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日向荘にて(第18話)
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のしのし・・・と足音を響かせ、改めて早苗の前に立ちはだかるニャンドラゴラー。
「さあて、どう料理してやりやしょうかね、この扇女は」
怒りのニャンドラゴラーもとい憤ドラゴラが、その開いているのかどうかすら定かではない糸目で早苗を鋭く見据えた。
対する早苗だが、さすがにこれは真剣にかからないとまずいと判断したのか、先ほどまでと違い口数は少なく、慎重に鉄扇を構え直しているー。
「さ、早苗さん・・・」
杏里が心配そうに声をかける。それほど、憤ドラゴラが放つ気による圧力は強力だった。やり合えば、おそらく双方共にただでは済まないのではないだろうかー杏里が気を揉むのも無理からぬことであった。
「杏里ちゃんはもう少し離れててね~今、手っ取り早く決めるから」
口調こそ間延びしているものの、顔つきは真剣そのものだ。油断なく憤ドラゴラを見据え、いつどのような攻撃が来ても対応できるように身構えている。
ーと。
「ふ~ん~ぬ~!!」
憤ドラゴラが、なんとも形容しがたい雄叫びを上げながら、早苗に向かって突っ込んできたーわき目も降らずに、実に単純な突撃である。
それを横っ飛びで余裕で回避する早苗ーちなみに、憤ドラゴラは急に止まることもできず、そのまま中庭にあった大きな庭石に激突してしまった。
ズガァァン!!
だが、砕けたのは庭石のほうだったー!
「おお~」
さすがの早苗も驚きを隠せない様子で、砕けた庭石と憤ドラゴラを見据える。見事に砕け散った庭石を注意深く見ながら、
「これは・・・鏡香さんに怒られるな~。憤ドラゴラ君、君は少し、おイタが過ぎたようだよ」
実際、庭石を破壊されたと知れば、この日向荘の女将をしている鏡香が黙ってはいないだろう・・・。
そして、鏡香が怒った時は、はっきり言ってものすごく怖いー。
「ふふふ・・・今のあっしは無敵でやすよ・・・誰が相手だろうが、あっしに勝てるはずないんでやすから」
どこからその自信がくるのかー不敵な笑いとともに、再び憤ドラゴラが早苗に狙いを定め始めたー。
「さあて、どう料理してやりやしょうかね、この扇女は」
怒りのニャンドラゴラーもとい憤ドラゴラが、その開いているのかどうかすら定かではない糸目で早苗を鋭く見据えた。
対する早苗だが、さすがにこれは真剣にかからないとまずいと判断したのか、先ほどまでと違い口数は少なく、慎重に鉄扇を構え直しているー。
「さ、早苗さん・・・」
杏里が心配そうに声をかける。それほど、憤ドラゴラが放つ気による圧力は強力だった。やり合えば、おそらく双方共にただでは済まないのではないだろうかー杏里が気を揉むのも無理からぬことであった。
「杏里ちゃんはもう少し離れててね~今、手っ取り早く決めるから」
口調こそ間延びしているものの、顔つきは真剣そのものだ。油断なく憤ドラゴラを見据え、いつどのような攻撃が来ても対応できるように身構えている。
ーと。
「ふ~ん~ぬ~!!」
憤ドラゴラが、なんとも形容しがたい雄叫びを上げながら、早苗に向かって突っ込んできたーわき目も降らずに、実に単純な突撃である。
それを横っ飛びで余裕で回避する早苗ーちなみに、憤ドラゴラは急に止まることもできず、そのまま中庭にあった大きな庭石に激突してしまった。
ズガァァン!!
だが、砕けたのは庭石のほうだったー!
「おお~」
さすがの早苗も驚きを隠せない様子で、砕けた庭石と憤ドラゴラを見据える。見事に砕け散った庭石を注意深く見ながら、
「これは・・・鏡香さんに怒られるな~。憤ドラゴラ君、君は少し、おイタが過ぎたようだよ」
実際、庭石を破壊されたと知れば、この日向荘の女将をしている鏡香が黙ってはいないだろう・・・。
そして、鏡香が怒った時は、はっきり言ってものすごく怖いー。
「ふふふ・・・今のあっしは無敵でやすよ・・・誰が相手だろうが、あっしに勝てるはずないんでやすから」
どこからその自信がくるのかー不敵な笑いとともに、再び憤ドラゴラが早苗に狙いを定め始めたー。
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