賢者様が大好きだからお役に立ちたい〜俺の探査スキルが割と便利だった〜

柴花李

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第六十九話 憂い消えて

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「じゃあ、あたしたちは戸締まりしてくるから、リンちゃんとフェリちゃんはゆっくりしてて。後でロビーで落ち合いましょ」
 飛獣の世話係を除く全従業員が連行され、カランコエ冒険者ギルドは今や空っぽ同然だ。反して建物の周りは、追い出された冒険者たちと、騒ぎを聞きつけた野次馬とでごった返している。
 評議会の人員が事態の収拾にあたってはいるが、もぬけの殻であると知れ渡った今、このまま放置しては不用心だ。そんな訳で扉や窓を閉じにウェンシェスランたちが出ていったのは、体感で三十分以上前のことのはずだが、未だオリンドは客用ソファに座るエウフェリオに抱き込まれて、何度も何度も目元や頬に口付けを受け続けていた。
 とっくに涙は止まり、詰まり切っていた鼻も通り始めたというのに、まだまだ止む気配は無い。そろそろ泣いたせいではなく顔が溶け落ちそうだ。
「ふぇ、フェリ……もう、だいじょぶ……大丈夫だから……」
「ん。嫌です、もっと味わわせてください」
「うへあ」
 おかしい。逃げようとしたら、もっと逃げられなくなったぞ?
 嬉し恥ずかしさも限界で益々頬を赤らめ、目の前の胸元を押し返すと唇をあてがわれた。
「んう……」
 じっくりと触れるだけの緩やかな感触に全身が歓喜の震えを起こす。
 肌同士がくっついているだけなのに、胸の奥深くまで満たされて、オリンドはようやく考えている以上に自分が動揺していたことを悟った。
 自覚できないことにも気付いてもらえるのだと思えば、更に擽ったい心地が湧き上がり、されるがまま温もりに身を任せていると、やがて少しずつ緊張も薄れていく。
 ほろほろと強張りを解いていく体から完全に力が抜けた頃、エウフェリオの唇が名残惜しそうに離れた。
「……ふふ。かわいい」
「そっ、それ、俺に使う形容詞じゃないと思うっ!」
「貴方に使わなくて誰に使うんですか。……と、そろそろ戸締まりも終わっていますかね。皆さんたぶんロビーに集まっている頃でしょう」
「あっ。そうか、受付に集合だっけ」
 いけない、待たせているかもしれない。とオリンドは少々慌て気味に立ち上がる。
 思考の誘導があまりにも容易くて、たまに心配だ。などとはおくびにも出さず、ほんのりと苦笑したエウフェリオも続いて立ち上がった。
「お。来た来た!」
 受付ロビーに降りると、すでにキアーラやティツィアーナを含めアレグたち全員が揃っていた。皆思い思いの場所でくつろいでいる。
「すみません、お待たせしましたか?」
「そんなに待ってないわよ。もっとゆっくりしてて良かったのに。リンちゃん大丈夫?落ち着いた?」
「うん。大丈夫。もう元気」
「ほんと?ならいいんだけど……。それにしても、何だか長いようであっという間だったわねえ」
 確かにディッキアへ向かう前に超速で片付けると息巻いたのは自分だが、まさか昨日の今日でここまで漕ぎ着けるとは思わない。どこかふわふわとした気分でウェンシェスランは腰掛けた待ち合い椅子の背凭れに上体を崩した。
「慌しかったな。結局二日でやっつけるたあ」
 人っ子ひとり居ないことをいいことに、受付の奥にある部屋からエールを失敬してきたイドリックは、人数分をカウンターに並べて受付椅子に座る。
「ほとんど評議会が手を回してくださってましたからね。むしろ主犯の捕物だけ任せていただいたような形ですよ」
 ありがたく木杯をふたつ受け取ったエウフェリオは、近くの待機机に移動してオリンドにひとつ手渡すと、自分の分をひと息に半分ほど飲み干した。
 机を挟んで向かい側に立ったオリンドも、受け取ったエールをひとくち飲んで、ゆっくりと全員の顔を見渡す。
 誰も彼も疲労を滲ませていながら、とても安堵した爽やかな顔をしていた。
「……あの……」
 穏やかな空気に背を押され、オリンドはそっと口を開く。
 思った通り、皆が暖かな視線を向けてくれた。
「ありがとう……。ほんとに、ありがとう。俺だけだったら、なんにもしてなかったし、こうならなきゃ、誰か苦しむ人がずっと出続けるんだってことにも気付けないままだった」
 言葉にすれば改めてぞっとする。助けてもらえて本当に良かったと思うし、この恩に報いるためにも、もっともっとみんなの役に立ちたいと噛み締め礼をする。
「うおっ、なんだオーリン改まって。水臭いぞ!……へへ。でも、良かったな。すっきりした顔になってるじゃん」
「えっ?……そう?」
 アレグに言われて自分の頬に触れてみた。手の平で包んだところでどういう表情をしているのかはわからないが、なんとなくいつもよりは柔らかくなっているような気がする。
「おう。良い顔になってるぞオーリン。ま、さすがにアルみてえ底抜けとは行かねえが、随分と明るくなった」
「ほんと?……ふへ。なんか嬉しい」
「うふふ。男前になったわよお」
「そうですね。頼もしくなりました。もう、すっかり吹っ切れたようですね」
「うん。自分でも不思議なくらいさっぱりしてる」
「おおー。いいじゃんいいじゃん。そんじゃ、ばっちり前見て行こうな!どうせもう二度と顔合わせることもねーだろうし!」
 嬉しそうに駆け寄ったアレグはオリンドの肩に腕を回し木杯を持った手を突き上げる。が、ふと不安になって付け加えた。
「……た、たぶん……?」
 今だにケネデッタの裁判は続いている。刑が確定していたとしても、難しい事件では聞き取りや調査が長引くことや、その間に証言を求められたり確認のため呼ばれることもあると知り、言い切れなかったのだ。
 彼女の案件が長くかかっているのは、それこそ王家所縁の勇者、つまりアレグの狩った竜が盗まれ、一部が売られてしまった点が厄介だからでもあるのだが。
「大丈夫」
 不安そうなアレグだなんて珍しいものを見たとばかり忍び笑いながら、キアーラが助け舟を出す。
「私が保証する。あいつらは二度とオリンドさんの前に顔を出すことはできない」
「マジか!……えっ、すげえ断言するじゃん?」
「そりゃあね。終身労働刑は確実だし」
「終身!?おいおい。てことはなにか?あいつら他にもなんぞやらかしてんのか」
 絆魔法の付与拒否やオリンドの扱いに対する罰は、悔しいが違反金や鞭打ち程度で済んでしまうだろう。だが、労働刑が課されるとなると、密輸や大金の絡む詐欺などの懲罰と同程度だ。それは穏やかじゃないぞ。と首を突っ込んだイドリックにキアーラは凶悪な笑みを見せた。
「なんぞもなにも。受付帳簿の管理を押し付けられて発覚したのだけど……、というか臨時の業務手伝いに、んなもん任せるクソどももどうかしてやがんだけどよ。暗黒何某の野郎ども、タグ未預けのまま休業した上に、復帰申請無しで活動再開してやがっ」
 ゴガァン!!
 言葉が終わる前に、アレグの背後で石壁が弾けた。
 全員の目が一斉に向けられた先には陥没の中心からゆっくりと拳を引き抜き、無表情に冷たさを滲ませるティツィアーナの姿があった。
「……すみません。わたくしとしたことが。手が滑ってしまいました」
 淡々と紡がれる言葉には感情の色も無く、それでいて背筋を凍らせる響きを含んでいる。
 そうか。彼女たちが限界を超えて切れるほどの所業か。
 誰もが事態を重く受け止め、押し黙って遠くへ、主に暗黒何某が連行されたであろう方角の遠くへ、焦点の合わない視線を投げた。
「……え、ええと、あの。……どのくらいの罪で、どんな刑、なの?」
 そんな中、オリンドはおずおずと首を傾げる。なんだかとても重いのだろうことはわかったけれど、実際の内容がぴんとこない。おっかなびっくりキアーラを伺うと、彼女は荒んだ雰囲気を引っ込めて頷いた。
「具体的に、ということですね。……しかしながら、なかなか複雑な状況でして」
「へえ?キアが説明しきれねーくらい?だって、タグ預けんの忘れたのと、復帰を届け出んの忘れただけなんだろ?」
 なにがそんなに複雑なのかとアレグはきょとんと首を傾げる。
「それが、どちらか片方なら『忘れただけ』と言えるんだけど……。ええと、どうまとめたものか。んん、……つまり、矛盾した状況が同時に存在してんの。タグを預けてないから休業は虚偽と見做されるのに、復帰申請もしてないから活動再開も虚偽ってわけ」
「うお。なんだそのあまり考えたくなくなる言葉面」
 ややこしいなおい。説明を受けてイドリックが顔中に酸っぱさを貼り付けた。
「私も頭が痛いってのよ。しかも、さっき言った通り私が昨日見付けたくらいでしょ?要するにバレなかったもんだから指摘も入らずに、あいつらEランクからDとCランクに昇格しちゃってるし、パーティのランクもCと認められちゃってんの」
「ええーっ!?あ、わわっ。そうよね!?そうだわよね!?だってディッキアに居たんだものね……。じゃあ、なに?その休業してんだけど?休業申告は虚偽扱い?なのに、タグを持っちゃってたから昇級試験受かっちゃってんの!?……ちょっ、ギルドの年会費とかどうなってんのよ」
「書類上は長期休業中なので、規約通り三年目まで減額、以降は免除になっています。調べたところ、やはり彼らの口座から引き落とされた形跡はありませんでした。もちろん、Dランクの間の任務不受注による降格も免れています」
「なんという……。ああ、当然タグは身分証としても通行証としても利用していたのですよね?それは本当にかなりの罪が重なりますね……」
「はい」
 こめかみに指先を当て、話しているうちにまとまってきたと呟き、キアーラはやや厳しめの表情で顔を上げた。
「ざっとまとめますと、彼らの犯した罪は、ギルド規約違反は言うに及ばす、虚偽申告に未申告、タグ預け金や年会費などの債務不履行、年会費未払いによるギルド施設や資源などの不当享受、タグの不正使用ならびに身分詐称や公文書違法行使、不正階級維持と昇格試験の不当受験、それからギルド制度の信頼毀損。他にも複数が該当します。うっかり忘れていたと主張するでしょうし、事実そうなのでしょうが、年月的に過失は認められにくいでしょうね……。カランコエ冒険者ギルドに対し支払う違約金は、大金貨五十枚になる見込みです」
「ごっ……五十枚、かあ」
 この辺りのCランクパーティ向け依頼の報酬を考えれば、任務を地道に重ねて節約に勤しみ、十年ほどかけたなら何とか払えようか。オリンドは生唾を飲み込んだ。
「ええ。とはいえ、ギルドは解体……おそらく人員を総入れ替えしての再稼働になりますから、実際はブルビネ国に支払われることになります。それから、違約金はあくまで債務不履行と信頼毀損に対する賠償です。オリンドさんに対する絆魔法の付与拒否、侮辱や名誉毀損、暴力や不当追放に地図の窃盗は通常なら軽微罰ですが、今回の件ではギルドの怠慢も深く関わっていますので、それ込みで見せしめの対象になるでしょうし、過去の例を鑑みるに通行料未払いや関連施設不正利用など、周辺地域に対する諸々の被害も含めたなら、大金貨数百枚の支払いが命じられてもおかしくありません。それと」
 語調を強め言葉を区切ったキアーラは、それまでの事務的な表情から一転、不敵な笑みを浮かべて胸の前へ握り拳を掲げた。
「総合的な判断として、暗黒何某には冒険者資格の即時剥奪、各国いずれの冒険者ギルドでも再登録は永久禁止が適用されるはずです」
「ええっ!?そんな!それじゃあ、稼ぐにも働けないじゃないか!罰金とか、払えるわけ……、ああっ!だから、……だから労働刑なのか」
 うわあ。
 たちまち冷たくなった額に手を当ててオリンドは小さく呻いた。
「その通りです。支払い完了に相当すると見做されるまで、道路や運河の建設、堤防や防壁の修繕といった公共工事の労役が強制的に課されます」
「うわっ!下手したら病気とか怪我で倒れるやつ!そこに、ずっと!?えああ……そうか。それで、もう顔を合わせることはなくなるのか……」
 どれもこれも過酷と名高い現場だ。そんな仕事を強制されるということは、おそらく拘束されたり収監されたりして、逃れることもできない状況にされるのだろう。
 拘束と言えば、と、黒金の遊撃隊が付けられた勾留の首輪の記憶が引き起こされる。距離だの何だのとそんな話ではなく会うことが不可能になるのだと理解したオリンドは、ぶるりと身を震わせた。
「はい。ですので、どうぞご安心ください。今後あのクソどもにオリンドさんが煩わされることはありません」
「ひやっ……!」
 途中、主に『クソども』の辺りで垣間見えた悪鬼羅刹のような表情に飛び上がり、思わずエウフェリオの背に隠れると、小さな咳払いが気まずげに響く。
「んん。失礼しました」
「あっはっは!怖かったなオーリン!こいつほんと寝しょんべん垂れてた頃からこんなんで……」
 横から口を出したアレグはティツィアーナの開けた穴の隣にめり込んだ。
 さておき。
「よし。よおし、大団円!ってことで!……飯行くか飯!」
 無理矢理この場を締めるイドリックにウェンシェスランとエウフェリオも硬い笑みを浮かべて頷き、それぞれオリンドの背に手を添えた。
「そうねっ!そうしましょ!もう通りも静かになってるみたいだし!リンちゃん、この辺で美味しい店知らなあい?」
「えっ、えっ?」
「なに、屋台でも何でも良いんです。おすすめの料理などあったら教えてください」
 感慨も何もあったものでは無いが、万が一にもキアーラの矛先をこちらに向けさせるわけにはいかない。
「えっ?……ええと。……あ。安いとこでいいなら、近くにスパイス煮込みの店があった、はず」
「スパイス煮込み!?そういや、やけに香辛料の匂いがするなあとは思ってたけど、もしかして名物!?」
 アレグの復活は早かった。
「うん!……あ、っと。そうか、宿では香辛料あんまり使ってなかったな。辛いものが多いから苦手な人は苦手かも……」
「辛いの!?どんくらい!?うわ、すげえ興味ある、連れてってくれオーリン!」
 とても鳩尾ワンパンで石壁に沈められた直後とは思えないはしゃぎ具合だ。
 吹き出したオリンドは懐かしいメニューを記憶から引っ張り出し、慣れない舌でも大丈夫そうな料理をいくつか拾い出すと、うん、と頷いて歩き出した。
「変わらずやってるかなあ。……そうだ。家で作るみたいな、簡単なやつだけど、菓子も出してたはず」
 確かティツィアーナに菓子の店を紹介すると言ったはずだ。この辺りでは菓子にも風味付けに香辛料が使われている。まずはそこらで口に合うか食べてみてもらわないと。と、気付いたオリンドが振り返ると、一瞬きょとんとした彼女は無表情の頬をほんのり染めてこくこくと首を縦に振る。
「よろしくお願いいたします。オリンドさん」
「えへへ。好みの味だといいんだけど」
「リンドの故郷の味ですか……。楽しみですね」
「ねーっ!香辛料たっぷりとか、あんまり想像が付かないけど。美味しそうよね!」
「えと、えと、あんまり辛かったら、野菜の炒め物とか、肉の包み揚げとか、そんなに使ってないのもあるからっ」
「ほう。肉の包み揚げか。美味そうだな」
「私は炒め物が気になる。オリンドさん、今時期の野菜って何があるんですか?」
「ん、と。今……っていうか、ほとんど年中変わらないんだけど、ほうれん草とか、小松菜、茄子とかトマトとか……」
「うわー!もう腹減った!すげえ腹減った!昼だ昼!」
 ぐうう。
 アレグの腹が鳴った。
 こぉおーん。
 正午を告げる鐘が鳴る。
「…………ほんっっっと、あんたの腹時計ったら……」
「しゃーねーじゃん、減るもんは減るんだって!なあ、早く行こうってー!」
「へいへい。んじゃ、とっとと腕輪着けろよ。……と。ここの鍵はティーナが持ってんだっけか?」
「はい。わたくしが預かっております」
「そ。だから昼食の後は私と先輩でカテナチオに返しに行ってくる」
「よろしくお願いしますね。……では、行きましょうかリンド」
「うん」
 フェリチェノの姿を取ったエウフェリオに促されたオリンドは、賑やかにロビーを出ていくアレグたちを楽しげに見やり、それからふとギルド内を一巡り眺めた。
 たぶん、もう二度と見ることは無い。四年分の苦い思い出がたくさん蘇る景色だ。
 それでもそればかりでなく、確かに胸踊ることもいくらかはあった。
 ひょっとして再度訪れる日が来たら、誰もが前向きな気持ちを味わえる場所に生まれ変わっていてほしい。
 最後に願いを込めて瞬きをひとつ溢すと、ゆっくりと踵を返し、カランコエ冒険者ギルドを後にする。
 通りに出てまず目に飛び込んできた町並みは、抜けるような晴天の元、まるで洗われたように清々しく佇んでいた。
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