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028:道のギルド
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待ての勇者と急ぎの姫騎士
028:道のギルド
ん…………バス停……か?
道の鞍部を超えると、道の左側にお馴染みのバス停が見えてきた。
ちょっとした庇屋根が付いてるやつで、渋谷とか新宿とか乗降客の多いところに設置されてるタイプだ。
四人の冒険者たちがいて、そのうちのひとりが指をさまよわせて時刻表の一点をタッチすると、他の三人も頷いて…………え?
バスの到着も待たずに行ってしまった。
次のバスまで時間がありすぎるので、次のバス停まで歩いていく……のではなく、道を横断して、右側の草原に踏み込んでいった。草原の先は二キロほど先に森が見えるばかりだ。あ、そうか、森の中に知り合いの家とかがあって、あいつらは、帰りのバスの時間を確かめていたのかな……。
「何をブツブツ言っている」「…………」
ヒルデが露骨に、エマは無言のうちに——大丈夫?——と言っている。
「いや、バス停が……」
「あれは道のギルドでございます」
「道のギルド?」
「ギルマスがくれたパンフレットにあっただろう……スグル、読んでおらんのか?」
「あ、ザッとは読んだんだけどな(^^;)」
「きさま、取説とかは読まないタイプだな」
「ギルドは大きな町にしかございませんから、冒険者の便宜を図るための無人ギルドでございます。路銀などの心配をしなくても良いように、ほぼ三日行程ごとに設置されております」
「あ、アハハ、そうだったそうだった(^□^;)」
チ
あ、舌打ちはご勘弁(^^;)
『あらあ、スグル組のみなさんじゃありませんかぁ(^▽^)/』
時刻表と思ったところはディスプレーになっていて、ズィッヒャーブルグギルドの受付さんが映っている。
「え、今は受付で忙しいんじゃないの?」
『はい、だから、ディスプレーに出ております』
「え?」
「これはアバターだ」
『はい、無人ギルドまでは手が回りませんので、アバターで対応させていただいています。ま、映像だけですので実体のあるアバターではないんですけど……大丈夫です。リアルの受付とは魔法でつながっておりますので、本人が対応しているのと変わりはございません』
「そ、そうだったな、アハハハ……」
『さっそくではございますが、みなさんのレベルが上がりましたのでお伝えいたします』
「「「おお」」」
『スグル様はレベルC、ブリュンヒルデ様はB、エマ様もBに昇級されました。つきましては、スグル様は二級、ブリュンヒルデ様エマ様は一級のクエストを受けることができます』
「え、オレは、まだ二級までしかうけられないの?」
『パーティー全体では一級までうけられますよ』
「ああ、そうなんだ」
『これまでの報酬が貯まっておりますので、ご送金したいのですが、エマ様のストレージにまとめてお送りすればよろしいでしょうか?』
「ああ、それで頼む。いいよな?」
「おお」「はい」
「じゃあ、まとめて頼む」
『はい、承知しました。クエストの方はいかがいたしましょうか?』
「一覧表を見せてくれるかなあ」
『承知いたしました』
受付さんがスイッチを押す仕草をすると、案内表示のところが仮想掲示板になって、数十件のクエストが現れた。
一時間ほどかかって、俺たちはガイストターレン(幽霊谷)の魔物退治を引き受けた。
☆彡 主な登場人物
・鈴木 秀(すずきすぐる) 三十路目前のフリーター
・ブリュンヒルデ ブァルキリーの戦乙女
・エマ バンシーのメイド
・女神 異世界転生の境に立つ正体不明の女神
・ハンス・バウマン ズィッヒャーブルグのギルドマスター
・フンメル 西の墓地に葬られている一万年前の勇者
・カルマ フンメルとパーティーを組んでいたエルフの魔法使い
・秀の友人たち アキ 田中
028:道のギルド
ん…………バス停……か?
道の鞍部を超えると、道の左側にお馴染みのバス停が見えてきた。
ちょっとした庇屋根が付いてるやつで、渋谷とか新宿とか乗降客の多いところに設置されてるタイプだ。
四人の冒険者たちがいて、そのうちのひとりが指をさまよわせて時刻表の一点をタッチすると、他の三人も頷いて…………え?
バスの到着も待たずに行ってしまった。
次のバスまで時間がありすぎるので、次のバス停まで歩いていく……のではなく、道を横断して、右側の草原に踏み込んでいった。草原の先は二キロほど先に森が見えるばかりだ。あ、そうか、森の中に知り合いの家とかがあって、あいつらは、帰りのバスの時間を確かめていたのかな……。
「何をブツブツ言っている」「…………」
ヒルデが露骨に、エマは無言のうちに——大丈夫?——と言っている。
「いや、バス停が……」
「あれは道のギルドでございます」
「道のギルド?」
「ギルマスがくれたパンフレットにあっただろう……スグル、読んでおらんのか?」
「あ、ザッとは読んだんだけどな(^^;)」
「きさま、取説とかは読まないタイプだな」
「ギルドは大きな町にしかございませんから、冒険者の便宜を図るための無人ギルドでございます。路銀などの心配をしなくても良いように、ほぼ三日行程ごとに設置されております」
「あ、アハハ、そうだったそうだった(^□^;)」
チ
あ、舌打ちはご勘弁(^^;)
『あらあ、スグル組のみなさんじゃありませんかぁ(^▽^)/』
時刻表と思ったところはディスプレーになっていて、ズィッヒャーブルグギルドの受付さんが映っている。
「え、今は受付で忙しいんじゃないの?」
『はい、だから、ディスプレーに出ております』
「え?」
「これはアバターだ」
『はい、無人ギルドまでは手が回りませんので、アバターで対応させていただいています。ま、映像だけですので実体のあるアバターではないんですけど……大丈夫です。リアルの受付とは魔法でつながっておりますので、本人が対応しているのと変わりはございません』
「そ、そうだったな、アハハハ……」
『さっそくではございますが、みなさんのレベルが上がりましたのでお伝えいたします』
「「「おお」」」
『スグル様はレベルC、ブリュンヒルデ様はB、エマ様もBに昇級されました。つきましては、スグル様は二級、ブリュンヒルデ様エマ様は一級のクエストを受けることができます』
「え、オレは、まだ二級までしかうけられないの?」
『パーティー全体では一級までうけられますよ』
「ああ、そうなんだ」
『これまでの報酬が貯まっておりますので、ご送金したいのですが、エマ様のストレージにまとめてお送りすればよろしいでしょうか?』
「ああ、それで頼む。いいよな?」
「おお」「はい」
「じゃあ、まとめて頼む」
『はい、承知しました。クエストの方はいかがいたしましょうか?』
「一覧表を見せてくれるかなあ」
『承知いたしました』
受付さんがスイッチを押す仕草をすると、案内表示のところが仮想掲示板になって、数十件のクエストが現れた。
一時間ほどかかって、俺たちはガイストターレン(幽霊谷)の魔物退治を引き受けた。
☆彡 主な登場人物
・鈴木 秀(すずきすぐる) 三十路目前のフリーター
・ブリュンヒルデ ブァルキリーの戦乙女
・エマ バンシーのメイド
・女神 異世界転生の境に立つ正体不明の女神
・ハンス・バウマン ズィッヒャーブルグのギルドマスター
・フンメル 西の墓地に葬られている一万年前の勇者
・カルマ フンメルとパーティーを組んでいたエルフの魔法使い
・秀の友人たち アキ 田中
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