年下イケメンには気をつけろ!

あやこ

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3、イケメン弟

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隣人から貰ったチーズとワインで花子は気分が良くなっていた。

最初はどうなるかと思っていたけど、すぐ友達は出来たし美味しいワインも飲めたし、滑り出しは最高だ。

そんな時、彼女の携帯にメールが入る。
内容を確認すると木村二太郎(弟)と表示されていた。

彼女には弟がいるんだ。
そういえば家族構成を確認するのを忘れている事に気づく。

メールの内容を確認すると、

『今から家に行くから。なんか欲しいものある?』

弟がこちらに来るみたいだ。
私は弟がいないからわからないけど、兄弟ってこんなに仲の良いものなんだ。

ジュースを頼むとメールを送る。
その後、ドアをノックする音が聞こえた。
ドアを開けると、そこにはクールな顔立ちのイケメンが立っている。

イ、イケメンだ・・・・。

「姉さんどうしたんだよ。俺の顔になんかついてる?」

「な、なんでもない。どうぞ入って。ワインとチーズがあるけど食べる?」

「姉さんがワインなんて珍しいね。」

「お隣さんに頂いたの。凄く美味しいよ。」

「お隣さんって男?」

二太郎はそう訊ねるとワインのボトルを手に取ってラベルを確認した。

そうだと答える花子の方に不満そうな顔を向ける。

「これ、かなり高級なワインだけど、お隣さんとどういう関係なわけ?」

「え、?ただの引っ越しの挨拶で貰ったんだけど、そんなにいいワインなの?」

花子はちゃんとお礼を改めて言わないといけないと考える。

「俺から改めてお礼を伝えるから、姉さんはなにもしないでくれる。後、もうお隣さんとは会わないで。」

「え、でも凄くいい人で・・・・。」

花子の話を遮り、彼は話しを進める。

「姉さん、忘れたの?男にはもう懲り懲りって言ってただろ。姉さんには俺がいれば十分だよ。
そうだ、一緒に住む話し考えてくれた?出来れば来月から一緒に住みたいんだけど。いいだろう?」

「えっ?そ、そうだね。でもこの部屋気に入ってるし、もう少し先でもいい?」

「無理。来月から一緒に住むから。」

二太郎はそう言いながら花子の隣に座りそのまま彼女を抱きしめた。

「心配なんだよ、姉さんの事が。いいだろ?」

一緒に住む話しをしてたんだ・・・。彼はイケメンだけど弟だし、一緒に住んだ方が安全かも。

花子は変に納得する。

「わかったから離してくれる。」

「無理」

二太郎はそのまま、花子の首筋に顔を埋めると甘えた素振りを見せて笑って見せた。

兄弟ってこんなに仲がいいものなのね・・・・。

花子は異常なまでのスキンシップも疑いもせず受け入れるのだった。

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