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魔女組合とは?(第4話)
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アトリエのチャイムが鳴らされたー。
「どうやらお出ましのようじゃの」
モリガンが魔女組合からの来客を迎えに行く。
「こんにちは~、モリガンちゃん。元気にしていましたか」
「久しぶりじゃの、リリィ。わしならこの通りじゃ」
そこに現れたのは、年齢的には晶よりも1,2くらい年上の女性だ。眼鏡をかけており、腰まで届く亜麻色の三つ編みの髪が特徴的な、おとなしそうな印象のお姉さんである。優しそうな印象を受ける人だった。
「紹介するぞ、晶、早苗、ミケさん。彼女が魔女組合でわしの担当者のリリィじゃ」
「初めまして~、《ユグドラシル》の皆さん。魔女組合から来ましたリリィ・モーガンと申します」
「お会いできて光栄です。オレは吾妻晶です」
「清野早苗です」
「我輩はミケと申しますニャー」
双方共に挨拶を済ませる。
「あら?」
リリィは、特にミケさんに関心を示したようだった。
「可愛らしい方ですね」
「ミケさんは、これでも蟲なんですよ」
晶がミケさんについて軽く説明する。
「蟲さん・・・なんですか?」
リリィは意外そうな顔をした。
まあ、それも当然のことだろう。普通、蟲といえば、もっとグロイものとか、あるいは昆虫がでかくなったようなものが連想される。しかし、ミケさんのこの容姿は、明らかにそれらとはかけ離れたものだった。蟲というより、猫に近い。
・・・ただ、ミケさんの場合、普通の猫よりもはるかにしなやかさがない上に肥満体なので、これで猫というのもいささか難があるような気もするのだが・・・。
「こいつは益蟲といって、オレたちのチームが駆除している害蟲と違い、周囲に害をもたらすようなことはありません・・・まあ、ただ役に立つのかと言われれば、それは別問題となりますが・・・」
「晶、一言余計ですニャ~」
ミケさんが抗議の声を上げるが、実際のところ、本当のことなのでとりあえず無視することにする。
「変わった蟲さんですね~、ミケさん、仲良くしましょう」
リリィは、ミケさんのことをいたく気に入ったようだ。ミケさんに握手を求めている。
「こちらこそよろしくお願いいたしますニャー」
ミケさんはぷにぷにの肉球がある手でリリィと握手した。
「ミケさんはねえ、抱っこするととてもモフモフしてて気持ちいいんだよ」
早苗はリリィにミケさんを抱っこするように勧めた。
「抱っこしてよろしいですか、ミケさん」
「遠慮はいりませんニャー」
ミケさんの許可が下りたので、早苗に勧められた通り、さっそくミケさんを抱っこすることにしたリリィ。例の如く、ミケさんは「ふふふ・・・」と不敵な笑みを浮かべている・・・それに、いったい何の意味があるのかはいまいち不明だが。
「のう、リリィ。そのミケさんのことで、少し頼みがあるのじゃが・・・」
しばらく黙って様子を見ていたモリガンが、例のミケさんのパワーアップの件について話を切り出し始めたー。
「どうやらお出ましのようじゃの」
モリガンが魔女組合からの来客を迎えに行く。
「こんにちは~、モリガンちゃん。元気にしていましたか」
「久しぶりじゃの、リリィ。わしならこの通りじゃ」
そこに現れたのは、年齢的には晶よりも1,2くらい年上の女性だ。眼鏡をかけており、腰まで届く亜麻色の三つ編みの髪が特徴的な、おとなしそうな印象のお姉さんである。優しそうな印象を受ける人だった。
「紹介するぞ、晶、早苗、ミケさん。彼女が魔女組合でわしの担当者のリリィじゃ」
「初めまして~、《ユグドラシル》の皆さん。魔女組合から来ましたリリィ・モーガンと申します」
「お会いできて光栄です。オレは吾妻晶です」
「清野早苗です」
「我輩はミケと申しますニャー」
双方共に挨拶を済ませる。
「あら?」
リリィは、特にミケさんに関心を示したようだった。
「可愛らしい方ですね」
「ミケさんは、これでも蟲なんですよ」
晶がミケさんについて軽く説明する。
「蟲さん・・・なんですか?」
リリィは意外そうな顔をした。
まあ、それも当然のことだろう。普通、蟲といえば、もっとグロイものとか、あるいは昆虫がでかくなったようなものが連想される。しかし、ミケさんのこの容姿は、明らかにそれらとはかけ離れたものだった。蟲というより、猫に近い。
・・・ただ、ミケさんの場合、普通の猫よりもはるかにしなやかさがない上に肥満体なので、これで猫というのもいささか難があるような気もするのだが・・・。
「こいつは益蟲といって、オレたちのチームが駆除している害蟲と違い、周囲に害をもたらすようなことはありません・・・まあ、ただ役に立つのかと言われれば、それは別問題となりますが・・・」
「晶、一言余計ですニャ~」
ミケさんが抗議の声を上げるが、実際のところ、本当のことなのでとりあえず無視することにする。
「変わった蟲さんですね~、ミケさん、仲良くしましょう」
リリィは、ミケさんのことをいたく気に入ったようだ。ミケさんに握手を求めている。
「こちらこそよろしくお願いいたしますニャー」
ミケさんはぷにぷにの肉球がある手でリリィと握手した。
「ミケさんはねえ、抱っこするととてもモフモフしてて気持ちいいんだよ」
早苗はリリィにミケさんを抱っこするように勧めた。
「抱っこしてよろしいですか、ミケさん」
「遠慮はいりませんニャー」
ミケさんの許可が下りたので、早苗に勧められた通り、さっそくミケさんを抱っこすることにしたリリィ。例の如く、ミケさんは「ふふふ・・・」と不敵な笑みを浮かべている・・・それに、いったい何の意味があるのかはいまいち不明だが。
「のう、リリィ。そのミケさんのことで、少し頼みがあるのじゃが・・・」
しばらく黙って様子を見ていたモリガンが、例のミケさんのパワーアップの件について話を切り出し始めたー。
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