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120『アキバ封鎖!?』
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やくもあやかし物語
120『アキバ封鎖!?』
エッサホッサ エッサホッサ
赤・青メイドさんにかごを担いでもらって東に向かう。
―― あ、アキバ! ――
神田明神下の交差点まで出てくると、東の方にアキバのビルやらお店がエメラルドの都のように輝いているのが見える。わたしってば、オズの魔法使いのドロシーみたくドキドキしてる。
いよいよ来たんだ!
思わず、少女漫画の主人公みたいに胸に手を当ててしまう。
「ちょ、苦しい」
「あ、ごめん」
ポケットに収まっている御息所を押えてしまっていた(^_^;)
「あれ、なんで停まってるんだろ?」
信号が青になったのに、赤・青メイドさんはカゴを進めようとしない。
「申し訳ありません」
「通行止めです」
「え?」
「『霊道工事中』なので」
「迂回しなければなりません」
わたしには、見えない。普通に行けば、中央通からアキバの駅に向かっているように見える。
「わたしには見える……車止めとかがあって、指示棒持ったメイドたちが済まなさそうにしてる」
「そうなの?」
御息所には見えているようで、ちょっと驚く。
「やくもさまやくもさま」
「昌平小学校の方から参ることにします」
「あ、はい、お願いします」
エッサホッサ エッサホッサ
北に二百メートルほど進んでから横断歩道を渡る。
渡ってすぐの左側に小学校。
都心の小学校なので、六階建てで最上階は、どこかの市民会館というくらいに大きなガラス張り。
自分の出た小学校とは、ずいぶん違うなア……お上りさんの感覚になるのも嬉しい。
「あら!?」
御息所が小さく叫んで、再びカゴが停まってしまった。
「「やくもさまやくもさま」」
「また、通行止め……」
今度のはわたしにも見えた。
小学校の東側の道は、ここはテキサス州かってくらいのフェンスが張り巡らされていて、五メートル間隔ぐらいで、メイドさんが指示棒……ではなくて、銃を持って立っている。
「アキバは封鎖中です!」
「進入禁止です!」
「それ以上近寄ったら……」
「「「撃ちます!」」」
ズチャ!
メイドさんたちが、一斉に銃を構えた。
「ちょっと」
「なんなのです?」
「「これは!?」」
赤・青メイドさんが腰に手を当てて抗議する。
「わたしたちは」
「神田明神直属のメイドです」
「「無礼ではありませんか!」
赤・青メイドさんが詰め寄る。
あすがに、メイドさんたちは一歩引きさがる。
「わたしが説明しよう」
メイドさんたちを押しのけて、メイドカチューシャの代わりにティアラを頂いたメイド将軍みたいなのが出てくる。
「将門さんが身の内に引き受けておられた悪鬼どもが解き放たれたので、アキバは閉鎖しております。まして、その神田明神からやってきたあなたたちを通すわけにはいきません!」
そんな……
「無礼であろう!」
「メイド将軍!」
「なにが無礼か! 関八州を守護するはずの将門が、災厄をまき散らす方が、よっぽど無礼であろうが!」
「「なにを!」」
「待って、赤・青メイドさん」
「「やくもさま」」
「そこだ!」
ピシ!
メイド将軍が音を立てて鞭を突き付けてきた。ひょっとしてSMの方の将軍?
「なぜ『赤・青メイド』などと名乗る? おまえたちは著作権というものを知らぬのか!?」
「あ、ちがうの! わたしが親しみを込めて言ってるだけで、この二人が自分で名乗ったわけじゃないの!」
「同じことだ、間違った呼び方をされて注意しないのは認めたも同然ではないか!」
「あ、えと、じゃあ、きちんと呼ぶから……えと?」
「アカです」
「アオです」
あ、見たマンマなんだ(^_^;)
「いまさら言いなおしても遅いわ!」
ピシ!
「頭に乗るな、メイド将軍!」
「アカ」
「しかし、アオ」
「ごめん、二人とも」
「「いえ、やくもさまのせいではありません」」
「では、どうしても、ここを通してくれないの?」
「あと、十一匹の悪鬼をやっつけてこい! それか……将門みずからが、頭を下げるのなら考えてやらなくもないがな……」
フハハハ
メイドたちがバカにしたように笑う。
「貴様たち!」
「なんという無礼を!」
なんか、大変なことになってきたよ……
☆ 主な登場人物
やくも 一丁目に越してきて三丁目の学校に通う中学二年生
お母さん やくもとは血の繋がりは無い 陽子
お爺ちゃん やくもともお母さんとも血の繋がりは無い 昭介
お婆ちゃん やくもともお母さんとも血の繋がりは無い
教頭先生
小出先生 図書部の先生
杉野君 図書委員仲間 やくものことが好き
小桜さん 図書委員仲間
あやかしたち 交換手さん メイドお化け ペコリお化け えりかちゃん 四毛猫 愛さん(愛の銅像) 染井さん(校門脇の桜) お守り石 光ファイバーのお化け 土の道のお化け 満開梅 春一番お化け 二丁目断層 親子(チカコ) 俊徳丸 鬼の孫の手 六畳の御息所 里見八犬伝 滝夜叉姫 将門
120『アキバ封鎖!?』
エッサホッサ エッサホッサ
赤・青メイドさんにかごを担いでもらって東に向かう。
―― あ、アキバ! ――
神田明神下の交差点まで出てくると、東の方にアキバのビルやらお店がエメラルドの都のように輝いているのが見える。わたしってば、オズの魔法使いのドロシーみたくドキドキしてる。
いよいよ来たんだ!
思わず、少女漫画の主人公みたいに胸に手を当ててしまう。
「ちょ、苦しい」
「あ、ごめん」
ポケットに収まっている御息所を押えてしまっていた(^_^;)
「あれ、なんで停まってるんだろ?」
信号が青になったのに、赤・青メイドさんはカゴを進めようとしない。
「申し訳ありません」
「通行止めです」
「え?」
「『霊道工事中』なので」
「迂回しなければなりません」
わたしには、見えない。普通に行けば、中央通からアキバの駅に向かっているように見える。
「わたしには見える……車止めとかがあって、指示棒持ったメイドたちが済まなさそうにしてる」
「そうなの?」
御息所には見えているようで、ちょっと驚く。
「やくもさまやくもさま」
「昌平小学校の方から参ることにします」
「あ、はい、お願いします」
エッサホッサ エッサホッサ
北に二百メートルほど進んでから横断歩道を渡る。
渡ってすぐの左側に小学校。
都心の小学校なので、六階建てで最上階は、どこかの市民会館というくらいに大きなガラス張り。
自分の出た小学校とは、ずいぶん違うなア……お上りさんの感覚になるのも嬉しい。
「あら!?」
御息所が小さく叫んで、再びカゴが停まってしまった。
「「やくもさまやくもさま」」
「また、通行止め……」
今度のはわたしにも見えた。
小学校の東側の道は、ここはテキサス州かってくらいのフェンスが張り巡らされていて、五メートル間隔ぐらいで、メイドさんが指示棒……ではなくて、銃を持って立っている。
「アキバは封鎖中です!」
「進入禁止です!」
「それ以上近寄ったら……」
「「「撃ちます!」」」
ズチャ!
メイドさんたちが、一斉に銃を構えた。
「ちょっと」
「なんなのです?」
「「これは!?」」
赤・青メイドさんが腰に手を当てて抗議する。
「わたしたちは」
「神田明神直属のメイドです」
「「無礼ではありませんか!」
赤・青メイドさんが詰め寄る。
あすがに、メイドさんたちは一歩引きさがる。
「わたしが説明しよう」
メイドさんたちを押しのけて、メイドカチューシャの代わりにティアラを頂いたメイド将軍みたいなのが出てくる。
「将門さんが身の内に引き受けておられた悪鬼どもが解き放たれたので、アキバは閉鎖しております。まして、その神田明神からやってきたあなたたちを通すわけにはいきません!」
そんな……
「無礼であろう!」
「メイド将軍!」
「なにが無礼か! 関八州を守護するはずの将門が、災厄をまき散らす方が、よっぽど無礼であろうが!」
「「なにを!」」
「待って、赤・青メイドさん」
「「やくもさま」」
「そこだ!」
ピシ!
メイド将軍が音を立てて鞭を突き付けてきた。ひょっとしてSMの方の将軍?
「なぜ『赤・青メイド』などと名乗る? おまえたちは著作権というものを知らぬのか!?」
「あ、ちがうの! わたしが親しみを込めて言ってるだけで、この二人が自分で名乗ったわけじゃないの!」
「同じことだ、間違った呼び方をされて注意しないのは認めたも同然ではないか!」
「あ、えと、じゃあ、きちんと呼ぶから……えと?」
「アカです」
「アオです」
あ、見たマンマなんだ(^_^;)
「いまさら言いなおしても遅いわ!」
ピシ!
「頭に乗るな、メイド将軍!」
「アカ」
「しかし、アオ」
「ごめん、二人とも」
「「いえ、やくもさまのせいではありません」」
「では、どうしても、ここを通してくれないの?」
「あと、十一匹の悪鬼をやっつけてこい! それか……将門みずからが、頭を下げるのなら考えてやらなくもないがな……」
フハハハ
メイドたちがバカにしたように笑う。
「貴様たち!」
「なんという無礼を!」
なんか、大変なことになってきたよ……
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