41 / 43
SIRENA
第十三場
しおりを挟む
●第十三場●
人魚の住処。
一夜明けて歓待の日。
ディアナ 大変だ! イザ姉! 人間が死んでる!
アデリーナ なによなによ。朝からうるさいわね。
ディアナ あの人間が死んでるんだ!
アデリーナ え? それじゃあ、勝負はなしってことね。だったら、あいつをみんなで食べる?
イザベラ アデリーナ、あんたまさか?
アデリーナ やめてよ。イザベルと勝負するの楽しみにしていたんだから。なんなら勝負だけでもやってもいいのよ。
イザベラ じゃあ、誰が?
ディアナ 毒を飲んだみたいだったっス。
アデリーナ 毒! なら食べるのは無しにしましょう。
イザベラ そんなまさか。なんてこと……。
アデリーナ だったら生命は捧げられたんじゃないの?
イザベラ わからないよ。こんなことになるなんて……。クラリッサは?
ディアナ まだ寝てるんじゃ?
アデリーナ 大した人魚ね。あたしなんて緊張して眠れなかったのに。
イザベラ いや、もしかしたらあの子がやったのかもしれない。みんなで急いで探すんだ。ジョーイを殺したんだとしたらあの子も死ぬ気だよ。魔女のところか海岸かとにかく急いで探すんだ!
ディアナ え?
イザベラ 早くするんだよ!
アデリーナ クラリッサ!
ディアナ クラリッサ!
散り散りに去っていく人魚たち。
暗転。
人魚の住処。
一夜明けて歓待の日。
ディアナ 大変だ! イザ姉! 人間が死んでる!
アデリーナ なによなによ。朝からうるさいわね。
ディアナ あの人間が死んでるんだ!
アデリーナ え? それじゃあ、勝負はなしってことね。だったら、あいつをみんなで食べる?
イザベラ アデリーナ、あんたまさか?
アデリーナ やめてよ。イザベルと勝負するの楽しみにしていたんだから。なんなら勝負だけでもやってもいいのよ。
イザベラ じゃあ、誰が?
ディアナ 毒を飲んだみたいだったっス。
アデリーナ 毒! なら食べるのは無しにしましょう。
イザベラ そんなまさか。なんてこと……。
アデリーナ だったら生命は捧げられたんじゃないの?
イザベラ わからないよ。こんなことになるなんて……。クラリッサは?
ディアナ まだ寝てるんじゃ?
アデリーナ 大した人魚ね。あたしなんて緊張して眠れなかったのに。
イザベラ いや、もしかしたらあの子がやったのかもしれない。みんなで急いで探すんだ。ジョーイを殺したんだとしたらあの子も死ぬ気だよ。魔女のところか海岸かとにかく急いで探すんだ!
ディアナ え?
イザベラ 早くするんだよ!
アデリーナ クラリッサ!
ディアナ クラリッサ!
散り散りに去っていく人魚たち。
暗転。
0
あなたにおすすめの小説
「いっすん坊」てなんなんだ
こいちろう
児童書・童話
ヨシキは中学一年生。毎年お盆は瀬戸内海の小さな島に帰省する。去年は帰れなかったから二年ぶりだ。石段を上った崖の上にお寺があって、書院の裏は狭い瀬戸を見下ろす絶壁だ。その崖にあった小さなセミ穴にいとこのユキちゃんと一緒に吸い込まれた。長い長い穴の底。そこにいたのがいっすん坊だ。ずっとこの島の歴史と、生きてきた全ての人の過去を記録しているという。ユキちゃんは神様だと信じているが、どうもうさんくさいやつだ。するといっすん坊が、「それなら、おまえの振り返りたい過去を三つだけ、再現してみせてやろう」という。
自分の過去の振り返りから、両親への愛を再認識するヨシキ・・・
【奨励賞】おとぎの店の白雪姫
ゆちば
児童書・童話
【第15回絵本・児童書大賞 奨励賞】
母親を亡くした小学生、白雪ましろは、おとぎ商店街でレストランを経営する叔父、白雪凛悟(りんごおじさん)に引き取られる。
ぎこちない二人の生活が始まるが、ひょんなことからりんごおじさんのお店――ファミリーレストラン《りんごの木》のお手伝いをすることになったましろ。パティシエ高校生、最速のパート主婦、そしてイケメンだけど料理脳のりんごおじさんと共に、一癖も二癖もあるお客さんをおもてなし!
そしてめくるめく日常の中で、ましろはりんごおじさんとの『家族』の形を見出していく――。
小さな白雪姫が『家族』のために奔走する、おいしいほっこり物語。はじまりはじまり!
他のサイトにも掲載しています。
表紙イラストは今市阿寒様です。
絵本児童書大賞で奨励賞をいただきました。
緑色の友達
石河 翠
児童書・童話
むかしむかしあるところに、大きな森に囲まれた小さな村がありました。そこに住む女の子ララは、祭りの前日に不思議な男の子に出会います。ところが男の子にはある秘密があったのです……。
こちらは小説家になろうにも投稿しております。
表紙は、貴様 二太郎様に描いて頂きました。
未来スコープ ―キスした相手がわからないって、どういうこと!?―
米田悠由
児童書・童話
「あのね、すごいもの見つけちゃったの!」
平凡な女子高生・月島彩奈が偶然手にした謎の道具「未来スコープ」。
それは、未来を“見る”だけでなく、“課題を通して導く”装置だった。
恋の予感、見知らぬ男子とのキス、そして次々に提示される不可解な課題──
彩奈は、未来スコープを通して、自分の運命に深く関わる人物と出会っていく。
未来スコープが映し出すのは、甘いだけではない未来。
誰かを想う気持ち、誰かに選ばれない痛み、そしてそれでも誰かを支えたいという願い。
夢と現実が交錯する中で、彩奈は「自分の気持ちを信じること」の意味を知っていく。
この物語は、恋と選択、そしてすれ違う想いの中で、自分の軸を見つけていく少女たちの記録です。
感情の揺らぎと、未来への確信が交錯するSFラブストーリー、シリーズ第2作。
読後、きっと「誰かを想うとはどういうことか」を考えたくなる一冊です。
ノースキャンプの見張り台
こいちろう
児童書・童話
時代劇で見かけるような、古めかしい木づくりの橋。それを渡ると、向こう岸にノースキャンプがある。アーミーグリーンの北門と、その傍の監視塔。まるで映画村のセットだ。
進駐軍のキャンプ跡。周りを鉄さびた有刺鉄線に囲まれた、まるで要塞みたいな町だった。進駐軍が去ってからは住宅地になって、たくさんの子どもが暮らしていた。
赤茶色にさび付いた監視塔。その下に広がる広っぱは、子どもたちの最高の遊び場だ。見張っているのか、見守っているのか、鉄塔の、あのてっぺんから、いつも誰かに見られているんじゃないか?ユーイチはいつもそんな風に感じていた。
オバケの謎解きスタンプラリー
綾森れん
児童書・童話
第3回きずな児童書大賞 奨励賞をいただきました! ありがとうございます!
――七不思議を順番にめぐると、最後の不思議「大階段踊り場の鏡」に知らない自分の姿が映るんだって。
小学六年生の結菜(ユイナ)が通う三日月(みかづき)小学校では、そんな噂がささやかれていた。
結菜は難関中学に合格するため、塾の夏期講習に通って勉強に励んでいる。
だが一方で、自分の将来にひそかな期待と不安をいだいてもいた。
知らない自分を知りたい結菜は、家族が留守にする夏休みのある夜、幼なじみの夏希(ナツキ)とともに七不思議めぐりを決意する。
苦労して夜の学校に忍び込んだ二人だが、出会うのは個性豊かなオバケたちばかり。
いまいち不真面目な二宮金次郎のブロンズ像から、二人はスタンプラリーの台紙を渡され、ルールを説明される。
「七不思議の謎を解けばスタンプがもらえる。順番に六つスタンプを集めて大階段の鏡のところへ持って行くと、君の知らない君自身が映し出されるんだ」
結菜と夏希はオバケたちの謎を解いて、スタンプを集められるのか?
そして大階段の鏡は二人に何を教えてくれるのか?
思春期に足を踏み入れたばかりの少女が、心の奥底に秘めた想いに気付いてゆく物語です。
青色のマグカップ
紅夢
児童書・童話
毎月の第一日曜日に開かれる蚤の市――“カーブーツセール”を練り歩くのが趣味の『私』は毎月必ずマグカップだけを見て歩く老人と知り合う。
彼はある思い出のマグカップを探していると話すが……
薄れていく“思い出”という宝物のお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる