もふもふと心紡ぐ物語

ゆう

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もうその④

もふと​旅路に現れた希望の光

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​ソフィアとレイモンドは、森の奥深く、険しい道を歩いていた。

彼らの馬車は数日前に故障してしまい、以来、二人は歩いて旅を続けていたのだ。
人里離れた場所で、夜の帳が降り、周囲は深い闇に包まれる。

​その時、森の奥から、複数の足音が近づいてくるのが聞こえた。
レイモンドはソフィアを背後に庇い、剣に手をかけた。彼の瞳は、夜闇の中でも鋭く光り、迫り来る気配を探っていた。

​「ソフィア嬢…どうか、私の後ろに…」

​レイモンドがそう言いかけたその時、闇の中から、数人の男たちが姿を現した。
彼らは見慣れない服を着ていたが、その胸には公爵家の紋章が刻まれていた。

​「レイモンド卿、そしてお嬢様。ご無事でしたか」

​男たちは、レイモンドとソフィアの前にひざまずいた。
彼らは、公爵の私兵たちだった。

​「どうして…あなたたちがここに…?」

​ソフィアが驚きと安堵の入り混じった声で尋ねた。
この場所は、事前に公爵に伝えていた旅路から外れた、地図にも載っていない道だったからだ。

​男は、公爵と王弟の命により二人を守るために来たことを告げた。
そして、壊れた馬車の代わりに新しい馬車を用意したことを伝えた。

​「ありがとうございます…お父様…」

​ソフィアは遠い王都の空を見上げて、心の中で父に感謝した。
そして、彼女の隣では、レイモンドが固く唇を噛みしめていた。
彼は、自分の能力が彼らを危険に晒したのだと自分を責めていた。

しかし、同時に、自分を信じ、旅立ちを許してくれた公爵と、そして、共に戦うことを選んだ王弟アロンへの、深い感謝の念が込み上げてきた。

​こうして、ソフィアとレイモンドの旅路は、新たな希望の光に照らされたのだった。
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