英雄、孫大人の古い友人
森ノ宮茂仁親王 心子内親王はシゲさんと呼ぶ
ヨイチ 児玉元帥の副官
マーク ファルコンZ船長 他に乗員(コスモス・越萌メイ バルス ミナホ ポチ)
アルルカン(メアリ・アン・アルルカン) 銀河系一の賞金首のパイレーツクィーン
氷室(氷室 睦仁) 西ノ島 氷室カンパニー社長(部下=シゲ、ハナ、ニッパチ、お岩、及川軍平) 島守を称す(270から)
村長(マヌエリト) 西ノ島 ナバホ村村長
主席(周 温雷) 西ノ島 フートンの代表者
及川 軍平 西之島市市長
須磨宮心子内親王(ココちゃん) 今上陛下の妹宮の娘
劉 宏 漢明国大統領 満漢戦争の英雄的指揮官 PI後 王春華のボディ
王 春華 漢明国大統領付き通訳兼秘書 JR西のボディー 劉宏にPI
胡 盛媛 中尉 胡盛徳大佐の養女
栗 尊宅(りつそんたく) 輸送船の船長 大統領府参与
朱 元尚 少将 ホトケノザ採掘基地の責任者 胡盛徳大佐の部下だった
※ 重要事項
扶桑政府 火星のアルカディア平原に作られた日本の植民地、独立後は扶桑政府、あるいは扶桑幕府と呼ばれる
カサギ 扶桑の辺境にあるアルルカンのアジトの一つ
グノーシス侵略 百年前に起こった正体不明の敵、グノーシスによる侵略
扶桑通信 修学旅行期間後、ヒコが始めたブログ通信
西ノ島 硫黄島近くの火山島 パルス鉱石の産地
パルス鉱 23世紀の主要エネルギー源(パルス パルスラ パルスガ パルスギ)
氷室神社 シゲがカンパニーの南端に作った神社 御祭神=秋宮空子内親王
ピタゴラス 月のピタゴラスクレーターにある扶桑幕府の領地 他にパスカル・プラトン・アルキメデス
奥の院 扶桑城啓林の奥にある祖廟
294『瀛台(えんだい)の秘密・2』 胡盛媛中尉
除了有关人员以外禁止入内(関係者以外立ち入り禁止)
どこにでもある注意書きのドアを開けると階段で、下りた先が40坪ほどの機械室。普通に空調や給水給湯の機械に緊急時のパルス発電機が並んでいて、いずれも瀛台(えんだい)の規模や機能に相応しい能力のものに見える。特にわざわざ見に来るほどのものではないような気がする。
「ああ……あちこちに日本製の機械や部品がありますねえ、これが秘密なのかもしれませんねえ?」
殿下が指摘されるけど、耐久性と信頼性に優れている日本製はよく使われる。よく見るとドイツ製のバルブや漢明製の制御卓も見えて、統一が無いというのが情報局将校としてのわたしの感想。
「これは歴史の反映ですね。世界各国と不穏になって、和解した時に機器を入れ替えたり更新したりするんです。大統領公邸のインフラ設備に外国製を使えば信頼の証しになりますからね」
「「あ、ああ……」」
尊宅さんは軍人でも諜報関係の人間でもないけど、見る目が的確。大統領が尊宅さんを手元に置いておくのは、単に殿下を救助した船長だとか昔の知り合いだとかだけでは無いのかもしれない。
「じつは、こっちなんです」
ゴゴゴゴ……
尊宅さんが制御卓の下を触ると鈍い動作音とともに制御卓が動いて、さらにもう一つ下への階段が現れた。
「「オオオオオオ( ゚Д゚)( ゚Д゚)!」」
殿下と並んで驚いてしまった!
そこは小さな地下鉄の駅ほどの広さと設備になっていて、じっさいにホームがある。ホームの左側は車両の格納庫で数両のパルス車両がこっちを向いて待機している。反対側を見ると、先の方がいくつも分岐していてどこやらに繋がっている様子。
「百年ほど前から整備されて、先々代の大統領が完成させたと言われています。ここからシャトルが走って北京各地に繋がっているらしいです。非常時の大統領の移動手段だといわれています」
「なるほどぉ……でも、その先の出入り口を発見されたら、逆に侵入される手段に成りませんか?」
殿下は的確な質問をされる。
「もっともです。まあ、現状では知られている形跡は無いと閣下はおっしゃっています」
「でも、知ってしまいましたよ」
自分の顔を指さす。
「それに、地下とは言え、パルス車両が動けば検知されてしまいますよね」
殿下は腕を組んだ。
百年前ならいざしらず、24世紀の今日、少々深い地下でも車両が移動すれば、わずかな振動やパルス反応で知られてしまう。
「じつは、そこがミソなんだそうです」
尊宅さんが柱のボタンを押すと格納庫の方で小型モーターが回るような起動音がして、車両が次々に動き出し、前のホームを通過して反対側のトンネルの方に向かっていく。
シューーー シューーー シューーー シューーー シューーー
静かなパルス車両だけど、微弱な動力音と風を切る音はしてしまう。
これでは軍事用の探査機でなくとも、民生用のアナライザーでも動きが知れてしまう。北京は地下鉄が発達して、各種のインフラも地下に潜っているので、設置された時は、それらに紛れて分からないだろうと思われたんだろうけど、今の技術では、そう時間もかけずに読み取られてしまう。
「そう、そこがミソなのよ」
声に驚いて振り返ると、大統領が折り畳み自転車を曳きながら現れた。
☆彡主な登場人物
大石 一 (おおいし いち) 扶桑月面軍三等軍曹、一をダッシュと呼ばれることが多い
穴山 彦 (あなやま ひこ) 扶桑幕府北町奉行所与力 扶桑政府老中穴山新右衛門の息子
緒方 未来(おがた みく) ピタゴラス診療所女医、 一の幼なじみ、祖父は扶桑政府の老中を務めていた
平賀 照 (ひらが てる) 扶桑科学研究所博士
加藤 恵 天狗党のメンバー 緒方未来に擬態して、もとに戻らない
姉崎すみれ(あねざきすみれ) 扶桑第三高校の教師、四人の担任 じつは山野勘十郎 月で死亡
扶桑 道隆 扶桑幕府将軍
本多 兵二(ほんだ へいじ) 将軍付小姓、彦と中学同窓
胡蝶 小姓頭
児玉元帥(児玉隆三) 地球に帰還してからは越萌マイ
孫 悟兵(孫大人) 児玉元帥の友人 乳母の老婆婆の小鈴に頭が上がらない JR東と西のオーナー
テムジン モンゴル草原の英雄、孫大人の古い友人
森ノ宮茂仁親王 心子内親王はシゲさんと呼ぶ
ヨイチ 児玉元帥の副官
マーク ファルコンZ船長 他に乗員(コスモス・越萌メイ バルス ミナホ ポチ)
アルルカン(メアリ・アン・アルルカン) 銀河系一の賞金首のパイレーツクィーン
氷室(氷室 睦仁) 西ノ島 氷室カンパニー社長(部下=シゲ、ハナ、ニッパチ、お岩、及川軍平) 島守を称す(270から)
村長(マヌエリト) 西ノ島 ナバホ村村長
主席(周 温雷) 西ノ島 フートンの代表者
及川 軍平 西之島市市長
須磨宮心子内親王(ココちゃん) 今上陛下の妹宮の娘
劉 宏 漢明国大統領 満漢戦争の英雄的指揮官 PI後 王春華のボディ
王 春華 漢明国大統領付き通訳兼秘書 JR西のボディー 劉宏にPI
胡 盛媛 中尉 胡盛徳大佐の養女
栗 尊宅(りつそんたく) 輸送船の船長 大統領府参与
朱 元尚 少将 ホトケノザ採掘基地の責任者 胡盛徳大佐の部下だった
※ 重要事項
扶桑政府 火星のアルカディア平原に作られた日本の植民地、独立後は扶桑政府、あるいは扶桑幕府と呼ばれる
カサギ 扶桑の辺境にあるアルルカンのアジトの一つ
グノーシス侵略 百年前に起こった正体不明の敵、グノーシスによる侵略
扶桑通信 修学旅行期間後、ヒコが始めたブログ通信
西ノ島 硫黄島近くの火山島 パルス鉱石の産地
パルス鉱 23世紀の主要エネルギー源(パルス パルスラ パルスガ パルスギ)
氷室神社 シゲがカンパニーの南端に作った神社 御祭神=秋宮空子内親王
ピタゴラス 月のピタゴラスクレーターにある扶桑幕府の領地 他にパスカル・プラトン・アルキメデス
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