追放された私の行方

無味無臭(不定期更新)

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【ミゲルside②】


求婚から一年ほどがたったある日。
いつものように彼女に会いに行こうとすると従者に止められた。
理由は、隣国の国王ハンクが我が国に訪問したからだった。

ハンクと言えば、アナの元婚約者だった。
アナを追放してしばらくして彼女の義理の妹と結婚。
その後すぐに国王となっていた。

アナを捨てた男に会いたいとは思わない。
けれどこの国の第一王子の僕が対応しないわけにはいかないかった。
その日はアナに会いに行くのを諦めた。

しかし翌日も会いにいくことは叶わなかった。
今度は国王の側近と会食することになったのだ。
隣国との外交関係を緊密にとっておきたい父の意向で私はそれに出席せざるをえなかった。

その次の日、やっとアナに会いにいく手筈が整った。
そしてアナの住む家を訪ねた。
しかし、応答がない。
この時間ならアナは家にいるはず、不審に思った私は従者に聞き込みにいかせた。

すると、数日前に市場に行ったきりアナが自宅に帰っていないことが分かった。
もしや、彼女の身に何かあったのではないか。

私は心配になって数日前、アナが向かった市場周辺を捜索した。
周囲に聞き込みをすると、さらに詳しいことが分かった。

数日前、この付近で女性が拐われたという情報をつかんだ。
この女性は、アナではないか。
まだ彼女だと決まってはないが、可能性は高い。

私はさらに周囲を散策した。
ここ付近で拐ったなら、移動中に人目につくだろうから遠くに行ったわけではない。
私はそう推測して辺りの家を見回った。
ちょうど市場の入り口手前の広場にいた時。
どこからか視線を感じ振り返った。

奥にある建物の地面から下に半地下のような窓があった。
遠目から目を凝らすとその窓を必死に叩く女性がアナであることに気づいた。

急いで駆け寄ると、彼女が全裸であることにも気付き目をそらす。
しかしアナの身に起こっていることを知るべく彼女を見ると何かを訴えかけている。

『た、す、け、て』


そう唇が動くのを見た僕は即座に状況を理解した。
すぐに近くの従者に知らせ、もう一度窓の方を見ると彼女の姿は見えなかった。

きっと監禁してる者に見つかったんだ。
僕は身の刷りきれる思いで救出に向かった。

護衛がつく扉を見つけ、従者がその護衛を伸した。

扉を蹴破ると、アナが床に横たわったまま蹴りつけられていた。
僕は蹴りつける相手が振り返ってすぐそいつの頭に蹴りを入れ失神させた。

倒れた男は、なんと隣国の王ハンクであった。

アナの体を見れば何があったのか明らかだった。
私を見て涙を流す姿に胸が締め付けられる。
僕は急いで駆け寄り、弱る彼女を抱き締めた。
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